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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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この研究主題は、古くて新しい

研究主題「ことばを支える『心の育ち』を大切にした支援のあり方を考える」

研究の柱


その子をどのように理解していくか。
→子どもの実態把握


その子にとっての問題をどのようにおさえ、問題の発生と経過をどうとらえるか。
→子ども理解の仮説


その子にとっての必要な育ちとは何か。どのようにかかわり支援するか。
→支援の計画と実際


支援の経過をどのように振り返り、関係者と情報共有するか。
→支援の省察と共有


各研究の柱の意図は以下の通りです。
(1)「その子どものどこをどのように観て、理解していくのか」「その子どもを担当者はどんな姿勢で理解していくのか」ということを考えます。「ことば」「聞こえ」という側面だけでなく、多面的な視点で総合的に子どもを観て、支援の方向付けにつなげていきます。

(2)その子どもの困っていることや保護者の心配が「どのように発生したか」の筋道を考えます。実態把握で得た情報を基に、「その子どもにとっての問題」を明らかにし、その子がどのような育ちの中で現在の状態に至ったのかの要因を探り、仮説を立てながら理解を深めていきます。

(3)これまでにとらえた「その子どもにとっての問題」とその子どもの「育ち」、その中の「問題が発生してきた背景」の理解を基に、どう子どもと保護者を支えていくかを考えていきます。また、「今、その子に必要な支援は何か」を常に考えながら支援に当たります。

(4)事例を中心とした研究を進めるために、担当者が指導過程での自分の実践の考えや思いを丁寧に振り返り、省みて(=省察)いきます。個人の記録で、周りの担当者との交流で、教室研修やブロック研修で、大会発表でと、様々な機会を利用して省察・共有し、研究を進めていきたいと考えます。


***

さて、「言語障害教育」での実践を「古い」と評価し、「最新の学説」と対置させるような議論が散見されます。
「発音よりも、学習面の支援が重要なのでは?」など。

しかし、それは、「言語障害教育」の研究実践への誤解です。
上記の研究主題を読んでいただければわかるように、「言語障害教育」は、初めから、「ことば、きこえ」という側面だけでなく、その背景を徹底的に見ようとしてきました。

構音練習ばかりやっているというわけではないのです。

道言協の研究主題は、「言語障害」にとどまらず、どの子、どの関係者にも必要な、古くて新しい視点である、と思います。


今度の小樽の臨床研では、後半で、構音障害の基礎講座をお願いされました。
直前まで、パワーポイントを整理しようとしていましたが、手が動きませんでした。
何かもやもや感が。

そして、もやもや感の原因がわかりました。


基礎知識の研修もするけれど、より実践的な研修にしようと。
そしてトータルな子ども理解の力をつけられるような研修にしようと。
せっかく道言協の研究主題が設定されているのですから、これを使います。

ある事例について、教育相談事例研修です。
その子についての、「子ども理解の仮説」、「支援の計画と実際」をワークシートを使って、少人数グループで協議します。

そこに検査、相談の実技をはめ込み、OJTの要素を入れていきます。

どうでしょう?


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Comment
激しく同意します
明けましておめでとうございます。
以前、資料をいただいた通級の教員です。
(この言い回しもなんとも歯がゆいですが)
先生のブログをいつも拝見していますが、今回のお言葉には強く励まされましたのでコメントを置かせてください。
私も関ブロの新潟大会で今夏に提案発表するにあたり、土台を大事にした通級の事例を、しかも幼児をテーマに出させていただこうかと今、準備しています。発音を治してくれるところというような安易な考えのイメージを払拭できればと思っています。今後もブログ、楽しみにしております。
Re:激しく同意します
あけましておめでとうございます。いつもブログを見てくださっているとのこと、ありがとうございます。
レポート発表されるのですね。がんばってください。
「発音を直すところ」
確かに一面では、そうした専門性もあるのですが、本当にその子に今指導が必要なのかということは、深い子ども理解の上で判断されますよね。
「言語障害」というのは、かつての「LD」と同じように、厳密な定義というよりは、支援の必要な子という意味で幅広く使われてきた概念であり、その底流には、トータルな子ども理解がありますよね。
そうした意味で先生のレポート、私も励みになります。
ご活躍を祈っています。



【 管理人ya 2016/01/11 12:07】
金曜の研修会
何年ぶりに書き込むでしょうか。
先日はブロック研修会で久々にお会いできて嬉しかったです。このブログも2000年からずっと続けられてるとはビックリでした。

今週の金曜日、また先生にお会いできるのが楽しみです。たくさん質問を用意しようと思いきや、娘が熱を出し、今日は看護休暇。他の仕事が貯まりそうです(T_T)

質問の内容として1つ。もうすぐ今年度の指導計画作成の時期になります。子ども達と交流してきて、なにかパターン化した方がいいのか、パターン化するならこの子には何が合っているかと考えていました。でも、5月8日のブログを見て答えが出たような気がします。

一つ筋の通ったものが必要であっても、のらりくらりといろんなものを試していっていいのかな?と。どうしても普通学級と違い、保護者と近い分、「結果を出さなくては」というプレッシャーがあります。「これは、どうかな?」「おや?お気に召さなかった?じゃぁ、どうしましょ?」くらいでいいんですよね?

まだまだわからないことだらけです。風呂敷いっぱいの質問しょって研修会参加しますね(笑)

今後もブログのつまみ食いさせていただきます。
Re:金曜の研修会
プー子さん。たぶん、あの先生だろうと想像しながら読ませて頂きました。うれしいです。
質問をたくさん用意して頂けるということでありがとうございます。
午後は先生とは違う班になってしまいそうなのですが、もし私に質問したいことがあるときは、午前中の質問コーナーか、お昼休みでお弁当を食べながらでもいいですか?
何でも質問してくださいね。


指導については、一つ筋の通った物がありながらも、子どもの反応に臨機応変に対応するので良いと思いますよ。
「計画は緻密に、本番は臨機応変に」
指導の答えは、子ども自身に書いてある、ということですね。

一生懸命教材を準備しても、子どもが見向きもしないなら、潔く違うのを用意することだと思います。もちろん、子どもに見向きしてもらうための提示の工夫、作戦は必要ですが。
用意したのを捨てるのは、通常学級よりもやりやすいかもしれないですね。むなしさもありますが、それ以上に得るものがあるはずです。

そして、同じ教材であっても、指導目標によって、使い方が変わってきます。
だから、どんな教材を使うかではなくて、どのように使うかが大事なのですね。
そう考えると、教材は何を使ってもいいはずです。

ソーシャルスキルトレーニングも、がちがちに内容を固めたものもいいですが、わざわざ課題を作らなくても、友達との遊びの中で、課題は自然発生的に出てきますし、それをネタにしていくのもいいのだと思っています。そして次回の遊び前に「予習」すれば。

「自由遊び」と「遊戯療法」との違いは、
前者は目的なくただ遊ばせる。
後者は、目的があって、子どもと話し合って、内容や時間を契約する。

「ただ遊んでいるだけ」の中に、実は色々なテクニック、理念が隠されています。
それが自然にできることなのでしょう。
自然にできるには、指導者も一人の人間としてその子と付き合うということかなと思ったりしています。

こんな風に色々話したいことがあります。
金曜日よろしく。
【 管理人ya 2016/05/10 21:31】
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