ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
某教育局特別支援教育巡回相談員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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会場の屋上から見た東京スカイツリー(たぶん)
近くまで観光に行く時間はありませんでした。残念。
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「医学に関する最新情報」
和歌山大学 小野 次朗氏
「精神障害者福祉手帳」は従来、躁うつ病などの精神疾患のある方に交付されていましたが、法改正により、LD,ADHD、自閉症など発達障害にも交付されるようになったこと。交付を受けると、高校以降、就職時にメリットとなる、という説明がありました。
また、ADHDの治療薬である「ストラテラ」は、24時間効果が持続することや、セロトニンではなく、ドーパミンの再取り込みを阻害すること、そのため薬物への依存性がないことなどを説明。攻撃性が強い場合はコンサータという従来の薬を検討するとのことでした。ストラテラの副作用としては、頭痛(21%)、食欲減退(15.5%)などがあるとのことでした。
アメリカ精神医学会が発行し、世界中の医師が障害診断のために使う「DSM」は、2013年に「DSM-Ⅴ」に改訂される予定です。
改訂版では、従来「アスペルガー障害」、「広汎性発達障害」、「自閉症」などと分かれていた障害種別が「自閉症スペクトラム障害」” Autism Spectrum Disorder”に一本化されるなどの説明がありました。
また、従来、たとえばアスペルガー障害と診断された場合は、落ち着きがなくてもADHDを併記することはできませんでしたが、今度からはできることになりそうです。
超低出生体重児は、発達障害を有する場合が少なくないことは、かつての研究でも示唆されていましたが、改めて指摘がありました。生育歴をたどることは重要であるとのことでした。
さらに、発達障害と虐待との関係について説明があり、「発達障害があると育てにくさがあるために、虐待に至る危険がある。逆に虐待があると、発達が遅れることがある。発達障害と虐待とが悪循環に陥る」と指摘されました。
既に知っている情報ではありましたが、改めて整理ができ、またこの講師の先生のパフォーマンスがとてもおもしろかったです。
●大会企画シンポジウム「成人した発達障害の現状 ~生きる力をはぐくむ就労支援と継続 ~ディスレキシアの場合~
LDの当事者団体のご本人6名がフル出場する発表会でした。
日本では読み書きができないと挫折感を味わうが、アメリカやイギリスに留学すると、長所を生かす教育が徹底しているため、自己肯定感が向上し、才能を伸ばすことができたという本人の話が紹介されました。
指定討論者の梅永雄二先生は、「某チェーン店では、LDのある店員には、読み書きの必要のない仕事を与え、ADHDのある店員には小刻みに休憩できるように配置するなど、個に応じた配慮をしました。その結果業績が伸び、他の店舗も次々と追随するようになりました。」
とおっしゃっていました。励みになります。
また「発達障害に特化した自動車教習所もあります。指導者がいればできるのです。就労支援では、わかってくれる指導者の配置をお願いするなどしています」
という話から、できることを一つ一つやっていくしかない、という姿勢に感銘を受けました。
「文字が読めなくても、仕事と直結しなくてもいいから、何か好きな趣味を小さいときから持つことが大切です。つまらない仕事でも、好きな物を手に入れるために働けます。働くとはそういうことです」
この言葉も、とにかく勉強させて有名企業に、と走りがちな関係者に、本当に向かうべき路線を示された思いでした。
「挫折を克服できたきっかけは?」という当事者への質問に対しては、「同じことで悩む仲間を見つけること」、「逃げて落ち着ける場を作ること」などと答えていたのが印象的でした。
●「行政に関する最新情報」文科省初等中等教育局特別支援教育課 樋口 一宗 氏
通級指導を受けている児童生徒は全国で激増し、昨年度は小中合わせて6万人に対したというグラフが提示されました。
通級担当教員は全国で約5000名で、そのうち1000名は都道府県が独自に配置した予算であること。小中学校は全国で32000校あることから、全ての学校に配置するにはまだまだ足りないことを文科省としても認識しているとのことでした。しかし国の予算が足りず、来年度は現状維持(増加できない)が精一杯とのことでした。
特別支援教育支援員については、来年度初めて、高校にも約500名配置する予定とのことでした。
大学入試センター試験の発達障害の特例措置については、高校での個別の教育支援計画等が必要で、中学校や小学校の取り組みにも波及するとのことでした。
カウフマン教授は、K-ABCを開発した一人で、“K”はカウフマンの頭文字です。
最近アメリカでは、「検査なんて必要ない。まず科学的根拠に基づく授業をしてみて、反応がない子どもにはより少人数で介入し、それでも反応がない場合は、特別支援教育を検討する」という「RTI」の考え方が台頭し、従来の考え方と激しい対立があるようです。
「RTI」は、個別に検査する専門家などにかかる経費削減の意図も含まれているようですが、カウフマン氏は次のように述べました。
「RTIは、2つの問いに答えられない。
(1)なぜその子に学習障害があるのか?
(2)子どもの認知や学力の強さと弱さについてのどんな具体的な情報が、一人一人の子どもにもっとも適切な指導のために使えるか?」
つまり、認知検査や学力検査なしには、子どもができない理由がわからず、結果として子どもを傷つけることになる、と主張していました。
LDは、認知発達検査(WISCなど)と、学力検査(アメリカでは、彼が開発した”KTEA-Ⅱ”等)との間の差異を見ることがモデルになっています。
ただ、IQなどの数字だけで判断するのでなく、検査中にどんな誤り方をしたか、などの情報が最も役に立つ、ということを何度も強調していました。
大会テーマ「あらためて問う発達障害児の学習支援 –知能・学力・生きる力-」
9月17~19日 於 跡見学園女子大学(東京)
●自主シンポジウム「中学校通級指導教室のあり方を考えるⅢ ~通級指導教室と各関係機関との連携~」
この学会には、通級指導担当の先生も多く参加しています。今回は中学校の通級というテーマに惹かれてこのシンポを選んで参加しました。
中学校の通級指導教室の先生が、小学校の通級指導教室を訪問することで、小学生時の情報を収集したり、逆に中学校卒業後の進路の情報を小学校に提供できるメリットの紹介がありました。
また、医療との合同事例検討会のノウハウを生かして、「生徒指導」の会議と接続することで、特別支援教育と生徒指導との連携を図っている事例が紹介されました。
そして、高等専修学校との連携を取ることで、就職を意識した通級指導を行っている事例も紹介されました。
高等専修学校の先生は、発達障害のある生徒の就職後の問題として、「同僚に攻撃的態度をとる」、「自分のやり方に固執する」、などを挙げました。そのため専修学校では、「毎週SST指導」、「授業では、話を聞く時間と、書く時間を明確に分けている」、「エプロンや靴のひもを縛る練習」などに取り組んでいるとのことでした。高等専修学校でここまで指導しているところは他にあまりなく、人気がとても高いが、厳しい指導のため、中退する生徒もいるようでした。
高校の特別支援教育をどう充実させるかが課題になる中、全国に向けて問題提起するインパクトの強い分科会でした。