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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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冬季 自主研修会

今回は、ケース会議と、WISC-4、KABC-2の解釈(超初級編)を含めた教育相談の進め方、という盛りだくさんな内容になりました。

参加希望者は、会員よりも、非会員の方が多い状態です。

検査の解釈にあっては、
1)検査の倫理についての再確認
2)こう解釈してはいけない例
を中心にしようかと考えています。

また、教育相談は、「審査」の場ではなく、「協働」の場であることも。


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自主研修会3日目

今日は3本のケースレポート検討でした。

「どんな指導方法」の前に、「どんな子」から始めるケース検討。

そして今日はさらに、
「この子の障害の教育的判断は何ですか?」
を考えて頂くことを意識してみました。

もちろん、教育、療育に従事する者は、障害の診断はできませんが、
おおよその支援の方向性を定める必要はあります。
支援のための「教育的判断」であって、ラベリングとは違います。

また、障害を判断するためには、データがそろっていなければなりません。
判断のために欠けている情報は何か、ということを必然的に検討することになります。

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自主研修会2日目 ケース会議とPVT-R実技研修

PVT-R(絵画語い発達検査)は、子どもの語い力を測る検査で、短時間でできるのが特徴です。
その後の詳しい検査を行うための導入的な使い方をします。

今回の研修では、「検査の仕方」の前に、理論的な部分の説明をしました。
つまり、「再実施の時の信頼性係数」など。

この検査はよく行ったことがあるが、統計的なことは知らなかったという方がいました。

どんな検査でも、背景理論と統計学に基づいた信頼性の検討は大切です。
数値だけでは判断してはいけない理由は、ここにもあります。

だから、初めにこの説明をしてよかったです。


ケース会議では、構音から学習、そのほかのことまで、幅広く議論されました。

専門職のパラメディカルの方も見えて、多視点で検討できました。

また、誘ってほしいというアンケートが多数ありました。


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自主研修会3日目 WISC-4実技研修会

通級担当、特別支援学級担任、特別支援学校担任、パラメディカルの方も集まり、WISC-4の実技研修会でした。

WISC-4は、一般の人にその内容を開示してはいけないのですが、資格がなくても学校では買えてしまいます。
買えてしまう以上、その職場の先生方には、理論と実技の正確なところをお伝えし、研修を深める環境を用意するのが、特別支援教育士の役目だと思います。

はじめにWISC-3からの変更点を説明しました。
言語性IQ、動作性IQの廃止、それらよりも群指数が大事だと言われていたこと。
「知覚統合」→「知覚推理」、「注意記憶」→「ワーキングメモリ」の名称変更は、単に名前が変わったのではなくて、哲学が変わったものであること。

標準化された知能検査は、たとえば学習障害の判断のためには必須であること。
(これは、『教育支援資料』(文部科学省、H25.10)にも明記されています)
逆に言えば、標準化されていない検査では、検査の妥当性、信頼性に問題があり、「学習障害」の教育的判断の根拠に問題が生じます。

下位検査ではたとえば、「絵画配列」の廃止を惜しむ声が聞かれるが、「系列化処理能力」を測っているという証拠がないことや、文化的な背景が関与するなどの理由のために廃止されたこと。などなど。

少なくとも特別支援教育士は、古い検査ではなく、新しい検査を使用することが求められていることを説明しました。
WISC-3日本語版は、1991年にできたので、今使うと、23年前の子どもとの比較になるわけです。

このあと、実際の実技を行いました。
標準化された検査で、我流は許されません。
細かい点でも、誤った使用の仕方があれば、指摘させて頂きました。

これ以上はブログには書けません。

最後に解釈を説明しましたが、理解は難しいですね。
統計学や心理学の知識が必要になります。

ただこだわったのは、日常の行動観察の情報、生育歴情報と付け合わせて解釈すること。



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自主研修会2日目  理学療法士とコラボした専門性の高いケース会議




今日は、ケース会議でした。


特別支援学校の理学療法士の先生にもご参加頂き、その話の内容に目から鱗でした。
専門性のある方のお話は、本当に知的好奇心を刺激されます。
排泄と腹筋、座位姿勢、力の入れ方、社会性、手指の発達、補助具の意味などなど。


知識が増えることで、子どもたちの困り感にフィットした支援につながるのは、とても素敵なことです。
こうした先生が普通学校にも入れるようになってほしいものです。


STとPTとのコラボで、今日のケース会議は深みと専門性の香り高い研修会になりました。
多職種で、一人の子のことをこんなに掘り下げて検討するわけです。
これが、ほかの子にも日常的にできるようになるといいですね。
時間的、人的制約は著しいですが。


ケースレポートも5年もやっていると、本当に質が上がっています。
アセスメントレベルが向上しています。
自主研修会に長く参加されている先生のレポートを見ると、本当に力がついている、と実感できます。

アセスメントがしっかりしていないと、指導の手立てもフィットしません。
ここを軽視していると、指導の手立ては、刹那的な思いつきの次元を克服できないのです。
「教材紹介」の次元。
子どもの実態がどうで、何をねらってその教材をどのように使うのか。
その議論が抜けた指導は、単なるお遊びに過ぎません。


明日はWISC-4実技研修会です。
今まででより、より解釈に力を入れます。
でも、学説的な話になるので、ちょっと難しいでしょう。
WISC-3の研修を別のところで受けた先生も参加します。
せっかくなので、3と4との比較も徹底的に説明します。

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臨床研修会 ケース会議1日目


音声言語の表出は難しいが、医療機関のSTと連携しながら、拡大・代替コミュニケーション手段を活用した事例発表。すばらしい。「ことば」は音声言語だけでなく、多様な方法があります。音声言語を出させることにこだわるのでなく、むしろ他の方法により、「要求」を育てること。コミュニケーションの出発点は「要求」ですね。



多様な支援のニーズのあるケースで、週1回の通級による支援が妥当なのかという事例もいくつかありました。
限られた条件の中で、通級担当が苦戦している様子がうかがわれました。
限られた時間、条件では、「発達の偏りを埋める」というような「ボトムアップの指導」ではなく、生活自立に必要なことをピンポイントで指導する「トップダウンの指導」が重要になってきます。


NCプログラムなどの簡易な方法だけでの判断は危険であり、標準化された検査を活用して、より適切な支援の枠組みを検討していくことが望まれます。福祉などの多方面にわたる支援が必要と思われるケースもあり、他職種に通用する検査法、アセスメントの枠組みが求められます。小学校の時のアセスメントが、成人以降の生活自立のあり方に結びつくこともあるわけで、それだけ責任は大きいです。


アセスメントの基本は、


・行動観察
・標準化された検査
・生育歴


この3つがそろわなければなりません。



側音化構音の指導のあり方。音の指導順序、舌の脱力の重要性などが議論されました。基本に忠実に、です。


4 
最新の、複数の検査のバッテリーを組んだ事例発表。矛盾する数値をどう解釈するかが、支援のヒントにつながります。
障害についてや、薬、行動などの基礎知識を持ち合わせて、初めて子どもに対面できます。
行動観察や支援の進め方がすばらしい。検査時の行動観察がすばらしい。



クリスマスの翌日にもかかわらず、集まってくださった先生方に拍手です。


ちなみに今回の臨床研修会では、当地域の研究協議団体の取り組み、「新しい先生のための旅費措置事業」に該当しました。
レポート提出を条件に出張扱いで旅費が措置されます。


http://kotobaroom.blog.shinobi.jp/Entry/252/
構音の指導研修DVD頒布受付中 ~2014年1月10日まで



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冬季 自主研修会決定

12月26日(木)ケース会議
1月15日(水)ケース会議
1月16日(木)WISC-Ⅳ 実技研修

そのほか、「新しい先生のための旅費措置事業」を使って、OJTに近い実技とケース会議のための派遣

これだけがんばっている(お互いに)のだから、研修を受けた先生、長く担当してほしい。


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2013年度冬季 臨床研修会(自主研修会)実施要領

臨床研修会(自主研修会)実施要項
  平成25年10月18日  臨床研修会呼びかけ人(ya、○○、○○)


1 主旨

(1) ことばの教室、通級指導教室の新しい担当者を含め、研究協議などを行うことで、地域の言語障害教育、通級指導の教育の質の向上を図る。
(2) 通級担当以外の関心のある方とも交流を深め、特別支援教育における地域の連携に寄与する。


2 主催 ○○言語障害児教育研究協議会


3 対象 ○○言協会員、および特別支援教育に関心のある方


4 期日 冬季休業日 平成25年12月26日(木)~平成26年1月17日(金)のいずれか
 (アンケート等により決定。今回は最大3日に限定します。希望に沿わない場合があります)


5 日程  個人研修(相談。要予約)、資料閲覧
        8:00~ 9:00、16:00~17:00
      ケース会議  
        9:00~16:00 


6 場所  ※3名以上を集めれば、講師自ら希望先に出張します。(管内)


7 内容  ケース会議(ケースの内容により、基礎講座を企画します)
      基礎講座の希望(ただし今回は、あなたのレポートで扱う内容と関連しているものに限定します。なお、WISC-Ⅳ講座希望の場合は、職場に器材がある方に限定。また用紙代900円を申し受けます)


8 講師・助言者 ya(某小学校ことばの教室)


9 会費 ○○言協会員:無料、非会員:300円


10 定員 最低開催人数3名(多人数の場合は、2日日程に分ける等する)


11 用意するもの 
○A4サイズの簡単な事例ケースポート1枚×人数分
 ※今回はレポート提出を原則とします。○○言協で用いたレポートをそのまま使って頂いてもかまいません。メンバーが替わると議論も変わるでしょう。ただし、通級担当の場合、「学級担任からの情報」は必ず付加してください。レポートは別紙様式を参考にし、保護者の同意を得る。

○飲食物(ご自分用の昼食、飲み物などは各自ご用意ください)


12 申し込み方法 別紙に記入し、12月2日(月)までFAX送信する。


13 その他
(1)昼食は各自用意または外食で。
(2)職員派遣依頼の公文書は、日程の決定後に改めて会長名で送付する。(発送郵券代節約のため、メールでの送付に同意の方は該当欄にメルアドを記載)
(3)本事業収入は、○○言協会計の収入とする。
(4)吹雪や事故等で開催が中止になった場合は、呼びかけ人から教室代表へ連絡する。教室代表は、各教室職員に連絡して頂く。
(5)本事業は、○○言協会則第9条、および臨床研修会細則に基づく。また「新しい先生のための旅費措置事業」対象事業に該当する。(講師出張の旅費も対象)


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自主研修会 構音の評価と指導、ケース会議

今日は、ことばの教室の先生よりも、他の学級、校種からの参加が多く見られました。
特別支援学級、通常学級、特別支援学校の先生方です。
元ことばの教室の先生方も2名来て下さり、過去の自主研修会からのご縁が続いていることをありがたく思いました。
やってよかったと思える瞬間です。

構音の講座では、先日の言難ABCの内容を少しアレンジし、音声サンプルは市販のものを用いました。
そして『ことばのテスト絵本』を用いた構音検査の実技を重視しました。
もうすぐ就学時健診が始まり、構音検査のニーズが高まっていることや、指導方法の前に、構音がきちんと評価できなければならないことが、重視した理由です。

実技では、私がサンプル音声をその場で発音して、評価してもらったのですが、置き換えのサンプル提示のつもりが、歪みとして聴取した先生が何人もいらして、実は自分も歪みがあるのかなあと思ってしまいました。

置き換えと歪みとの鑑別は重要であること、選別検査の場合は、掘り下げて、その鑑別を確かな物にしていくことが大事であること、鑑別のコツとしては、障害音と近似している正音とを交互に言わせてみること、構音の評価は、「聞いて、見て、触って」が大事であることを説明しました。

午後のケース会議では、元ことばの教室の先生の発表は、やはり通級担当時の研修が今にも生きていると思いました。

そして、臨採の先生のケースレポートは、正確、かつ多視点でまとめてあり、まるでベテランと思うぐらいでした。
こうした先生が増えてほしいです。

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教育相談実技研と、ケース会議

今日は、教育相談の実技と、ケース会議をしました。相談申込み様式を読んで、保護者面接の際に必要なことは何か、子どもにはどんな視点で接し、検査する場合は、検査の選択についても話し合うことになります。架空の事例をもとに、グループディスカッションをしていただきました。その結果、子どもを理解するには、現在の困り感の背景に何があるのか、どういった条件でその状態になるのか、を見ていくことが大事であることが発表され、そして生育歴情報や標準化された検査が必要であることが、理屈でなく、実感できたように思われました。

午後のケース会議では、ご自身が子どもの頃、通級指導を受けたご経験のあるお話も頂き、当時者の気持ちに寄り添うことの重要性を感じさせて頂きました。
また、構音の事例では、その子の障害音だけでなく、他の音も含めて全体的に評価すること、そのためには、発音記号で考えること。

そして心理に課題のあるお子さんの事例では、改善を焦るのでなく、状態を周りがまるごと受け入れることによって、自己否定感を軽減できるだろうという話し合いになりました。




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wisc-4実技研修会

12名の参加者が、5台の機材を使って実技研修をしました。
今回の研修では、解釈よりも実技を中心にしましたが、知能モデルの概略や、各下位検査が何を測ろうとしているのか、そして保護者への説明の仕方など検査の倫理についてもお話しました。

実技では我流にならないよう、各テーブルを巡回して細かい点にまで声をかけさせて頂きました。まさにOJTの視点です。

感想シートには、
「実技と解釈に分けて日程を組んだのがよかった。解釈の仕方も今度は勉強したい。」
「まだまだ研修を積み上げないと自分ではできないと思った。」
「奥が深いと思った。」
「3からどんな内容に変更になったか関心があったので、大変勉強になった」
「「知能検査」とは、こんなに複雑にいろいろなことに配慮しなければならないものだとは想像していませんでした。」
などと書かれており、この検査が中途半端な研修だけで行なってはならないという倫理をよく理解してくださっていました。

研修会の前後では、個人相談を受けましたが、厳しい研修後だったにもかかわらず、来年度も特別支援教育担当を続けたい、という感想を頂き、目頭が熱くなりました。
専門的な研修をやったら、担当者がやる気をなくし、長いこと担当してくれなくなる、というのは、全く無根拠であることが改めて確認できました。


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自主研修会 日程決定  基礎知識と実際的な指導技術 本物の力をつけよう

言語聴覚士情報支援サイトST-navi
http://stnavigation.web.fc2.com/

情報量が充実している良質なホームページを紹介頂きました。
特にST国家試験が参考になります。
以下の問題は、学校の先生方にも知っておいてほしいことですね。

***

第71問 アスペルガー障害の中学生の支援で適切なのはどれか。
a.構造化をなくす。
b.社会的ルールを視覚的に教える。
c.保護者に障害者手帳について情報的提供する。
d.周囲の人の気持ちを考えるように言いきかす。
e.相手の表情をよく見ながら話すように促す。

1. a、b
 2. a、e
 3. b、c
 4. c、d
 5. d、e

***

もちろん一般論だから、対応方法は個々によって違うけれど、ベーシックな知識がおちゃらけ状態なら、いくら「会議」をやっても無意味ですね。

職員会議だとか、なんとか委員会もいいのだけれども、メンバーにこうした基礎知識がないまま話し合っても、羅針盤のない船と同じで、座礁するだけです。それぞれが好き勝手に、「あっちだ」、「こっちだ」、「俺のカンだ」なんて。
別にあなたのカンが聞きたいわけではないです、子どもの側に立って感じ取ってよ、と思ってしまいます。

子どもの側に立つためには、それだけ、基礎知識と子どもの理解が必要だということ。
薄っぺらい教材紹介をやっても、基礎知識や、子ども理解ができていないと、場当たり的な、下手をすると有害な指導を際限なく続けることになります。

具体的な教材紹介よりも、おおよその支援の方向性を話し合った方が、その子への一貫した支援へとつながるのです。


ということで、今年の自主研修会は、理論学習とOJTを組み合わせた、本当に力になる研修を企画しました。

8月7日(水)WISC-Ⅳ実技
8月9日(金)講座 教育相談と指導・ケース会議
8月13日(火)講座 構音検査実技・ケース会議
8月19日(月)就学指導と各種検査実技(地教委就学指導委員会と共催)

特に8月19日は、既存団体のメンバーの半数が参加します。
それだけニーズがあるということ。

それ以外の日は、レポート数が少ないため、お悩み相談+関連する基礎知識の講義のような感じになるでしょう。

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自主研修会開催  道内他ブロックの方もお気軽に 希望の方はメールください

*メールが送れない方はコメントで所属、お名前、FAX番号をお知らせください。申込用紙とレポート様式をFAXでお届けします。

○○言協 臨床研修会 実施要項


平成25 年6 月19 日
臨床研修会呼びかけ人 ya ほか



1 主旨 
(1) ことばの教室、通級指導教室の新しい担当者を含め、研究協議などを行うことで、地域の言語障害教育、通級指導の教育の質の向上を図る。

(2) 通級担当以外の関心のある方とも交流を深め、特別支援教育における地域の連携に寄与する。

2 主催 ○○言語障害児教育研究協議会

3 対象 ○○言協会員、および特別支援教育に関心のある方

4 期日  夏季休業日 平成25 年8 月5 日(月)~16 日(金)のいずれか(アンケート等により決定)
※いずれも、原則として課業日に設定

5 日程 個人研修(相談) 9:00~10:00、15:00~16:00。要予約)
    ケース会議、実技・演習等 10:00~15:00

6 場所 ○○小学校

7 内容 ・ケース検討
    ・検査法などの実技、初めて通級を担当した先生への講義など(アンケートにより追加)

8 講師・助言者 ya(○○小学校ことばの教室)

9 会費 ○○言協会員:無料、非会員:300 円

10 定員 最低開催人数3名(多人数の場合は、2 日日程に分ける等する)

11 用意するもの ○A4サイズの簡単なケースレポート1枚×人数分(発表は任意。無でも可)
   ※レポートは別紙様式を参考にし、保護者の同意を得る。
         ○飲食物(ご自分用の昼食、飲み物などは各自ご用意ください)

12 申し込み方法 別紙に記入し、7月10日(水)までFAX送信する。

12 その他
(1)昼食は外食を希望する方が集まって、近隣の飲食店を利用する。(要予約)
(2)職員派遣依頼の公文書は、日程の決定後に改めて会長名で送付する。
(事務局の決済を経て、呼びかけ人が発送事務を行う)

(3)本事業収入は、○○言協会計の収入とする。

(4)吹雪や事故等で開催が中止になった場合は、呼びかけ人から教室代表へ連絡する。教室代表は、各教室職員に連絡して頂く。
(5)本事業は、○○言協会則第9 条、および臨床研修会細則に基づく。また「新しい先生のための旅費措置事業」対象事業に該当する。

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冬休み中の自主研修会改め「臨床研修会」

冬休み中に開催予定の自主研修会は、今回、○○言協の臨床研修会として試行できることが、先日の理事研修会で正式決定しました。これで、出張扱いか年休かということでもめることがなくなりそうです。
公的な正式な研修会です。3年の下積み実績がここまで評価されるようになったことをありがたく思います。
以下はたたき台案なので、まだ変わる可能性があります。

「○○言協臨床研修会」

これまで「自主研修会」として7シーズン開催し、ケース検討を中心に研修を進めてきましたが、このたび「○○言協臨床研修会」として、公的な研修会として試行できることが、平成24年10月5日○○言協理事研修会で正式決定しました。公文書はすべて、会長印をつけてお届けできます。もちろん非会員の方の参加も大歓迎です。
 前回の感想では、「児童の様子を踏まえて議論、検討するスタイルが明確でとてもよかった」、「(一般論でなく、)『この子にあった指導をどうするか』という観点が示されて、なるほどなと思った」、「レポートや教材などを持参しての研修は課題が明確でとってもよい」など大変好評です。
 長期休業中にゆったりと研修するスタイルです、お気軽にお申し込みください。


1 主旨
  • ことばの教室、通級指導教室の新しい担当者を含め、研究協議などを行うことで、地域の言語障害教育、通級指導の教育の質の向上を図る。
  • 通級担当以外の関心のある方とも交流を深め、特別支援教育における地域の連携に寄与する。
 
2 対 象 ○○言協会員、および特別支援教育に関心のある方
 
3 日 時 平成24年12月~平成25年1月の冬季休業期間中  10:00~15:00
(個人的な相談 9:00~10:00、15:00~16:00に設定します。要予約)
      期日は申込みアンケートを集約して決定し、後日公文書で案内状を発送します。
 
4 場 所 ○○小学校ことばの教室
        
 
5 内 容 ケースレポート検討 ※時間の都合上、一人で複数の発表はご遠慮ください。
      (レポートのない方は、代わりに教材を一品お持ち下さい)
 
6 会 費 無料(○○言協会員も非会員も、今回は無料とします)
 
7 定 員 最低開催人数3名、最高10名
 
8 用意するもの ○A4サイズの簡単なケースレポート1枚×人数分(後で連絡します)
          ※レポートは別紙様式を参考にし、書ける範囲で書いてください。
         ○食べ物(ご自分用の昼食、お菓子など各自ご用意ください)
          水曜日以外であれば、近くのお蕎麦屋さんの「○○そば」が美味です。
 
9 申し込み方法 別紙に記入し、12月7日(金)までFAX送信ください。
 
10 その他 参加者の決定後などに改めて公文書をお送りします。(○○言協会長印をつけます)
 
11 助言者 ya(○○小学校ことばの教室)

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某地区研修会「構音障害の理解と指導」

先日、道内某地区でお話しさせて頂きました。40名のご参加でした。
お昼の後で、ほどよく暗い会場でしたので・・・、ときおり、自作教材の紹介、実技を挟ませて頂きました。
ちょっと音声学に偏ったお話になってしまったことや、話しにまとまりがなくなったことが反省点です。
準備不足でした。
しかし、メールでご感想を頂いた方からは、側音化構音の指導について、「明るい光が見えたような気持ち」とおっしゃってくださいました。

でも私の話より、子どもの指導場面のビデオの方が、皆様生き生きとご覧になっていました。
皆さん、きっと子どものことが好きなのだろうと思いました。
子どもが好きということが、何よりも大事なことで、この地区の先生方の子どもへの愛情を強く感じて帰りました。

***

講義終了後に、何名かの方からご相談頂きました。
もっと、相談に時間を割けば良かったと反省しています。
相談に乗るためには、子どもさんについての情報を詳しく伺うことが必要なのですが、その視点を提供させて頂いただけで、ご本人が解決の糸口を見いだされる場合が少なくありません。
構音よりも、まず先に・・・、ということも少なくありません。
事の重大性をわかって頂けるだけで、その後の支援方法は変わっていかれるのだろうと思いました。
本当に大切なこと、必要なことは、奥に隠れています。
でもその判断のためには、その構音が自然改善するものなのか、発達との関連はどうなのかという知識と経験も必要ですね。
先に歩ませて頂いている者として、その点は情報提供させて頂きました。

ご静聴、ご相談のお声がけ、ありがとうございました。

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学校教育相談 全道大会 特別支援教育部会

昨日は、30分の枠で実践発表をとのことでしたので、内容をかなり端折って発表しました。
講師で、特別支援教育士SVの先生から講評を頂きました。
指導の方法についてアドバイスを頂き、参考になりました。
先生の最新刊が売られていたので、早速購入しました。
先生は、私のDVDもお土産にとおっしゃってくださいましたが、
当日持参していなかったので、後日お送りすることにしました。

さて、フロアーからの質問では、指導の中身よりも、教室のあり方についてが多かったです。

1 小学校で通級し、中学校でも引き続きニーズのある子どもをどうしたらいいのか?
2 特別支援学級に移籍したら、通級できなくなり、特別支援学級の先生が指導内容を引き継ぐように言われるが、学級担任はノウハウを持っていない。どうしたらいいのか。

1については、中学校の先生からの質問でした。
小学校で中学生を受け入れることができないので、(受け入れる場合は、教育委員会が「兼務発令」を出す、というハードルの高い行政行為が必要)、ぜひ中学校にも設置するよう、学校から声を上げて欲しい。
親の会でも陳情しているので、それに合わせて学校自身で希望して欲しい。
ただ言うのでなく、自ら動いて欲しいのです。

2については
ノウハウを持たないのは、ことばの教室担当も同じ。通級担当経験年数が5年未満の先生が、全国には50%以上いる。中には、6年間、入学から卒業まで、毎年通級担当が交代している例も。わからないのは、学級担任も通級担当も同じ。自分で勉強するしかない。

1も2も共通していることは、誰かに任せるのでなく、自分でやっていくしかない、ということ。
自分で勉強して自分で担当の子へのアプローチをさぐっていくしかない、
あるいは、いろいろな先生方と相談しながら進める、という地道な努力しかありません。

もちろん、2の場合、アフターサービスは通級担当としてもやることはできます。
月1回程度、学級にお邪魔して情報交換するとか。
ただ、通級担当自身もあっぷあっぷということもあります。

特別支援学級担任が、通常学級の教科を持っているという話しを聞きます。
交流という意味ではいいのかもしれませんが、特別支援学級担任は、在籍児童、生徒への責任をまず持つはずです。
教科担当をしている暇があったら、専門書を読んだり、研修してもらいたいものです。

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自主研修会の感想

FAXでの送信をお願いしていた感想が、先生方からほぼ届きました。

複数の方から頂いた感想には、
「子どもをどう理解して、どう指導に結びつけるかの流れがとてもよくわかった」
というものがありました。

子どもをどう理解し、どう支援に結びつけるかは、ケースレポート検討の根幹をなすもので、これがわかりやすかったと感想を頂いたならば、研修は大成功だったと言えます。

特別支援教育士のマニュアルにもあるように、まさに「アセスメントと指導」なのです。

アセスメントが支配につながるという主張をたまに目にしますが、それは担当者次第ですね。
アセスメント自体の問題ではない。
むしろ、子どもをよく理解しないで、思いつきで指導されれば、子ども達には、たまったものではありません。
余計な労力とお金を本人や家族に強いるだけです。

アセスメントが支援のためにあるのは、当たり前の「言外」のことです。
担当者の興味、好奇心や、口うるさい介入のためにするのではありません。

アセスメントによって、子どもや家族にやってはいけないこと、やってみた方がよいことが明らかになります。

そして気をつけなければならないことは、名前のある先生が言っているから正しいのだとか、名前のある先生と連携しているから、という論調。
名前の有無ではなくて、担当者自身が「実際に」子どもとどう向き合っているのか、そのことが一番大事です。

正しいと言われていることも、将来は変わるかもしれない。
確かにその通りです。そしてそれを主張し、新たな提案をする側にも、その法則は例外なく当てはまるということが抜け落ちてはならないでしょう。

だからこそ臨床家は、「その時点で」もっとも信頼性の高いベーシックな考え方、方法を採用しなければならないのです。

そして、本を読んだり文章を書くのも大事だけど、子どもの日常や親御さんと直接向き合うことがおろそかになっていないか、自己検証していきたいと思います。

評論家は学校現場には要らないのです。


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自主研修会2日目

今日は6ケースのレポートを検討しました。
正直疲れましたが、子どもを見立てて指導まで検討する力は、参加者の皆さん、かなりつけたのではないかと。

・子どもをどこまで理解できているか、情報収集できているかがカギです。
 そこがばやんとしていると、指導目標や指導内容の選択もぼやんとしてしまいます。
 
結局通級で何をしていいのかわらかなくなる。
答えはどこかの判断基準や本の中にあるのではなくて、その子の中にある。
そのためには学級担任からの情報収集が大切です。
ある検査項目が落ちているから通級しましょうとか、通級を継続しましょうではなくて、
日常にどれだけの困り感があるのか、が重要です。

レポートの項目に「学級担任の情報」を入れてだいぶたちますが、
その成果がかなり定着してきた印象です。

・発達検査を合わせて発表したレポートがいくつかありました。
今回は検査の解釈の講座ではないですし、経験の浅い先生には難しいので、
私の方で解釈して示させて頂きました。
ITPAはLDの対応としては有用ではない、ということは学術的にかなり前から言われているわけですが、医療ではまだ使っているところがあります。
今回は、バッテリーを組んでいるウェクスラーの方を重視しました。
背景情報はレポートに載っているので、検査結果と付け合わせが可能となります。
ただし、子ども本人に会っていないので、解釈は統計的に言える、言えない、という範囲にとどまります。

・今回強調したのは、他児ではなく、レポートの子ども本人に対する指導を検討すること。
つまり、他の先生はどんな指導をしていますか、とか、どんなやり方がありますか、という質問や意見は基本的に受けませんでした。「この子に」どんな指導が考えられるか、を検討するようにしました。
そうでなければ、生育歴情報や発達検査、日常の情報等の収集は意味をなさなくなります。
それらの情報収集は、その子への指導に生かすために行うわけですから。

そこが抜けると、「吃音には○○法がよい」、「LDにはこのワークブックがいい」という紋切り型指導ができあがってしまいます。
障害別にグループを組んでケース検討してきた既存組織は、その部分に困難が生じている、と感じています。
「○○障害への指導法」ではなく、「その子への指導法」なのです。

個別指導だからこそできることです。

・チェックリストで子どもを見ていくと、「できないこと」ばかりの羅列になってしまう可能性があります。
長所をいかに見いだし、活用していくかが重要ですね。


終わった後の個人相談もお役に立てたかと。
実は、本番よりアフターの方が重要だったりします。

また、自作教材もお好きにコピーしてお持ち帰り下さい、ということもしました。
そのまま使うのでなく、子どもに合わせて、と。


自主研修会もいよいよ、来年度に向けてその位置づけを明確にする方向で、参加者の同意を頂きました。


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自主研修会一日目

平成21年度からスタートした自主研修会は、今回で7シーズン目となり、すっかり定着した様子です。
今回もケース検討に適当な人数をかなり上回る申し込みがあったので、2日に分けました。

・文字の読み書きの困難さの背景は実に様々。
マズローの要求段階とか、生活習慣、大きく言えば人生という土台はどうなんだろうと。
すると、通級で単に読み書きの訓練の前に、自立活動だろうなと。
「ことばの教室は遊んでばかりだ」とか言われてしまいますが、
人格の発達にとって、今その子に一番大切な指導を絞り込むのが通級で大切なことだと思うのです。

「読み書きが苦手だから読み書きの指導」というのは、もしかすると「胃が痛いから胃薬を」と同じになってしまうかも。
ガンかもしれないし、仮面うつ病かもしれないし、違う臓器かもしれない。
だから、胃だけ検査すればいいのでなく、体全体の様々な評価が必要なのと同じように、読み書きの困難の背景になにがあるのか、丸ごとの子ども理解のための情報が必要です。
だから、「読み書きの指導のために、この情報は必要ない」、というのはあり得ないわけです。

読み書き障害というと、聴覚認知処理、視覚的認知処理、感覚統合などの視点をすぐ思い浮かべますが、「土台」の視点が忘れられがちかなあと。



時間が少し余ったので、読み書き検査の紹介とLDの簡単な講義、そして聴力検査の実技講習までやってしまいました。

以前から何度も書いていますが、研修に必要な3要素。

1 基礎知識の学習
2 ケース会議
3 OJT

今日の自主研修会は、1と2を合わせたハイブリッド研修になりました。


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情報収集、問題の仮説の設定から教材作りまで S.E.N.S実習のような研修会実現

P1000512.jpgカードに書かれている問いに答えるゲーム。
親子でも楽しめるように、製作が工夫されています。
子どもの実態に合わせて漢字の使い方も検討すべきところはありますが、
内容は、ほぼ子どものニーズに合っているように思われました。

これを製作した班では、私の「会話すごろくイラストバージョン」
を用意された方もおられましたが、指導のねらいから見れば、
どちらでも良いでしょう。
ネガティブな感情の質問もされていますが、ネガティブな気持ちを言語化すること自体も、自分の気持ちを客観視する力をつける上では大切ですね。そんな話し合いもしながらの製作で、質の高さを感じました。





P1000511.jpg好きなポケモンを使った漢字学習とのこと。
ちょっとだじゃれの要素も取り入れながら、楽しく漢字学習。
教科の補充指導なわけですが、週何時間を使っての指導なのかということについて、
研修課題の提示時に確認すればよかったと反省です。

またこの班では、アメリカのRTIモデルを参考にしたと思われる教材をお持ちになった方もおられましたが、今回の事例では採用されなかったようですね。

既存の教材も、その子に合わせてアレンジすべきですし、アレンジしても適合しない場合、そもそも、教材がどんな指導仮説で作られているのか、その理論的背景をしっかり理解した上で活用しなければなりません。

既に個別指導をしているわけですから、今回の事例の子では、個別指導単独でRTIモデルは使えないわけです。

ただ、今回は、参加者一人一品教材を持ってくる、ということをお願いしていたので、持ってきて、紹介してくださったこと自体はとても良かったです。私も参考になりました。



このように、今回も、

1 子どもやその周辺についての情報収集(アセスメント。できないことだけでなく、できること、活用できることも含めて)
2 問題の仮説の設定(原因探しという意味ではなく、本人が何に困っているのか、何が問題なのか、という意味)
3 指導仮説の設定(どのような指導をすれば、どのような子どもになっていくと考えるのか)
4 個別の指導計画の作成
5 教材作成

という手順で研修をしました。公的な研修です。

今回は、事例発表者の強い意向で、子どもの情報の説明はわずかに、
そして質問は10まで、と制限しました。
インシデント・プロセス法が背景理論です。

内容は難しいかなと思っていましたが、参加の先生方、みな生き生きしていました。

・子どもの状態像の背景に何があるのか。
・互いに矛盾した情報をどのように解釈するか。
・子どもの苦手なところは色々あるけれど、何を優先して指導したらよいか。
・指導目標の設定は高すぎないか、低すぎないか
・教材は子どもに合っているか

など、皆さん積極的、意欲的に話し合いをされていて、ほっとしました。

感想文を読ませていただくと、全員が「来年度も継続を」
そして「楽しかった」という感想が多く見られました。


今や「特別支援教育向け」を称する教材は、本屋さんに満ちあふれ、
誰かが紹介するとみんな飛びついて、みんな同じようなシートを使って指導をしている、
というのが最近のご時世のように感じます。

色々やってみて、子どもの反応を見てアレンジしたり、方向転換をしたりという試行錯誤も大切ですが、
できる限り様々な情報を総合して、子どもにとってどんなことが必要なのかを
話し合いながら検討していく、ということが、子どもにフィットした教材活用につながります。
それこそが、支援者の「本物の力」をつけることになる、と感じています。

普段できないような研修、つまりアセスメントと指導をどのように進めていくかの検討力をつけていくことを目標とした研修会とすることが、経験の長い先生方に課せられていることであるように思います。
そうした力をつけた先生は、私も安心して見ていられます。

そして、教材紹介の際は、必ずその背景理論や、適合する子どもの状況などとセットにしていかなければならないな、と改めて感じているところです。

殺人的に忙しい学校現場では、上記のことを全部きちんとやることは難しいところもあり、同じ教材を違う子にも使ったりすることもあるでしょう。私もそうです。しかし、たまにでも、上記のような研修で力をつけることで、同じ教材を使ったとしても、使い方やねらいを子どもに合わせて変えたりすることができるようになります。場数を踏むと、上記の検討が自然とできるようになってきます。



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自主研修会で聴力検査の実技研修をやります。8月15日

「自主研修会」の「自主」の文字が引っかかると、いくつかの学校では管理職に言われているようですが、今回も管理職によって対応が異なるようです。参加者の皆様、余計なところで気を遣わせてしまってもうしわけありません。
いよいよ、既存の組織に正式に位置づけるか、新たに団体を起こすか、二者択一の時が来ました。

さて、今年夏も、予定以上の参加者数となったため、8月15,16日と2日に分けて行います。
15日は発表レポート数が少ないため、残り時間で実技研修会をやる方向です。
今回は聴力検査の実習。
8月15日、私の学校でやります。
私のことをご存じの方で、受けてみたいという方は、遠方の方、ブロック外の方でも歓迎です。ご連絡ください。
でも、私も10年以上前に研修を受けていて、その後、十数例検査した経験がある程度ですので、初心者向けとさせていただきます。でも、私、被験者としては経験豊富です(笑)。


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自主研修会PART7

夏季休業中に、自主的な集まりであるケース会議「自主研修会PART7」を開くことになりました。
私の体調を気遣って、今回はその事務を全て、ある先生が手伝ってくれました。
感謝感激、ひなあられでございます。

既に、申し込み数は、既存の組織の3分の一の人数(管理職を除く)に達しています。
夏季休業中だから、集まりやすいのもありますが、既存の組織がいかにニーズにフィットしたことをしていないかの証明でもあります。
「従来踏襲」の制度疲労は、あちこちに・・・。

確かに「団体」になると、変えていくことは難しい。
だから草の根から始まるのです。

でも既存の組織でも、改革に向けたムードが盛り上がりつつあります。
組織調査部では、新しい先生への支援対応のために、単に研修内容の変更にとどまらず、予算や組織のあり方を含めたトータルで具体的な改革案を議論できました。
研修内容だけなら、研修部の管轄ですが、組織を横断的、根源的にリニューアルするためには、組織論そのものに踏み込まなければなりません。
予算の「選択と集中」
必要な課題に集中的に予算配分する思い切った決断も必要です。

何が大切かがわかっていれば、そこからぶれずに思い切った改革のアイデアが浮かぶものです。

ただ、「変える」には、それなりの根拠が示されなければなりません。
それまでの良さをというものもあるわけですから、従来と異なるものを主張するには、それを上回るだけの根拠、事実認識が必要です。
今年の組織調査部長はその点、調査と理論構築にすばらしい力を発揮してくれています。

ことばの端々に、子ども第一なのか、自己保身なのかが明瞭に現れてくるものです。
個人のレベルでも、組織のレベルでも。


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【新人通級担当研修】実務の中で仕事を覚える OJT

OJTという研修システムが、企業にあります。

普段、あまりwikiは紹介しませんが。
http://ja.wikipedia.org/wiki/OJT

つまり、実務の中で仕事を覚えるという研修スタイルです。

これが通級担当教員に必要な研修スタイルだと感じていましたし、実は新人の先生ご自身もそう感じておられるようでした。
今日は、はるばる遠くから、私の指導を見に来て下さった新人の先生がおられました。
午前中は、構音指導の一般的な講義をさせていただき、午後の指導参観、そして振り返りの時間としました。

とても新人とは思えないセンスと、基礎知識の習得の高さを感じました。

レポートをつきあわせて研修するスタイル、基礎知識の講義スタイルと合わせて、こうした実技の中での研修を組み合わせることが、この専門性の高い職種には必要と感じています。おそらく他職種から見れば当たり前なことでしょう。むしろ、これまでそうした研修ができないシステムだったということ自体、他職種から見れば非常識であると言えるでしょう。

あとで伺ったら、実はもう一人、指導を見たいと言っていた先生がおられたとのこと。
都合がつかなかったようです。

今回来ていただいた先生も、有給欠勤扱いで、事故があれば勤務中の事故と見なされず、すべて自己責任なのです。旅費も当然自腹です。

こんなにがんばっている先生に対して、バックアップする教育行政であって欲しいものです。
勤務時間が10分短かった、長かったなんて、みみっちい調査をやっているお金と時間があるなら。


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【研修レポート】自主研修会3日目

今日は冬休み明けの直前の日だったにもかかわらず、8名の方の参加がありました。中には、3回ともフル出席の方もいて、その熱心さに頭が下がる思いです。
 
今日がお誕生日の方もいて、事前に聞いておけばもう一つ演出ができたのに、とお詫びしたら、来年も同じ日にやりましょうと応えてくださいました。もう来年の日程も決まりです(笑)。
 
年齢のことを言えば、今回の参加者では私が一番年上であることに、みんなとのお食事中に気づいてしまいました。皆さん、年齢を「四捨五入」する話題は止めましょう(笑)。
 
  
さて、今日の自主研修会も、とても良い点がたくさんありました。
 
 
 1 子どもの行動の表面的な意味だけでなく、その背景を読み取ろうとする討議が多くみられた。
 
 →クリティカル・シンキングに基づいた質問がたくさん出され、子どもの行動の背景、子どもの思いに迫ることができました。これは自主研修会の中でも、今回がもっともすばらしかったと思いました。行動の背景を理解するという通級の、いや教育の一番大事なところが注目されるようになってきたのは、とてもすばらしいことです。
 
 単に良い悪いという価値判断ではなくて、その行動の背景(周囲の環境の問題だけではなくて、それに至る過去からの経緯や、「思い」)を理解しようとすることが大事ですね。
 
 
 
2 学級担任からの情報が充実してきた
 
 →多視点でインタビューし、そこから問題の仮説を設定するつながりがとても充実してきました。今日出されたレポートは全て指定の様式が用いられていたこともありますが、学級担任との連携そのものが充実してきた現れかなとも思いました。
 
 
 3 子どもの表面的な能力だけでなく、それを支える土台の力についてのアセスメントが充実してきた
 
 →読み書きが苦手だから読み書き指導ではなく、会話の様子やコミュニケーション、社会性、精神発達という土台をよく理解して、指導仮説を立てようとした議論がありました。
 
 とかく目に見える成果に着目しがちですが、目に見えないことほど大事だなあと思うのです。それが目に見える形に表れたりもするのですが、そこが最初ではない、ということ。
 
 
 
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 今日NHKの「あさいち」で、「ワーキングメモリ」の特集をしているのを出張中の車の中で、音声だけ聞きながら運転していました。
 
 スロージョギングを半年した結果、家事の物忘れや判断ミスがなくなった等の報告を聞いていると、体と頭はつながっているのだあなと改めて思いました。また、家で回転式のシートの上を歩くより、外で景色を見ながら歩いた方が刺激になってワーキングメモリを育てることになる。テレビゲームのシューティングより囲碁将棋を、などという話も納得でした。
 
 また、子どもには訓練というより遊びの中で、というのも本当だなあと。かつて科学的に証明が難しかった「子どもは遊びの中で育つ」ということが科学的に説明され始めているのだと思いました。
  
 お料理をするときもワーキングメモリを鍛えるようですし、今まで使ったことのない器具を使うと一層刺激になる、慣れたことをするときはそうでもないが、初めてのことをするときには鍛えることになるらしいです。
  
今日出された事例の中にもワーキングメモリに関わると思われる話題があったので、早速この話を紹介しました。
  
さて寒いですが、私もウォーキングを続けたいと思います。

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