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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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情報収集、問題の仮説の設定から教材作りまで S.E.N.S実習のような研修会実現

P1000512.jpgカードに書かれている問いに答えるゲーム。
親子でも楽しめるように、製作が工夫されています。
子どもの実態に合わせて漢字の使い方も検討すべきところはありますが、
内容は、ほぼ子どものニーズに合っているように思われました。

これを製作した班では、私の「会話すごろくイラストバージョン」
を用意された方もおられましたが、指導のねらいから見れば、
どちらでも良いでしょう。
ネガティブな感情の質問もされていますが、ネガティブな気持ちを言語化すること自体も、自分の気持ちを客観視する力をつける上では大切ですね。そんな話し合いもしながらの製作で、質の高さを感じました。





P1000511.jpg好きなポケモンを使った漢字学習とのこと。
ちょっとだじゃれの要素も取り入れながら、楽しく漢字学習。
教科の補充指導なわけですが、週何時間を使っての指導なのかということについて、
研修課題の提示時に確認すればよかったと反省です。

またこの班では、アメリカのRTIモデルを参考にしたと思われる教材をお持ちになった方もおられましたが、今回の事例では採用されなかったようですね。

既存の教材も、その子に合わせてアレンジすべきですし、アレンジしても適合しない場合、そもそも、教材がどんな指導仮説で作られているのか、その理論的背景をしっかり理解した上で活用しなければなりません。

既に個別指導をしているわけですから、今回の事例の子では、個別指導単独でRTIモデルは使えないわけです。

ただ、今回は、参加者一人一品教材を持ってくる、ということをお願いしていたので、持ってきて、紹介してくださったこと自体はとても良かったです。私も参考になりました。



このように、今回も、

1 子どもやその周辺についての情報収集(アセスメント。できないことだけでなく、できること、活用できることも含めて)
2 問題の仮説の設定(原因探しという意味ではなく、本人が何に困っているのか、何が問題なのか、という意味)
3 指導仮説の設定(どのような指導をすれば、どのような子どもになっていくと考えるのか)
4 個別の指導計画の作成
5 教材作成

という手順で研修をしました。公的な研修です。

今回は、事例発表者の強い意向で、子どもの情報の説明はわずかに、
そして質問は10まで、と制限しました。
インシデント・プロセス法が背景理論です。

内容は難しいかなと思っていましたが、参加の先生方、みな生き生きしていました。

・子どもの状態像の背景に何があるのか。
・互いに矛盾した情報をどのように解釈するか。
・子どもの苦手なところは色々あるけれど、何を優先して指導したらよいか。
・指導目標の設定は高すぎないか、低すぎないか
・教材は子どもに合っているか

など、皆さん積極的、意欲的に話し合いをされていて、ほっとしました。

感想文を読ませていただくと、全員が「来年度も継続を」
そして「楽しかった」という感想が多く見られました。


今や「特別支援教育向け」を称する教材は、本屋さんに満ちあふれ、
誰かが紹介するとみんな飛びついて、みんな同じようなシートを使って指導をしている、
というのが最近のご時世のように感じます。

色々やってみて、子どもの反応を見てアレンジしたり、方向転換をしたりという試行錯誤も大切ですが、
できる限り様々な情報を総合して、子どもにとってどんなことが必要なのかを
話し合いながら検討していく、ということが、子どもにフィットした教材活用につながります。
それこそが、支援者の「本物の力」をつけることになる、と感じています。

普段できないような研修、つまりアセスメントと指導をどのように進めていくかの検討力をつけていくことを目標とした研修会とすることが、経験の長い先生方に課せられていることであるように思います。
そうした力をつけた先生は、私も安心して見ていられます。

そして、教材紹介の際は、必ずその背景理論や、適合する子どもの状況などとセットにしていかなければならないな、と改めて感じているところです。

殺人的に忙しい学校現場では、上記のことを全部きちんとやることは難しいところもあり、同じ教材を違う子にも使ったりすることもあるでしょう。私もそうです。しかし、たまにでも、上記のような研修で力をつけることで、同じ教材を使ったとしても、使い方やねらいを子どもに合わせて変えたりすることができるようになります。場数を踏むと、上記の検討が自然とできるようになってきます。



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