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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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日本版WISC-Ⅳ テクニカルレポート GAIとCPI 臨床クラスター

 


http://www.nichibun.co.jp/kobetsu/technicalreport/


によると、GAIとCPIや臨床クラスターも含めた、WISC-Ⅳの解説本が今後出てくるようです。
個人的には目にするものですが、日本語版でのWISC-Ⅳでのデータが今後手に入ることになりそうです。


子どもの特性をより深く理解するために、こうしたことは使われていくことを願います。

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検査の倫理 古い検査は使わない。マニュアルだけでなく、科学的根拠を検討して用いる。

 ・WISC-3→WISC-4
 ・K-ABC→KABC-2
 ・津守・稲毛式→KIDS
 ・S-M社会生活能力検査→ASA
 


 何十年も前も検査を用いるということは、その時代の知能モデル、その時代の子ども達、その時代の社会性等を元に測っていることになります。
 WISC-3を「言語性」「動作性」だけで解釈する向きはだいぶ減り、4つの群指数が重要であることは認識されてきましたが、


 1)算数が「短期記憶」の指標になるというのは時代錯誤であること。(短期記憶だけなく、様々な能力が関与するから)
 2)そもそも「短期記憶」だけでなく、聴覚的な「ワーキングメモリ」が重要であり、WISC-3では、ワーキングメモリを測れていない。「逆唱」がワーキングメモリを測っている、という説明がかつてありましたが、4の方がより「ワーキングメモリ」の概念に近づいたと言えます。


 3)「絵画配列」は、社会性を測る検査として根拠がないこと。
 4)「注意記憶」は、ADHDの指標にはならないこと。そもそも「注意転導性からの解放」という概念自体がどうなのか、と問われていること。
 5)下位検査間に統計的な差が有るときは、IQや群指数の解釈は慎重でなければならないこと。
 6)「知覚統合」→「知覚推理」に変わった哲学的意味を確認すること。
   WISC-3は、「知覚推理」を測っていない。「視知覚」は測っているかもしれませんが。
  「目でみた方がわかりやすい」の根拠として、「知覚統合」を用いるのはいかがなものか。
 7)「迷路」が「先を見通す力」というのは、科学的根拠として用いられず、ゲーム世代には「慣れ」もあり、4では廃止。
 8)WISC-3時代に見られた「プロフィール分析表」は、科学的根拠がないこと。
 
 そして、何よりも、数値だけではなく、検査時の行動観察、子どもの実態、ストーリーと付け合わせて解釈されなければならないこと。
 小さい子ほど、その時の気分やコンディションによって、結果が大きく変わる可能性があること。


  WISCは、3から4に変わった際、RTIモデル、「検査無用論」に対応するため、科学的根拠をしっかり検討し、CHCモデルとの相関性が高いことを統計的に説明し、理論的基盤を固めています。


 よって、3を用いる場合は、これら3の弱点をしっかりととらえた上で解釈しなければなりません。
 本来であれば、4にすぐにでも移行すべきです。


 そして、検査時の行動観察は重要ですが、その行動が、日常でも同じなのかを確認する必要があります。
 検査時にたまたま、かもしれないからです。
 検査時の行動の特徴をもって、いつもそうだと解釈するのは危険です。
 ただ、数値だけでなく、行動観察と付け合わせて解釈することが重要なことには変わりありません。


 
 S-M社会生活能力検査は、今の時代に合っているかと言えば、時代遅れの感が否めません。
 年齢によって、ASAが適用できない場合には、従来通りS-Mを活用することはありますが。


 津守・稲毛式も、同様です。


 田中ビネーのIQと、WISCのIQとは、全く別のものですから、単純比較はできません。
 田中ビネーのIQは、13歳までは正規分布ではなく、精神年齢/生活年齢×100で導かれます。
 田中ビネーの場合は、IQよりも、精神年齢、基底年齢が重要です。
 ただ、マニュアルを読んでわかるように、標準化作業の過程で、下位検査ごとに、課題を解けている子のパーセンテージが違っています。
 中には5割を切るものもあります。その問題ができないからと言って、「年齢相当に達していない」と解釈するのはいかがなものでしょうか。


 そして、一般に、田中ビネーの方が、WISCに比べて10ポイント高めに出ると言われますが、それはIQ水準別により異なっている、というレポートも出ています。


 一方、WISC-4、KABC-2、DN-CAS、PVT-Rは、同じ標準得点法を用いて計算されます。
だから、比較が可能です。PVT-Rでは、IQは出ませんが、評価点は出ます。3きざみで1SDであることは同じです。


 検査を行う上では、これらの基礎知識をしっかり踏まえなければなりません。
 

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KABC-2は、全部やると下位検査が19もある

子どもにとっても、テスターにとっても負担が小さくない、というブログ記事も見ます。
19もあれば、そうでしょうね。

でも、認知科学と学力とを関連づけて、LDの判断をするとなると、それだけ詳細なデータが必要ということですね。
むしろ、習得尺度の下位検査について、読み書きを本当に評価するには、これだけでは足りないという意見もあるぐらいです。

解説書では、認知尺度と習得尺度のどちちか一方の実施でも良いとのことですが。
ということは、たとえば、WISC-4を過去にとったことがある場合、KABC-2の習得尺度のみ実施して、組み合わせるということも、ありなのでしょうか。
ありならば、負担軽減にはつながりますね。
評価点も標準偏差も同じなので、比較はできるのでしょう。
ただ、カウフマンモデルと学力との組み合わせた検討はできなくなるでしょうが。
でも、どちらもCHCモデルと相関が高いし、KABC-2の方は、初めからCHCモデルでもデータが算出できるようになっている利点もあるので・・・。

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KABC-2 解説書斜め読み

どんな問題が入っているかよりも、どんな背景理論で、どれだけ信頼性が高い検査なのかを確かめたいのです。

まず問題そのものよりも、解説書を読むことから始めています。
でも、折半法とか、何とか回転とか、大学院で学ぶような統計学的な知識はないため、そこは読み飛ばし・・・。
ただ、「相関係数」はとてもよくわかるし、重要だと思っています。
測ろうとしている能力が、本当に測れているのか、ということなので。

日本語版KABC-2は、英語版にはない習得尺度を入れており、認知能力と学力との比較ができる、我が国のニーズに合わせた検査と言えるでしょう。

教研式小学校全国学力検査NRTと、KABC-2の習得尺度との相関係数が興味深いです。
単純に関係づけるのでなく、慎重に、細かく検討する必要がありそうです。

「学力とは何か」を考えさせられます。

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話はかわって。

たとえば、「NCプログラム」には、「3容量」「4容量」というのがあって、これは「短期記憶」を測っているのだという解釈がありますが・・・。
その「下位検査」が諸能力に対してどれだけの相関があるのか、統計的データは示されていません。
ちゃんと測っているのではなく、あくまでも目安なのだという押さえが必要でしょう。

短期記憶にも色々な短期記憶があるし、注意や計画能力、語いや、視覚的、聴覚的弁別能力も関与しているかもしれません。他の検査との比較の中で、それは解釈されなければなりません。
ましてや、「3容量」、「4容量」ができるようになったから、それで通級の支援は終わり、とう単純なものでもないでしょう。
それらができるかということと、日常生活での困り感との間に乖離はないのでしょうか。そこはちゃんと調べたのでしょうか。

「検査結果」はたくさん並べてあっても、それをどう解釈するか、読み取るか、子どものヒストリーをどう理解するか、は、様々なアセスメント情報と合わせて、きちんと論じられなければならないはず。
つまり、「能力」ばかりみていて、子どもの気持ちを読み取っていないのでは、と思ってしまいます。

話が広がりすぎましたが、検査に対する基本姿勢ということを要は書きたかったのです。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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KABC-2



赴任早々、君が送られてくるとは。
そして、赴任早々、講演依頼がくるとは。

1年目は助走と思っていますが・・・。
勉強しないと・・・。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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新しい社会適応尺度

新しい社会適応尺度

物が来たので、マニュアルを眺めました。
どんな質問がかかれているかよりも、どんな考え方でこの検査が作られているか、信頼性、妥当性はどうか、にまず注目します。そこが一番大事なので。

・S-M社会生活能力検査との相関係数が非常に高い。
・S-M・・・は、30年前のものなので、時代に合わなくなっている。
・ただし適用年齢の違いから、3歳まで(未満?)は、S-Mが適用になる。
・信頼性、妥当性について、かなり詳しい検討がされている。
・知能と社会生活スキルとの関連。(知的に低くても、年齢が高くても習得し続けるという主旨)
・WISCなどの心理検査との関係。
などなど。

質問を軽く眺めると、具体的でわかりやすいので、数値を出すだけでなく、支援の手だてに結びつきやすいですね。年齢の高い子では、本人と話し合う手がかりにも。

社会性、コミュニケーションに困り感のある子に。


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田中ビネー知能検査ⅤのIQとWISCーⅢのIQとの比較

田中ビネー知能検査ⅤのIQとWISCーⅢのIQとの比較

田中ビネーの方が高く出ると言われますが、IQによっても、その差の出方は異なるということ。
なおのこと、測定誤差を考慮するのは大事。
幅を持って解釈すること。

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『WISC-4の臨床的解釈と応用』何度も読み直しています 10 「知的障害」




以下はWISCに限りませんが、


・数値だけを言えば、軽度知的障害は、IQ50-55から70くらいまでの範囲、または-2SD。
・軽度知的障害では就学まで気づかれないことも多い。より軽い場合は、就学中に気づかれることが多いが、卒業後は一般社会に溶け込むことが多い。深刻な事態に陥って初めて援助を必要とする。
・WISC-4で測定できるのは、IQ40。それ以下は的確に測定できない。
・DSM-4では、適応行動を構成する10種類の特定のスキル領域を明らかにしている。コミュニケーション、自己管理、家庭生活、社会的・対人的技能、地域社会資源の利用、自律性、発揮される学習能力、仕事、健康と安全、余暇。


通常学級でやってみて、だめなら特別支援学級、という話がありますが、逆の方がいい場合も多いかと。
つまり、初めにしっかり個別で力をつけてから、大海原へ。
いちがいに言えませんが。


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「S-M社会生活能力検査」に代わる新しい検査


出ているようです。検査名は、ここには書かないでおきます。

「メールの使用」が入っているなど、時代を反映していますね。
メールは現代の子であればほとんど使えてしまうと思いますが。
やはり年齢の高い通常発達のお子さんにかければ、「天井効果」が出てしまうようです。

でも、支援の必要なお子さんには参考となる検査なのでしょう。
入手方法を検討中です。

検査が全てではないですが、支援者が子どもを見る視点を持つということ自体にも意味があると考えます。
逆に、特定の検査を絶対視してしまうと、子どものトータルな姿を見落とす可能性も。
どんな検査でも、測れるのは、子どもの一側面に過ぎません。
また検査は、あくまでも支援につなげるために行うものです。

今度開催予定の公的研修講座のタイトルは
「『ことばの専門家』というだけでなく、『その子の専門家』に」

「ではなく」ではなく、「というだけでなく」です。

スペシャリストの視点と、ジェネラリストの視点、両方大事です。
どっちかの方が大切だという議論がありますが、両方大事なのでは。

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自主研修会3日目 WISC-4実技研修会 2



検査時の行動観察がとても大事だという話をしました。
具体例をあげました。
それが日常でも見られることなのか、検査時だけの特性だったのかの情報も重要です。

どういう順番で、どういう風に、どれだけ時間をかけて。
あまり考えないですぐやってしまうのか、石橋をたたいて渡る感じなのか・・・。

検査の報告というのは、こうしたことも含めての解釈結果をお伝えするのでなければなりません。


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『WISC-4の臨床的解釈と応用』何度も読み直しています8 「単語」

working in teams - 無料写真検索fotoq
photo by Matthieu LIENART

「単語」は、一般知能(g)への負荷量がもっとも高い。→高次の思考が迅速に処理されるためには、より多くの関連性のある情報を整合性のある全体としてまとめあげることが必要。

たとえば、「救助活動」という単語の意味を考える際、遭難者を実際に救助している状態の一コマを「救助活動」という考える場合があるでしょう。
一方では、遭難信号や通報を受けて出動し、吹雪の中の山をチームを組んで登り、遭難者を発見、保護し、手当てして、下山して、救急隊に委ねて、詰め所に帰り、ビデオで救出までの作業を反省する、という一連の過程を「救助活動」と言うかもしれない。
(実際、専門的にはなんと言うのかわかりませんので、たとえ話)

色々な定義があっていいけど、文脈から正確に捉えられないと、様々な行き違いが生じます。

乳幼児が、風呂上がりのサインに「もうあがるよ」という言葉がけを受けていたとき。
お父さんはその際、偶然に足を動かした、手を動かした、タオルをしぼった、向こうからお母さんの食事の用意の音が聞こえた・・・。
あるいはお父さんはがため息をついた・・・。

様々な雑多な刺激の中で、「もうあがるよ」という音声言語と、実際に風呂から上がる、という体験とが結びついて行くには、何度も同じ経験を繰り返し、その結びつきの発見に至るプロセスがあるわけです。

風呂から上がる、という行動、出来事自体も、様々な経験の中から、意味のある行動単位としてまとめあげて理解していくわけですが。

そして、食事の用意の音は、お風呂上がりとは直接関係がないが、風呂上がり後に食事がある、ということのサインでもあるわけです。

「単語」が、一般知能(g)への負荷量が最も高い、というのは、統計学に基づくのでしょうが、子育て経験からも、納得です。

ただ、「単語」だけでなく、他の下位検査や、データがあればPVT-R(絵画語い発達検査)などと比較することが大事ですね。


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『WISC-4の臨床的解釈と応用』何度も読み直しています7 ワーキングメモリの下位検査の差異

3_D308389-Rush Hour in Taipei City, Guandu Bridge, Tamsui River, Taipei, Taiwan 關渡大橋-淡水河-河流-橋樑-黃昏-夜景-車軌-八里-北投-台北縣-台北市 - 無料写真検索fotoq
photo by 棟樑‧Harry‧黃基峰‧Taiwan

ワーキングメモリの下位検査である「数唱」と「語音整列」との間に有意差があるときは、ワーキングメモリの解釈は慎重に行います。
これは、他の下位検査や指標得点でも言えますが、「数唱」と「語音整列」との間の有意差の判断は、「表」を見れば解ります。

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WISCー4の臨床的解釈と応用』何度も読み直しています6 「有意差」と「標準出現率」



15%、あるいは5%水準で「有意差」がある時、大きな差だととらえるのが一般的ですが。
「標準出現率」が大事ですね。

5%水準で有意差があっても、「標準出現率」は高いことがある。
そのような差は、多くの他の子にも見られますよ、ということ。

「有意差」と「標準出現率」とは別物。

(総務省とWISCとは何の関係もありません。ただ、「統計」つながりというだけです。念のため)








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WISCー4の臨床的解釈と応用』何度も読み直しています5 ディスレキシアの診断

「特異的LD、特にディスレキシアの診断におけるディスクレパインシーの妥当性は欠如」

読みの能力を測るには、読みそのものを検査する必要があるでしょう。
WISCだけでディスレキシアと診断(判断)することはできません。
学力と比較しても、その差異がなぜ生じるのかを見極めることが必要です。
差異だけで、ディスレキシアと判断することはできないでしょう。
他にも様々な可能性があるわけです。

そもそも、純粋なディスレキシアと判断できる子どもに、私はあまり出会ったことがありません。
17年間で1~2例ぐらいです。

詳しく見ていくと、状態としては確かにディスレキシアのようですが、ほとんどは言語発達の遅れ、言語性のLDを伴っています。

ディスレキシアは学術用語なのに、定義をよく知らず、文字が読めないからディスレキシアだ、と安直に判断してしまう事例が見られます。

特に低学年のうちは、鑑別が困難な事例の方がはるかに多いでしょう。

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検査への批判とRTIモデル




ある方からメール頂き、思わず長文のお返事を書かせて頂きました。
以下は、一部引用です。

***

おっしゃるとおり、とても大事な視点をご提供頂いているように思います。
検査はそれが一人歩きしたり、障害をほじくる意図的な解釈に至ってはいけませんね。

全くその通りと思いますし、私自身もそのことを常に意識していかなければならないと思います。

検査は苦手分野をほじくって、「平均」「標準」に近づかせるためではなく、得意分野を発見し伸ばす、あるいは、得意な力を生かして苦手分野を解決しやすくする お手伝いのために実施するものですね。
苦手分野をほじくるアプローチは、学校の先生に多いと聞きますが。(^_^)


また、「この値」「この傾向」の意味するところは、子どもによって違いますので、日常の様子と掛け合わせて、検査結果を解釈する必要があります。

同じ全IQなのに、予後はみんな全く違っていた、という論文は目にすることがあります。
だから数値だけで解釈してはけない、ということだと思います。

カウフマンは東京での講演で、「数値だけでなく、検査時の行動観察こそ重要だ」と何度も言っていました。
たとえば、「保続」があるためにケアレスミスが多くなるというような検査時の様子があるお子さんで、日常の学習でもケアレスミスが多いという場合に。
検査で、その原因が「保続」ではないかと仮説が立てられます。

日常では、学習課題が一つ終わる毎に、終わり、次の課題に行く、を明示して、過去の記憶に引きずられないように配慮するというアプローチが考えられます。
だから、低い能力を見つけてそれをほじくり返すというより、子どもがより楽しく、楽に、学べる環境を用意するために検査を行うのでしょうね。

構音指導時にも、「保続」が影響しているならば、それに配慮した指導が考えられます。


検査活用のよくある間違いは、IQを伸ばすために訓練するというものです。
こうした誤解や、誤った活用があまりにも多く見られたために、また、解釈のあり方があまりにも恣意的だったり、統計学に基づかない明らかに誤った解釈が横行したために、検査の実施者、実施手続きの制限が厳しくなった、と聞いています。

全ての関係者が、検査の理論や実施の研修をきちんと受けていれば、全ての方に検査内容を開示して良いと思いますが、現状、私も危機意識を持っていますし、きちんと訓練、研修を受けた方が実施する、という方向性はやむを得ないと考えています。

検査はそれだけで解釈するのでなく、日常の様子と掛けあわせて解釈しなければいけませんね。

検査へのアンチテーゼとして、RTIモデルなどがあると思います。

RTIでは、検査自体への厳しい批判があり、検査の存続自体を揺るがす説得力を持ちました。
だから、WISC-4では、科学的な根拠にさらに磨きをかけたと聞いています。

逆に、RTIでは「なぜできないのか」を掘り下げて検討することが難しく、また、RTIモデル自体が信頼性に乏しいと指摘されています。つまり、主観や環境条件に左右されやすい。

検査はこれら、様々な学説の大海原の中で、どのような位置づけにあるかと言うことを 俯瞰できる方が、実施、解釈しなければならないと感じています。

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構音の指導研修DVD、もうすぐ締め切りです。


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WISCー4の臨床的解釈と応用』何度も読み直しています4 重大な言語障害を見逃す可能性

 


受容言語、表出言語に障害あるのに、単語の読みやデコーディングスキルは標準→重大な言語障害を見逃す可能性がある。

読みが流暢なので、この子は問題ないですよ、という話をよく聞きます。
でも、読んでいても、内容がつかめていないなどのことは、よく調べるとわかることがあります。

また、書道何段というような美しい字を書けても、内容理解に至っていないのを見逃すことはよくありえることです。

LDでも、知的障害でも。

その子に合った指導内容になっていない可能性が。

心理検査と、日常の学習面とのかけ算で判断することの大切さを思います。


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『WISCー4の臨床的解釈と応用』何度も読み直しています3 4つの指標とGAI

ブログ上にはあまり詳しく書けませんが、WISC-3の時から、「GAI」(一般能力指標)で検査プロフィールを分析する研究があって、4になり、ますます重要度が増したように感じました。

4つの「群指数」が、「指標得点」となり、「注意記憶」が「ワーキングメモリ」になって、「知覚統合」が「知覚推理」に変わったことも大きいでしょう。

つまり、「言語理解」「知覚推理」対「ワーキングメモリ」「処理速度」。

「GAI」とは・・・、と書きたいところですが、やめておきます。
お知りになりたい方は文献にあたってください。

「パズルのようなものをして、どうして『目からの方が入りやすい』と言えるのだろう」と、3の「知覚統合」の時は思っていましたが、「知覚推理」に変わり、下位検査も推理面を純粋に測ろうとするものに変わったので、納得しています。


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『WISCー4の臨床的解釈と応用』何度も読み直しています 2 「絵画配列」の廃止

WISC-3にあった「絵画配列」が、4では廃止されました。
(「3」「4」は本当は「Ⅲ」「Ⅳ」ですが、文字化けするので)

「絵画配列は、社会的推理や系列化能力を測定するという研究結果がない」ことが理由としてあげられるようです。

検査倫理から言えば、本来は、3から大幅にバージョンアップした4を使うべきですが、器材がそろわない等の理由で3をやむを得ず使う場合もあるでしょう。
その時は、3の解釈の限界を踏まえた上での活用が望まれるのでしょう。

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『WISCー4の臨床的解釈と応用』何度も読み直しています

「ディスレキシアは、デコーディング(文字記号の音声化)、単語の読み、文章の読み、綴りの正確さや速度における予想外の困難によって特徴づけられる特異的LDであると定義される。」(国際ディスレキシア協会、2003)

という定義があります。
アメリカでは、読みの遅れが生物学的基盤(つまり、生まれつき)なのか、環境要因(つまりそだった環境)の問題かを問わなくなってきました。
つまり「落ちこぼれ防止法」で、遅れている子には同様な支援をと。

でも、IQ120で、読みが80の子と、IQ80で読みが80の子とでは、指導の手立ては変わってきますね。

IQと学力との差異(ディスクレパンシー)をモデルとしたLDのとらえ方への批判があります。
でも、まだまだ、いろいろな観点で見ていく必要があると思います。

検査から支援につながるのに、時間も労力もかかるけど、正確に評価するという視点を抜きにはできないかと。
特に通級による指導、特別支援学級の場ではなおさら。


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KABC-2

発売されたようですね。
ルリアモデルに、CHCモデルも加わり、基礎的学力が測れる、対象年齢の拡大など、さらに使える検査になっていると思いますが、大変高価です。
学校予算では厳しいので、市の予算で買ってもらえないか、打診しています。
また、研修も必要ですね。

検査には研修予算、人材をともに整備する必要があります。
市では、人材の調査も行っているようですが、数年経ったら機械的に人事異動、しかも同一市町村は原則として認めないという人事方針では、人材は流動化するだけです。

「機材は買ったけど、使える人がいない」という声をあちこちで聞きます。

専門性を考慮した人事でなくてはなりません。免許制度すらもない現状では。


一方、読み書き検査の新しいバージョンが開発中で、大学入試も視野にとの情報もあります。

検査が子どもの楽しい学校生活、一貫した支援に結びつくことを願っています。

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就学指導委員会研修会研修会 WISC-4,田中ビネー、行動観察

今日は、就学指導委員会調査委員会の主催で、検査についての研修でした。
就学指導委員だけでなく、こちらの地方の通級担当の先生や、幼児療育施設の先生方にも参加を呼びかけました。
参加して頂いた方には、次期の就学指導委員を育てる意味合いも実はありました。
私が去ったあとのために・・・!?。

午前中は、WISC-4部会と田中ビネー部会に分かれて、実技と解釈を中心とした講座。
午後は、相談施設の職員の先生に、検査時の行動観察のお話をして頂きました。

午後の講座では、知能モデルの説明とともに、これでもかというほど徹底して、子どもの反応から何を読み取るのかという観点を教えて頂きました。

IQや評価点の説明よりも、はるかに重要な内容でした。

行動観察の視点は、検査の時だけでなく、日常の指導でも役に立ちます。

検査をしなくても、日常の反応からもいろいろなことがわかります。

私のまとめに、皆さん深くうなづいてくださいました。
検査の研修というよりは、子どもをどう見立てるのかという、もっとも大きな視点を参加者の皆さんがつかんで下さったことをうれしく思いました。



講座修了後、講師や役員と立ち話をしました。
検査は購入できるが、検査できる人をどのように養成したら良いかという議論をしました。
結論は出ませんでしたが、養成のため、できることをやっていくしかない、という話し合いになりました。
でも、地域をリードする方々は、皆さん、自腹で研修に参加しているのですね。

これで本当に良いのでしょうか?
少なくとも、持続可能ではないです。
一部の先生が、私費を削って、体をこわして、家族も犠牲にして、何とか屋台骨を支えているというのが、今の特別支援教育の図式です。

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WISC-4 研修

明日は、就学指導委員会向けの研修会です。
午前中は、WISC-4部会と田中ビネー部会に分かれて検査の実習、どちらかというと解釈中心の講座をします。
午後は、相談施設の方にアセスメント、検査について講義をして頂く予定です。


WISC-4は、「資格をもった教員」でなければ、検査の内容を見せてはいけない、とされていますが、実際には、資格の有無にかかわらず、学校であれば機材を注文できてしまいます。

私の地方で少なくとも8台あることが確認されており、明日の研修会ではその8台が「一堂に会する」ことになっています。

学校にあるのであれば、独自の解釈に陥る前に、専門的な研修をやってしまおうというのが、今回の企画の目的の一つです。

そこで、今回は、就学指導委員以外の先生方にも参加を呼びかけたわけです。

WISC-4は、検査やその結果の開示について、厳しい制限が設けられました。
そのことに対する反論の声も聞かれますが、諸外国では既に実施されており、言えば、3の時代から本当は制限があったのです。

あまりにも、独善的な解釈、深入りしすぎる解釈を私も見聞きしてきました。
統計的な有意差がないのに、差があるとか、伸びた、と解釈したり、数値だけを見て、行動観察や、日常の情報を抜きにして、グラフの形だけ見て解釈したりということが横行していました。
おしまいには、検査の内容とほぼ一致した内容の教材で指導して、もう一度検査をやったら伸びた、と宣伝する向きさえありました。

検査の内容そのものを指導内容にしたら、伸びるのは当たり前です。
しかし、検査の内容は、その能力の代表を測っているだけであり、それができたから、言語能力が伸びた、という話にはならないわけです。

これはまずいだろうと思っていました。

厳格化はある意味当然と言えます。

あらためてマニュアルを読みましたが、いろいろな統計の数字を見ていくと、頭がいっぱいいっぱいになりました。でも、型どおりの解釈は絶対に許されないことが改めて確認できました。
同じ下位検査でも、年齢や能力レベルによって、発動される臨床クラスターには違いがあるのですね。
当たり前ですが。

たとえば、FDIと Working Memory との違いが概念的に理解されていないと、この検査は実施すべきでないし、解釈もすべきでない。
また、Working Memoryも、いろいろ学説があって、それらを敷衍しつつ解釈しなければなりません。

下位検査同士の比較でも、標準得点の差異だけでなく、標準出現率も加味して解釈しなくてはいけません。

それだけ専門性を問われている。データの開示の例外が認められている専門家チームは、これらの心理学や統計学をしっかり押さえた上で、WISCの解釈に臨まなければならない、と強く思うのです。

しかし、今回の研修では、圧倒的にWISCの講座が人気なのです。

この、求められていることと、一般の意識とのギャップをどう埋めるかです。

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WISC-4 研修

明日は、就学指導委員会向けの研修会です。
午前中は、WISC-4部会と田中ビネー部会に分かれて検査の実習、どちらかというと解釈中心の講座をします。
午後は、相談施設の方にアセスメント、検査について講義をして頂く予定です。


WISC-4は、「資格をもった教員」でなければ、検査の内容を見せてはいけない、とされていますが、実際には、資格の有無にかかわらず、学校であれば機材を注文できてしまいます。

私の地方で少なくとも8台あることが確認されており、明日の研修会ではその8台が「一堂に会する」ことになっています。

学校にあるのであれば、独自の解釈に陥る前に、専門的な研修をやってしまおうというのが、今回の企画の目的の一つです。

そこで、今回は、就学指導委員以外の先生方にも参加を呼びかけたわけです。

WISC-4は、検査やその結果の開示について、厳しい制限が設けられました。
そのことに対する反論も声も聞かれますが、諸外国では既に実施されており、言えば、3の時代から本当は制限があったのです。

あまりにも、独善的な解釈、深入りしすぎる解釈を私も見聞きしてきました。
統計的な有意差がないのに、差があるとか、伸びた、と解釈したり、数値だけを見て、行動観察や、日常の情報を抜きにして、グラフの形だけ見て解釈したりということが横行していました。
おしまいには、検査の内容とほぼ一致した内容の教材で指導して、もう一度検査をやったら伸びた、と宣伝する向きさえありました。

検査の内容そのものを指導内容にしたら、伸びるのは当たり前です。
しかし、検査の内容は、その能力の代表を測っているだけであり、それができたから、言語能力が伸びた、という話にはならないわけです。

これはまずいだろうと思っていました。

厳格化はある意味当然と言えます。

あらためてマニュアルを読みましたが、いろいろな統計の数字を見ていくと、頭がいっぱいいっぱいになりました。でも、型どおりの解釈は絶対に許されないことが改めて確認できました。
同じ下位検査でも、年齢や能力レベルによって、発動される臨床クラスターには違いがあるのですね。
当たり前ですが。

そしてたとえば、FDIと Working Memory との違いが概念的に理解されていないと、この検査は実施すべきでないし、解釈もすべきでない。
また、Working Memoryも、いろいろ学説があって、それらを敷衍しつつ解釈しなければなりません。
WISC-3の時に「算数」をFDIに入れていたことの是非や、それと関連して、言語性IQ、動作性IQが廃止された理由が説明できなければなりません。

下位検査同士の比較でも、標準得点の差異だけでなく、標準出現率も加味して解釈しなくてはいけません。

それだけ専門性を問われている。データの開示の例外が認められている専門家は、これらの心理学や統計学をしっかり押さえた上で、WISCの解釈に臨まなければならない、と強く思うのです。

しかし、今回の研修では、圧倒的にWISCの講座が人気なのです。

この、求められていることと、一般の意識とのギャップをどう埋めるかです。

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WISC−4テクニカルレポート

日本文化科学社のホームページに、WISCー4のテクニカルレポートの新記事が載りました。
標準化された検査では、我流は許されません。
マニュアルに沿って実施、運用し、科学的な信頼性、妥当性のある解釈をしなければなりません。
まだまだ我流がはびこっているこの分野、先を行く方々から学ぶ姿勢を忘れてはならないでしょう。

ということで、あしたはこの検査の実技研修をします。
機材はあるけど、研修を受けていないという例が多いのです。

行政がやらないなら、自分からやります。

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『WISC-4の臨床的利用と解釈』5 「補助検査」

「補助検査」というと、「基本検査」に失敗したときに行うというイメージが強いですが、この文献を読んでいると、もう少し積極的に活用した方が良い場合もあるということを感じています。

前回も書きましたが、WISC-Ⅳの「ワーキングメモリ」は、聴覚・音韻ループしか測れていませんが、アメリカの別バージョンでは、視覚・空間も測れるわけです。
その他、いろいろな検査がそろっているので、比較しやすい。

しかし日本にあるものは、それらのほんの一部です。
だからというわけではないけれど、WISC-Ⅳにせっかく付いている補助検査の意味をもう少し考えた方がいいと思い直しています。

補助検査が必要なのは、たとえば、「処理速度」の下位検査である「符号」と「記号探し」の結果を検討するときに・・・。
「言語理解」にばらつきがあるときに・・・。
などなど。

これ以上はあまり詳しく書けませんが、補助検査の活用について、少し考えが変わりました。

それと、よく「WISC-Ⅳ」を実施した後に、指導にどう生かせばよいかという質問を受けるのですが・・・。

この質問の前提には、「数値がこれこれだったら、こんな指導がある」ということがあるように思います。
でも、指導の手立ては、数値からは見えてこないでしょう。
よく言われることですが、FSIQが全く同じ数字であっても、その子によって、状態像は全然違うわけです。

むしろ、「どうしてそういう数値になったのか」を考える、否、調べることの中に答えはあるだろうと。
そのためには、各下位検査が、何を測っているのかを理論的に理解している必要があるということ。
それは大学院レベルと言われます。

そして、検査時の行動観察の中に、かなりヒントがあります。

行動観察というのは、子どもの発達、心理などをよく知っていて、初めてできることですね。

指導の手立てが別冊であるわけでもないし。(あるとしても、その子にフィットしない。「わかりやすい本」ほど、あやしい。わかったような気になっているだけ)

結論は、検査の意味をきちんと理解すること。
そして,行動観察、日常の情報。
指導の手立てを考えるには、これに尽きるのではないかと。

逆に、よく専門機関から、数値だけしか書いていないお手紙を頂くことがありますが。
ぶっちゃけ、使えません。
WISC-Ⅳでは、関係者、保護者への伝え方について、厳しいルールを設けています。
そこまで理解して、初めて検査を実施する資格が得られるのでは、と思います。


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