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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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知能検査の結果を保護者へ説明する際、適切なのはどれか。

知能検査の結果を保護者へ説明する際、適切なのはどれか。

①    数値だけを報告し、それ以外の情報は保護者が混乱するので説明しない。
②    数値だけでなく、総合的な解釈や、今後の手だての案も含めて説明する。
③    数値は報告せず、支援の手だてのみ報告すれば良い。
④    日常の様子と検査結果とが一致するか、保護者に尋ねるのはよくない。
⑤    がんばって訓練を受ければ、検査の数値は伸ばせる、と保護者の期待につなげる。


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検査法で、もっとも適切な組み合わせはどれか。

5月連休後の相談。主訴「先生の言うことはよく理解できるが、文字の読みが苦手」という小2男児。指導、支援の手立てを検討するための検査法で、もっとも適切な組み合わせはどれか。
  
①WISC-ⅣとCARD(包括的領域別読み能力検査)
②田中ビネー知能検査ⅤとPVT-R(絵画語い発達検査)
③LDI-R(LD判断のための調査法)と『ことばのテスト絵本』
④WPPSIとフロスティッグ視知覚発達検査
⑤LCSA(学齢版 言語・コミュニケーション発達スケール)と、ASA(旭出式社会適応スキル検査)

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検査の実施について、適切なのはどれか。

検査の実施について、適切なのはどれか。

① 自分では検査できないので、検査できる人に、検査名を指定して依頼する。
② 検査の依頼の前に、日常の様子を学級担任等から聞き、仮説を立てる必要がある。
③ 行動面の特性を測りたいので、WISC-Ⅳを行う。
④ 社会的コミュニケーションの遅れを測るため、WISC-Ⅳを行う。
⑤ WISC-Ⅳの機材がない時は、WISC-Ⅲに代えることが望ましい。


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検査結果の解釈について、正しいのはどれか。

検査結果の解釈について、正しいのはどれか。

① 検査結果と、日常の行動の様子とが一致しない場合は、検査結果の方が正しい。
② 検査の結果は、日常の行動の様子や生育歴情報等と付け合わせて解釈する。
③ WISC-Ⅳで、FSIQ(全検査IQ)が65→67に上昇すれば、IQが伸びたと解釈される。
④ 検査中の子どもの様子の情報は、検査の解釈を歪ませるため、用いない。
⑤ 少しヒントを与えて正答できた時は、マニュアル通りでなくても、できたと見なす。

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WISCの解釈の研修会も大事ですが、そもそも、マニュアル通りに実施しているのか

WISCについて、「解釈」の研修会も大事ですが、そもそも、マニュアル通りに実施しているのかということが問題。
正解が出るまで、規定以上のヒントを出し続けたり、視覚的な提示も求められている課題で、口頭だけで提示したり・・・。
何度も我流のやり方をしていると、マニュアルから外れていることもわからなくなります。
他の人に癖を指摘してもらう必要があります。

ヒントを出し続けて正解を導くようなやり方は、そもそも「標準化された検査」の意味がわかっていない。
ましてや、我流で行った検査結果を他人が解釈するとなると、二重三重のバイアスがかかることになり、きわめて危険です。
他人が解釈するなら、検査実施者に実施能力があるかを見定めなければなりません。

”OJT”

実技の中で研修する会を冬休み中に持ちます。
知識はあっても、実際はどうなのか、ということを学ぶ。

そして、知的な遅れ、言語能力全般の遅れがあるのに、読み書きの状態だけで、「ディスレキシア」と判断してしまったり、一事象だけで障害を判断してしまったり・・・。

就学相談の面接の進め方、障害のとらえ方、アセスメントの取り方など、イロハのイから。

新しい先生が多いこの地方では、難しい解釈の前に、基本中の基本から研修するニーズが高いです。


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小2男児。主訴「文字の読みが苦手」

小2男児。主訴「文字の読みが苦手」。対人関係、生活に問題はない。主訴について調べるのに適切でない検査はどれか。


① CARD
② P-Fスタディ
③ WISC-Ⅳ
④ 森田-愛媛式読み書き検査(2005改訂版)
⑤ KABC-Ⅱ


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PVT-R(絵画語い発達検査)について、正しいのはどれか。

11 PVT-R(絵画語い発達検査)について、正しいのはどれか。


 


①原則として、すべての子どもにかける。


②評価点が「4」以下であれば、特別支援学級を検討する。


③「入り口」の検査であり、子ども理解のきっかけにする。


④「自閉症」の判断にも用いる。


⑤ヒントを出されて正解した場合は、語いがあると見なし、点数に加える。


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検査の目的、特徴などを研修してから活用することが必要です。

また、簡単な検査だからと、闇雲にかける例が見られますが、
アセスメントで一番大事なのが、行動観察。周辺情報の収集と整理。


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WISC-4の「解釈の仕方」

WISC-Ⅳの検査についての研修をして欲しいという要望を受けて行います。
事前アンケート調査では、既に該当の研修講座を別のところで受けている先生が多いようです。
ならば、実技よりも解釈を中心にした方がよいのでしょうか。

ただ、「解釈の仕方」という時に、3つの懸念を持ちます。

1 行動観察などのアセスメント情報の収集抜きに、数値だけで子どもを理解しようとしていないか。

2 「このグラフだったら、○○の傾向」など、検査結果を紋切り型でとらえようとしていないか。

3 検査で全てがわかると考えていないか。基本的な心理学、統計学などの用語、概念が理解されているか。

検査の経験の浅い先生への研修ということであれば、「標準出現率」、「パーセンタイル順位」「有意差」「合成得点」、「評価点」「標準偏差」などの基礎的な用語の意味の学習から入った方が良いのでしょう。

「解釈の仕方」はマニュアル通りにあるわけでなく、検査自体が持っている性質や、子ども理解の中にあるわけでしょう。

検査をかける以前に行うべきこと、発達についての基礎知識などから始めることを考えると、一日ではとても足りないという思いです。
WISCの研修に入る前に、基礎事項で終わってしまうかもしれません。
でも、新しい先生への研修というのは、そこにこそニーズがあるのでしょう。

アセスメントの基礎知識が不足している中で、検査に手を出すことの危険性の説明、解釈する上で絶対にやってはいけないこと、などの内容を中心にしていこうかと。

少なくとも、「まずは検査」、「総合的解釈なき検査の実施」の風潮を強めないように。
むしろ慎重に考えなければならないというように持って行かなければ。




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WISC-4の報告書の書き方 2


「言語理解100、知覚推理100、ワーキングメモリ100,処理速度100、FSIQ100
以上の通り報告します」

→この報告書では、何がなんだかさっぱりわかりません。
 下位検査はどうだったのか? 検査時の子どもの様子は?
 検査者の立場での解釈は?
 数値は大事ですが、その数値の意味するところが、この報告書では見えてこないのです。
 「信頼区間」の記載がないこともルール違反です。数値は幅をもってとらえられなければならないという反省に基づいて、今のルールになっているはずです。

 実際には、行動観察から生育歴情報なども総合して解釈しておられることも少なくありません。
 外部の関係者が、保護者同意のもと、詳しい状況をお尋ねし、総合的解釈まで行けるような手だてが、別途必要なのでは。



「抽象的な思考に苦手さがあるようです。具体的にイメージできる説明の仕方を工夫します」
→主旨はわかりますが、どのような検査結果から、このような手だてが導かれたのでしょうか。
 抽象的思考といっても、様々あるはずです。
 手だてだけで、検査結果の記載が全くないのも、受け取る側はとまどってしまいます。


折れ線グラフの表をポンと渡して終わり。
→これは一番やってはいけないことのはずです。
受け取る側に数値の意味を解釈できる力量があるのか。
なぜその数値になったのかという背景情報や、指導の手だても何もない。


「○○の問題もできなかったんですよ」
→その問題は、能力の一部を代表しているにすぎません。
たまたま、その問題ができなかっただけかもしれません。
また、どのようにできなかったのか、検査時の子どもの反応はどうだったのかの情報も必要です。


関係機関の様々な制約があるなか、文書を受け取る側が、より総合的な解釈に近づけるために工夫することは、子ども理解のための正当な行為ではないでしょうか。
また、同じ検査結果でも、解釈には様々あるでしょう。
関係者同士が情報交流し、ディスカッションして視点を補い合う中で、より解釈を正確に、意味あるものにしていくことが大切なのだと思います。

8月中旬の研修会では、このことも話してみようと思います。
 

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WISC-4の報告書の書き方

日本版WISC-4刊行委員会(4はローマ数字、以下同様)が発行するテクニカルレポートによれば、WISC-4の報告書には書き方のルールがあります。


数値だけを報告したり、逆に数値がなく解釈だけが書かれているのは、報告書のルールには適合していない、ということになります。


各機関の都合、内規などの「大人の都合」により、ルール通りに書かれていない報告書を受け取る場合もあるでしょう。
その場合は、保護者の同意を得て、可能な範囲で情報収集することも必要になるでしょう。


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各種検査法  ことばの教室担当者 問題集

検査法の組み合わせで、正しいのはどれか。


1. 田中ビネー知能検査V ―――― 個人内差の把握
2. WISC-Ⅳ ――――――――――  言語性IQと動作性IQ
3. ことばのテスト絵本 ――――― 選別検査
4. PVT-R(絵画語い発達検査)――― 全般的な言語能力
5. 就学時健診の一斉知能検査――― 知的障害の有無の最終判断

***

個人間差・・・他の子と比較してどのくらいの位置にあるか。
個人内差・・・その子の中で、強い力、弱い力の差

WISCー4では、「言語性IQ」「動作性IQ」は廃止されました。
WISC-3には存在していますが、検査自体が古くなりました。万が一使用する場合でも、言語性IQ、動作性IQよりも、4つの群指数(言語理解、知覚統合、注意記憶、処理速度)の方が有用です。
ただし、「注意記憶」の下位検査に「算数」が含まれてよいのか、そもそも「注意記憶」という概念自体どうなのかなど、様々な問題点が指摘されているため、古い検査の弱点はしっかりおさえる必要があります。原則として最新版を使うことが必要です。

選別検査は、障害の疑いがあるかどうかを「ふるいわけ」する検査であり、それだけをもって、知的障害などの判断の根拠にはなりにくいものです。

PVT-Rは全般的な言語能力ではなく、語いを見るテストです。

検査のやり方の研修も大事ですが、その前に、まずそれぞれの検査法の位置づけ、理論をしっかり学習した方がよいでしょう。




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WISC-4 解釈以前に、マニュアルに沿って実施しているか

標準化された検査は、標準化された手続き通りに検査を実施しなければなりません。
つまりマニュアル通りにやらなければなりません。
そうでなければ、不正確な結果になる可能性があるからです。

検査実施の資格要件を満たすかどうか以前に、検査のセンス、基本的なルールを守る遵法精神があるかどうかの方が重要に思います。

WISCに限りませんが・・・。

1 教示のことばは、原則としてマニュアル通りに。

2 練習問題は別として、本番では、正答だったら「よし」と言ったり、誤答だったら首をかしげるというようなフィードバックを行ってはいけない。

3 「単語」では、ただ音声だけの教示ですませてはいけない。所定の手続きをしなければならない。

4 誤答だったときに、その理由をお説教のように説明してはいけない。

5 数唱、語音整列は、1秒にひとずつ。語尾の言い方も定められている。イントネーションでまとまりがあるかのような読み方をしてもいけない。手で視覚的に順序を示すようなやり方もしてはいけない。

6 許されていないヒントを出して正答した場合に得点を与えてはいけない。

7 メモやマニュアル等を被験者に見られないようにしなければいけない。

8 マニュアルばかり注視して、子どもの表情、反応を見ないのはいけない。

9 おかしな回答を笑い飛ばしたり、馬鹿にしてはいけない。

10 数唱で「そんな数字出てこなかったぞ」などというつっこみをしてはいけない。

***

ここで、このような基本的なことを書かなければならない理由は、読者の想像にお任せいたします。
資格要件はもっと厳しくていい。
資格所持=専門性が高いとはいえない。

これが結論です。




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検査否定も、検査依存も、考察に欠けている

最近、検査法の研修をして欲しいという依頼が多いのですが。
検査の背景理論、認知心理学、神経心理学、発達心理学などの
大学院卒レベルの知識が必要であるという前提が抜けているわけです。

見回すと、多種多様な検査を一人の子どもに行っていても、
どう解釈したか、生育歴や行動観察との関連での検討結果が
何も残っていなかったりします。

これでは、子どもに負担をかけているだけ、指導者の自己満足に過ぎません。

あまり理想的なことを言っていたら、いつまでも検査できない、という主張もわかります。
公的なところに出すためでなく、自分の指導の参考にするためだから、という主張も聞きます。

しかし、自分の指導の参考にするため「だけ」であっても、やはり解釈には専門性が必要なのです。
「だけ」ならば、わざわざ検査しなくても、日常の行動観察「だけ」で、様々なことがわかるはずです。

それがわからないから、検査に依存しようとする。
でも、行動観察から考察する力をつけないと、検査をやっても、結局は何もわからない、ということになるだけでしょう。

一方で、検査そのものをかたくなに否定する主張もあります。
しかしよく尋ねると、検査がどのようなものであるのか、勉強した上での主張ではなかったりします。





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検査法の前にアセスメントを

幼稚園、保育園情報は・・・ない。
生育歴情報は・・・ない。

となると、検査だけをやっても解釈ができません。

まずは周辺情報のアセスメント。
それだけでも、かなり見えてきます。

検査はあくまでもそれを補強するための一手段。
しかし、必要な場合は必ず行うもの。

その判断のためには、各種基礎的知識が必要です。


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心理検査の誤った解釈

検査では目で見る能力が低い、だから、あれもできない、これもできない、とおっしゃるのですが。
実際の検査結果を見ると、数値は見かけ上そのように見えます。
でも統計学上は有意差がないのでした。

解釈が一人歩きして、検査結果「に」子ども「を」合わせて見るという傾向はないか。
本当は、子どもの行動観察がまず先にあって、検査はそれを裏付けるものでなければなりません。

そして、それよりも、もっと大切な支援があるのではと。

支援の方向性という根本がずれていると、検査結果の解釈という迷路の中に迷い込むことになります。


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K-ABCアセスメント学会 2

「数値だけではなく、検査時の行動観察は?」
「主訴は?」
「この学会は、検査の数値だけでなく、行動観察や主訴などを大事にしてきた。日常の指導での行動観察の情報がなければ、検査結果は解釈できない」

助言者やフロアーからの意見を聞いていて、ほっとした気持ちでした。

この道で長く研究をしている先生ほど、データだけでなく、周辺情報を大事にしようとされているなと。

そして、KABCと子ども理解についての講義。

検査結果を出して、支援の手立て、ということで完結するのでなく。
その後も、指導の中で仮説を見直すサイクルも大事であるということ。

ワーキングメモリが低いから、うんぬん、という単純なものではないこと。

***

この学会の話ではないですが。

「遠くの専門家より近くの子ども理解者」

遠くの専門家に相談することも大事だけど、まずは、その子に出会っている同僚に相談することが大切でしょう。
そこが抜け落ちていると、「知識の専門家」ではあっても、「その子の専門家」ではないわけです。

ましてや、検査になれていない人が実施した検査を、専門家に解釈してもらう、という枠組み自体が、何か根本的な勘違いであるように思います。

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K-ABCアセスメント学会 1日目

・wisc-4とKABC-2とのバッテリーにより、CHCモデルをすべてカバーするとのこと。
(全部やるのは大変だろうから、工夫が大事なようですが)

・下位検査が何を測っているのか、検討を。

・CHCモデルは、すべての検査を説明できる共通語。
(逆に、説明できなければ、検査の信頼性に?)

・プロフィール分析から、臨床クラスターへ。

・検査法の前に、主訴はなにか、行動観察の情報は。この学会はそれを大切にしてきた、とのベテランの先生の話に安堵。

・ワーキングメモリ、まな板、傾いたテーブル。興味深い。

室橋先生の話をここで聞けたから、地元のは出なくていいかなあ。
どうしよう。その後の発表者も魅力的ですが。

ニンチシンリガクは日進月歩。
一方で、子どもにとって「学ぶってどうよ」「生きるってどうよ」のトータルな子ども理解も大事にしたい。
その意味で、これまでの道言協のケースレポートは、子どもの姿が見えやすいのがよかったんだなあと。

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心理統計法とWISC-4

心理統計法は難しいですが、これを理解しないと、WISCなどの心理検査の意味も本当に理解したことにはならないのでしょう。
「まずは触ってみよう」
とか
「どうやって解釈したらいいのですか」
という話が、WISCの研修では必ず出てきます。


それはそれで大事なことではあるのですが、そのバックボーンである心理統計法の知識がなければならない、そんなに簡単に解釈していいものではない、と思えてきました。


WISCの解釈本に出てくる統計的処理は、WISCのために初めて開発されたわけではなく、昔からあるものをWISCに適用したということ。


因子分析→潜在変数の発見
クラスター分析→分類
「t検定」と、「帰無仮説」


これだけでも、かなり歯ごたえがあります。


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一つだけ確認しておきたいこと。


WISCの4つの指標得点を


言語理解 80
知覚推理 90
ワーキングメモリ 80
処理速度  90


などと表記している時点で、統計学を無視していると言うこと。
そして、WISCを活用する上でのルール違反であり、語る資格もない、ということ。
それはなぜでしょう?

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WISC-4 「時間」を測る時に気をつけること

日本文化科学社 該当ページ
http://www.nichibun.co.jp/kobetsu/technicalreport/

にも書かれています。

そして、実習を受けた際に注意されたこと。
「ストップウォッチは、音が鳴らない物であること」
「子どもの目の前でストップウォッチを見せながら、『用意ドン』などとプレッシャーを与えないこと。机の下にストップウォッチを持つこと」

タイムプレッシャーに弱い子が、その影響を受けるのを避けることは大事でしょう。


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KABC-2の研修

今回の自主研修会の申し込みで、「KABC-2の研修をやってほしい」という要望がありました。
確かに当教室には器材がありますが、専門的な研修を受けた人材がいません。

マニュアルを片手に解説をできなくもありません。
しかし、専門的な研修を受けていない者が講習を開くということは、やってはいけないでしょう。
今回は見合わせました。

近々、全国規模の研修会があるようなので、まずは自分がしっかり勉強したいと思っています。


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各種検査、標準偏差-1.5SDか、-2SDか

検査で、標準偏差が出た時に、標準と比較して、支援の必要性を-1.5SDで判断するか、-2SDで判断するか。
アメリカでは州によっても違うわけです。
障害の判断は、投入される予算という事情によって変わる可能性があります。

つまり「障害」(症)は、「操作的定義」であり、「障害と言うことにしておきましょう」ということなわけです。

こう考えると、障害(症)とは何かという問いを常に持っている必要があると感じます。

ただ、だからといって、明らかに支援の必要な子に対して、「障害は操作的定義だから、根拠がない」などと言って、支援を受けられないとしたら、子どもにとってどうなのでしょうか。

最終的には、検査結果データだけではなく、子どもの全体的な理解のもとで、総合的に判断するということが大事です。

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検査結果は、他のアセスメント情報と付け合わせて解釈する

このことは、心理検査、発達検査に限らず、およそ、検査と呼ばれるものには共通して大切なことです。

聴性脳幹反応(ABR)は、聴力検査の中でも、脳の下の部分(橋:きょう)の反応を見る検査です。
電極を取り付けて、耳から音を聞かせ、脳の電気を測定します。
しかし、ABRの結果が悪い=難聴 と即断してはいけません。
なぜなら、測定誤差があるかもしれないからです。

ABR<知的能力(正常範囲)
であれば、ABRの結果に誤りがあったのかもしれません。
あるいは、特定の周波数の聞こえだけが悪いために、実際と比べてABRの結果が低く出た。

知的能力<ABR
であれば、知的な遅れがあっても、その背景に聞こえの問題がある可能性は低い。

もちろん、こんなに単純ではありません。
しかし、いずれにせよ、ABRの結果は、必ず、社会性や言語発達、知的能力などからめて評価しなければなりません。


私に心理検査、発達検査の依頼が来たときには、ただでは受けません。
かならず、学級での様子や他の検査、生育歴情報などの情報を事前にまとめて頂き、提供頂くことにしています。
検査で全てがわかる、と誤解されないためでもあります。
情報をまとめるだけで、子どもの困り感の全体像がわかり、検査が不要になる場合もあるでしょう。
そして事前情報があることで、検査の選択が正確になります。




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「検査法」超基礎講座

田中ビネー知能検査Ⅴ
 →全般的な知能水準を測ります。その子の知的能力が、同年齢の他児と比べてどのくらいの差があるか「個人間差」を測ります。
産出されるIQは、13歳までは正規分布ではないため、WISC等のIQと比較するのは無意味です。
IQよりも、精神年齢、基底年齢が重要です。

WISCなどウェクスラー型知能検査でも全般的な知能は出せますが、指標得点間、下位検査間にばらつきがあれば、その値は慎重な解釈が必要です。
よって、指標得点間に有意差があるのに、FSIQが低いことを理由に、「知的障害」と教育的判断をするのは、根拠に乏しいです。


 


WISC-Ⅳ
 →その子の中で、得意な分野、苦手な分野のバランス(個人内差)を見るには第一選択になります。
「言語理解」「知覚推理」「ワーキングメモリ」「処理速度」の4つの指標得点の差異が重要です。
 
 最近は、GAI(一般能力指標)(言語理解、知覚推理)、とCPI(認知熟達度)(ワーキングメモリ、処理速度)との比較についての報告が出てきています。
 また「臨床クラスター」(下位検査間に共通する能力)の研究も進んでいるようです。
 これらについては、既に感じていたところを科学的に根拠づけられた、という印象が強いようには思いますが。

 

*子どもの実態や、検査の目的によって使い分けることが重要です。

*検査は、数値だけでなく、検査時の行動観察、日常の情報、生育歴情報と付け合わせて解釈されなければなりません。

『エッセンシャルズ WISC-Ⅳによる心理アセスメント』カウフマン他、日本文化科学社
では、行動観察の重要性が、これでもかというぐらいに強調されています。


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WISC-3の解釈で気をつけること

群指数のひとつ、「注意記憶」は、「算数」と「数唱」が下位検査です。
ところが「算数」は、「注意記憶」の指標としては使えない、ということになりました。
計算能力など、様々な能力が関わるからです。
WISC-4では、「算数」は補助検査に格下げされています。

よって、「注意記憶」が高いとか低いとか判断する場合に、「算数」と「数唱」との差がどれくらいあるのかに注意しなければなりません。

また、一昔前、「注意記憶」をADHDの指標にしようとしていた向きがありました。
しかし、「注意記憶」とADHDとの間には、何ら関連性がないことがわかっています。

さらに言えば、「注意記憶」と日本語訳されているのは、「被転導性からの解放」がより近い訳です。「被転導性からの解放」は今や、その概念自体が支持されなくなっています。




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