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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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 構音障害について、適切なのはどれか。

構音障害について、適切なのはどれか。
 ①人との関係が育てば自然改善するので、練習は必要ない
 ②全ての構音は、練習しないと改善しない
 ③就学までに改善させなければならない
 ④自然改善するかは、音や子どもの特性によって異なる
 ⑤練習による改善時期を保護者に明示する責任がある。


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正しい知識の啓発を

未だに、吃音は親の愛情不足が原因だとか、
下の子が生まれて構わなくなったからとか、
どもりを意識させてしまったからとか、
神経質な子がなりやすいとか、
左利きを右手に矯正したからだとかを
「信仰」している向きがある。

また、吃音について本人と一切相談しないので、
子どもは「隠すべきもの」「人に相談してはいけないもの」
と感じ取ったまま入学してくる。

一般の方ならまだしも、支援の側が
こうした「都市伝説」を信仰し、推進し、
親を責めるネタにし続けている。

また、自閉症が見逃されていることがとても多い。
まだ小さいからとか、大人になったらみんなそれなりになるからだとか。

思春期以降に精神的な困難を来す場合も少なくないということは
既に明らかなのにもかかわらず。

レッテル貼りが大事なのではない。
必要な支援が必要な子に届くために、
関係者は正しい知識を得て、子どもを理解するセンスを磨く必要がある。

就学時健診のことばのパンフレット。
就学予定児童の家族だけではなく、
広く関係者にも配布することに。



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幼児療育の先生にお呼ばれして、吃音についての講義をさせて頂きました。

幼児療育の先生にお呼ばれして、吃音についての講義をさせて頂きました。
保育園の先生4名を加え、合計10名のご参加でした。
吃音についての従来の考え方と、現在の最新の考え方を紹介しました。
前半の菊池良和先生のビデオに感動している先生も何人もおられました。

幼児部門と小学校との連携はかつてないほど、深まっているように思います。
今後はケース会議もできたらなと。

研修は、ケース会議が王道ですが、基礎的な知識の講義も大事。
基礎知識が欠けた中では、どんなに深い議論がされても、
根本的な部分でズレが起こってしまいます。

集団的な判断の誤りですね。

未だに「吃音には触れてはいけない、そのうち治るから、
意識させるからどもるんだと・・・。」

「ビデオの見せすぎが自閉症の原因」
と同じで、トンデモ理論。

最新の知見にもっと学ぶ姿勢が大事ではないか。


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外部に相談を依頼する前に

外部に相談を依頼する前に、自分の学校でできることがある。
主訴についてもう少し詳しい行動観察を。
就学時知能検査や、幼稚園の引き継ぎ情報は?

外部に頼めば、専門的な知見が得られると思いがちだが、
支援につなぐもっとも重要なことは、情報収集能力。

校内の情報収集のスキルがまず重要。

教育相談の依頼を受けても、校内でまず情報収集する具体的方法を伝えるようにしている。
そうでなければ、過度に依存的になってしまうから。
学校の自己解決能力を奪ってしまうから。
外部にヘルプを求めることはもちろん重要だし、特別支援教育のテーマだが、
自己解決の力を萎えさせないようにしなければならない。

情報収集することで,解決の手立てを自ら思いつくことも多い。

こちから、安易に「回答」を示すべきでないとも思う。

検査器具の借用依頼もよくくる。
しかし、事前のアセスメントがあまりなされずに、検査が先行するきらいがある。
検査をする前に、情報収集によって、ある程度「あたりをつける」のが先である。
子ども理解の仮説と、指導方針まで、仮の考えが出てから貸し出すべきか。





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「他にどんな指導方法がありますか? マンネリ化してきたので」

と問うのも、それに対して応えるのも、ケース会議ではない。

マンネリ化の原因は、ネタ不足ではない。
子どもの理解や、指導目標が曖昧なことが原因である。

何を使うかではなく、どんな目的で、どのように使うが重要。

子どもが来るから、時間をこなすために、とりあえず
ネタが欲しい、という意図が、質問のニュアンスから受け取れる。

通級指導の目的はなんですか?
ということ。

一方、ケース会議で指導方法を話し合うこと自体は悪くない。
ただ、そのアイデアは、その子の実態、目標に合っているかが問われる。
理解と目標との結晶が、指導方法のアイデア。
だから「あの子にも使っているから、この子にもどうぞ」
は、根拠がない。

サラダのように教材を並べるのは、もはやケース会議の主旨を逸脱している。
一方、指導の手立てを全く話し合わないのも極端。

両方が大事だし、両方を関連づけることが大事。





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構音の正確な評価は、いずれの場合も必要

「構音の前に、コミュニケーション」
確かにそうである。

ただし、だから、構音について、正確な評価、指導の手立てを
研修しなくて良い、とはならない。

構音指導以外のニーズが初めに大切だ、と判断するためには、
構音を正確に評価できなければならない。
正確に評価できなければ、予後の推定も不正確になるし、
優先順位の決定も間違える可能性がある。

いざ構音指導を始めるための準備も必要である。
また、いずれの直接的指導をイメージしておけば、
今この場での子ども理解にもフィードバックされる。

卒業してから、やっぱり構音指導もしてほしかった、
と言われても遅い。




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紋切り型の理解でなく、子どもを総合的に理解し支援につなげたい

読み書き困難というとすぐ認知特性はどうだとか考えてしまうが、認知特性が目立たないことも多い。
それより、学校が楽しいか、友達関係は豊かか、生活リズ ムはどうか、親子関係はどうか、総合して子どもにとって世の中はどう映っているかまで検討しないと、子ども理解に応じた支援にはつながらない。


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週の限られた時間の通級では、「あれも、これも」でなく、「あれか、これか」

子どものできないところをあげていけば、きりがありません。
そもそも、できないことがあるから通級、という判断は視野狭窄。
なんでもできる人は、何人いるのか?

その前提で、通級でできることは限られています。

子ども理解は全体的にしなければならないが、
指導目標は絞る必要があります。

「構音指導の前に、コミュニケーション」
確かにそうでしょう。
発音の前に、しなければならないことがある、という事例は多い。

しかし、発音が主訴で、本人も困っているのに、
まずは別なところから、というのは良いのか。

コミュニケーションに若干の困りのある子。
まずは関係性が大事だからと、構音に触れずに卒業。
でも卒業してから、「やっぱり発音で困っています」
と来ても、対応は難しい。

ケースバイケース。






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「定時退勤日」

なかなかとれないので、学年ごとにとるよう計画して報告をとのことでした。

しかし、仕事量が増えていく中で、定時退勤などできるはずがありません。
今回ばかりは、一言言わせてもらいました。
体調を崩している先生方も多いのです。
勤務時間外の会議が常態化。
ことばの教室担当も、子どもたちが帰った後は、振り返りをしたいのに、校務分掌に時間がとられて、それもできない。


2つある仕事は一つにまとめる。
新しい仕事を一つ入れたいなら、従来の仕事を一つ減らす。
間に人が入る効率性の悪い仕事のやり方を見直すこと。
校務分掌ごとに、業務削減の観点を入れて話し合うこと。


これらを提案しました。


本務外業務は思い切って削減すること。
教師は授業で勝負できなければだめだ。
授業以外の業務が多すぎ。


国は特別支援教育を始めるに当たって、他の業務を軽減するよう言っていたのですが。そのことを知っている方は何人いるでしょう。


今回は、あまりにも、と思ったので、朝から演説してしまいました。


数値目標を設けて削減しないとだめですね。



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「言語障害教育の50年の財産を外へ知らせるとき」

「言語障害教育の50年の財産を外へ知らせるとき」
との道言協会長のご挨拶の通り、
今回のこちらでの研修会では、会員外にも幅広く呼びかけました。
すると、保育園、療育職員はもちろん、不登校支援施設、NPO子育て支援施設など、本当に多職種の方がお集まりくださいました。
遠くは上川、釧路からも。


元道言協事務局長の先生を講師に迎え、午後は私の基礎講座。


検査も大事だが、検査以外の子ども理解も大事。
先生の子ども理解の視点、推察する力、深さはすごいですね。
検査の解釈はあまり得手ではないそうですが、
下手に検査を重ねるより、ずっと、子どもの見方が深い。
ベースとなる発達心理学の知識、言語聴覚障害の知識を
お持ちなのと、経験ですね。
ケース会議で鍛えられると、先生ぐらいの力がつくのかなと。

というか、昔の先生は結構そうやって、子どもを理解しようとしてきた。

検査では、「○○の指標が低い」というのがわかったりするが、
子どもがどう感じているか、子どもの居場所はどこか?
どのような経緯で今に至るのかなど、
もっと深い子ども理解が必要だろうと思っていました。

そこをビシッと指摘してくださったように思います。
語り口はソフトですが、本質の本質に響いたという感じです。




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OJTを意識した講演 構音指導

6月16日は、上川管内の富良野地区の研修会にお呼ばれしました。テーマは「構音」。
午前中は講演、午後は事例検討3ケースでした。
今回講演では、ある事例をもとに、アセスメントの取り方から、指導仮説、実際の指導方法と、「OJT」を意識した内容にしてみました。
ただ基礎知識を並べるだけでは、実際の指導に結びつかないと考えたからです。
ねらいは的中しました。
感想文を見ると、「いろいろな断片的な知識が、この研修で一本につながりました」との書き込みがありました。
いいですね。
道言協の言難ABCも同じネタでいこうかな。


午後の事例では、
構音検査は、主訴の音だけでなく、全体を見ること。
器質的な問題と、実際の構音との関係が本当にあるのか、自分の発音での舌の動きを鏡で映して確かめること。
などを説明させていただきました。



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「語い不足」? 「経験不足」?

「語い不足」と言うが。絵カードの「包丁」が呼称できないだけで語い不足? 経験不足? でも「これは何する物?」と聞かれると「切る物」と答えられる。 「使ったことある?」と聞かれたら「ある」と答える。「ほ」とヒントを出すと「包丁」と言える。そこまで尋ねて、初めて「語い不足」か検討せよ。


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道教委の新たな「通級調査」

今回、道教委は、通級に関する新しい様式の調査を降ろしました。
この様式について、どのように回答すればよいかという問い合わせが、私のところにもたくさんきました。
私は行政ではないので、わかりません、と応えるしかなかったのですが。

寄せられた疑問で一番多かったのは、

「『(通級指導によって)確認された効果』と言っても、短期間では効果が見えないことも多い。(効果があった)人数をどう書けばよいか」

回答にとまどいを感じた先生が多かったようです。
今回の調査は、文部科学省が、通級加配のエビデンス(根拠)を求めていることに対して応えるため、ということのようです。

時節柄、「効果」とか「根拠」を求める動きは、ある程度やむを得ないでしょう。
「効果」のないところに予算をつぎ込むのは、財政事情が厳しい国にとっては、吟味せざるを得ないことと言えます。

ただ、現場感覚としては、「効果」がそう短期間に見えにくい事例が多いことも事実。

ある有名な言語聴覚士の先生は、
「笑顔がエビデンス」
とおっしゃっています。

「笑顔になった子の人数」を調査に書くわけにはいかないでしょう。
ただ、現場感覚としては、そんな気持ちにもなります。

しかし他方、「効果があったかどうか」を評価できるような指導目標の設定を各現場で行っているかということも、大事な観点かと思います。
個別の指導計画の「指導目標」が、抽象的過ぎて評価できない、ということはないでしょうか。

いずれにせよ、行政と親の会と現場教師とが手をつないで、子どもたちにとってよりよい教育環境を作っていきたいですね。

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今日は近隣のことばの教室の先生方と臨床研修会でした

午前ケースレポート2本。
午後、指導参観、指導ビデオ視聴と質疑応答。

指導ビデオはたくさんお見せしました。
基礎講座もこれだけ時間があれば、いろいろな角度から研修できるのですが。

ビデオの感想は、「こんなにぐいぐい構音指導をやっていいのですね」と。
やっていいのです。
もちろん、子どもの実態によりますが、指導を受け入れられる状況なら
構音練習は系統的に、たんたんと、しかし楽しく。
舌の体操などやっている暇があったら、構音動作を練習した方が早い。

筋トレばかりしていては、バスケのシュート率は上がらない。
シュート率を上げるには、シュート練習が一番大事。



何回ぐらい練習したら、次のステップへ?
→子どもの反応を見て決めましょう。
癖が復活するなら、一歩戻ればいい。


LDの指導は?
→LDの指導は存在しない。その子への指導は存在する。
100人のLDの判断された子には、100通りの指導がある。

教室運営の明文規定はあるか
→あります。学校経営要項に入れてもらいます。
2年前に大幅改定しました。


などなど、密度の高い内容になりました。
定例の研修会より充実していたかもしれません。



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質の高い研修会

昨日の研修では定員15名のところ、25名。ことばの教室担当でない先生の方が参加が多いのでした。
そして今回の特徴は、個別の相談依頼がとても多かったこと。
質問カードを作ったせいもありますが、その場での回答はほとんど無理で、後日電話などでお答えすることにしました。
参加者のレベルは様々なので、一斉の研修だけでは限界ですね。

ただ、午後の教育相談講座では、保護者の気持ちにあくまでも寄り添った形での面接対応について議論になりました。保護者の経緯も含めて理解しましょうと。

まずは理解。

すばらしいディスカッションでした。


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言語発達遅滞と通級指導

「ことば」は、様々な経験の「束」です。

たとえば、乳児がお父さんとお風呂に入っていました。
「そろそろ上がろうか」とお父さんが言いました。
まもなくお父さんは、自分を抱えてお風呂からあがりました。

毎日こうしたことの繰り返しにより、
「そろそろ」という音韻を聞いただけで、お風呂のお湯から
出るんだな、ということを学習し、お湯から出ようとする仕草を
するようになります。

学習するまでは、「そろそろ」の音韻と、
お湯から出るという物事とが、結びついていることがわかりません。

シャワーの音。
頭や体を洗ってくれるときの触覚刺激。
お湯を足すときの蛇口の音。
お父さんのため息。
風呂場の向こうで、お母さんが茶碗を洗っている音。
家のそばを車が通りかかった音。

さまざまな刺激の海を泳いでいる。
そんな中で、たった2つの要素が結びついていることを
発見するのは、まさに「大発見」です。

ところが、この刺激の海の中から、
法則性を発見するのが難しい子がいます。

よってことばの獲得も遅れるか、独特の辞書的な学習の仕方で
ことばを覚えていきます。

「ことばは日常生活の中で獲得する。週のわずかな指導時間で獲得するものではない」
という主張があります。

多くの場合はそうでしょう。

しかし、そうでない場合もあります。

辞書的に、経験を一つ一つ整理してあげながら、
まさに勉強するという形で、ことばを覚えていく場合もあります。

だから、指導の手立ては「子どもによって違う」のです。

いつも言いますが、主義主張は横に置いて、
子ども自身に書いてある答えを読みましょうということです。










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「モデルとなる一時間の指導の流れ」

最近よく、こうしたフレーズを聞くのですが。

「一時間の中で、課題を3,4つ用意するか、いくつ用意するか」
「初めに挨拶し、終わりも挨拶するかしないか」
「何回ぐらい練習すればいいか」

など、「新しい先生のためのイメージのために」
とのこと。

なるほどと思う一方、違和感も覚えるのです。

そもそも、「モデルとなる指導の流れ」など存在するのか?
私が担当したお子さんの中には、
1時間の指導の中で、3つ、4つ教材を用意したこともあれば、
1時間、ひとつのことにじっくり取り組んだケース。
愚痴を聞いて終わりだったケース。
遊びの主導権を子どもにわたし、とことんつきあってきたケース。
飽きっぽい子には、次々と教材を替えて提示し、
ネタが尽きたら、お互いにどうしようか相談したケース。

構音指導を優先したケース。逆に別の困り感を優先したケース。
力を付けることに重点を置いたり、逆に心理的なサポートに
重点を置いたケース。

がっちり「指導」したケースもあれば、
遊んでいるようにしか見えないだろうなというケース。
(ちなみに、「自由遊び」と「遊戯療法」とは似て非なるもの。
その違いは一般の方にはわかりにくい)

などなど、進め方は一人一人みんな違ってきました。
それは、子どもの反応や周辺情報などを見ながら対応していくうちに、
自然に、「誘われるように」組み立てられてきたものです。

「モデル」として提示することで、「その通りにすればいいんだ」という、
形骸化した指導に陥ることを強く危惧します。

「どう組み立てればいいんだ」
に対して、安易な「答え」を提示することが、新しい先生への助けに
本当の意味でなるのか。

むしろ、子どもの反応はどうだったかを一緒に振り返り、
どうすればいいかを一緒に考える、自分で考えてみるように
もっていくことこそが大事なのでは?

ベテランの先生の指導を何ケースか見せてもらい、
なぜその子には、そのような指導の流れを組んだ(組むようになったか。
北海道弁では「組まさった」のか)の説明も受けて、初めて
指導の流れの背景にある意味を理解できるはずです。
つまり、目先の「時間配分」ではなく、なぜそうした流れになったのか
「理由」を学ぶことこそ、新しい先生への研修支援になるのではないでしょうか。

表面だけをなぞったコンビニ研修は、「本質」を見失う有害な取り組みですらあります。


このことはたとえば「指導記録」についても言えます。
立派なレイアウトが提案されても、その中身、子どもをどれだけ正確に
見立てられるか、の方がはるかに重要なのですが。
また、黙々とパソコンに向かうより、同僚と「今日は○○さんはこうだった」
と交流することがまず大事にされなければならないことです。

このことについては、また別の機会に。



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「障害別の知識」「指導時間の流れの紹介」よりも、子どもをどう見るか、とらえるかが重要

先輩から頂いた助言

***
・「障害別の知識」「指導時間の流れの紹介」よりも、子どもをどう見るか、とらえるかが重要であり、そのためには、子どもの引き継ぎ資料を見て、子どものイメージをつかむこと。
・経験の長い先生の指導を見学したり、指導を見てもらったりして、相談する。
・研修資料を作ることよりも、事例検討を積み重ねて、子どもの見方、とらえ方の力をつけていくこと。 
***

今回頂いたお題が「障害別の知識と指導法」・・・。

この天と地ほどの理解の差をどう埋めていけばいいのでしょうか。
障害名で子どもを見て、それに合った教材を教えてもらえれば、それは、それは、楽でしょうね。

でもそれでは、その子にフィットした指導には遠く及ばない。


一年生のA君とBさんとが、全く同じ構音の誤り、つまり「ス→シュ」の置換。
A君は置換があっても、友達との会話や授業には全く支障がない。
Bさんは、「すいか」を「シュイカ」としか発音できず、友達にも会話が通じないことがあって自信をなくしつつある。

この場合、A君とBさんとで、指導方針や、指導方法は、全く違ったものになるはずです。

どちらも障害名は「構音障害」。
否、A君の場合は、その困り感や、他の困り感との関連で、構音障害とは言わないかもしれない。

子どもをトータルに理解しようとするまなざしがありますか?
子どもの心の内側を想像力豊かに感じ取ろうとしていますか?





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***


構音基礎講座 4月27日ほか、予習

問「小1男児。以下の会話について、構音を含め、言語面全体を評価してください」

***

子「あのね、(き)のう とうえんでね、たなとちゃんとあそんだんだよ」

相談員「ああ、かなこちゃんとね」

子「そう、かなこちゃん。それでね、ブラントにのってね、シャボンダマもしたよ。なわとびもしたよ。てんだまもした。」

相談員「けんだまできるの? すごいね」

子「けんだまで(き)るよ。そして、たぜ ふいて(き)たたら、さむたった。てぶとぅろしてって、おかあさんが いったたら、てぶとぅろしたんだよ。そしたら、あつとぅなったたら、ぬいだんだ。おやつの じたんに なったたら、おたあさんだドゥミもって(き)て、とぅれた。でも、もうすどぅ どはん だたら、はやとぅ たえって (き)てねって」

※(き)は歪み。
***

文字だからまだいいですが、実際の会話では音声だけで評価しなければなりません。
会話しながら言語面を評価するという高度なテクニックが必要です。
温かく会話しながら、客観的にも捉えるというのは、慣れが必要です。

そして「言語面」とは何か。多様な観点を支援者は持っていなければなりません。

基礎講座なので、基礎知識を講義形式でやってもいいのでしょう。
しかし、それだけでは、実際の場でどう用いたら良いかわからない。
演習の中で基礎知識にも触れていきます。
研修の王道は「ケース会議」、そして「教育相談実習」。

これからたくさんの子どもたちと出会い、自分で評価して、自分で判断しなければなりません。
その実践力が身につくきっかけとなれば。

ただ、1時間半しかないのですが。
構音だけでも、丸一日、いや3日は欲しい。

たとえば、
1日目
音声学基礎   1:30
構音障害とは  1:30
検査法実習1  1:30
検査法実習2  1:30

2日目
認知心理学   1:30
発達心理学   1:30
感覚・運動面  1:30
構音指導1   1:30

3日目
構音指導2   1:30
指導実習    4:30

こんな感じです。
今の枠組みでは無理ですね。
でもやらなければならないし、そのために何を変えたら良いかを考えたらよいのだと。


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やっぱりテストの点数が本音なのですね

学力を全国平均レベルへ、というのがテーマのようですが。

点数でしか子どもを見なくなっている現場の雰囲気に強い危機感を覚えます。

成績よりもコミュニケーションが心配なのですが。
授業中に発言しているから、コミュニケーションに問題はないと・・・。
それはコミュニケーションの一側面に過ぎない。
フォーマルな時間よりも、休み時間など、インフォーマルな時間のコミュニケーションが本質。
そういうことは、生徒指導のイロハなわけですが。
そうした観点さえ失われかけているのかな。

人間の見方が、非常に浅い。

自分の言動を自分で振り返ることができず、上の命令だけで動くのは、非常に危険。


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目的があって指導がある

指導記録を開いたとき、まず、個別の指導計画が目に入るように。

目的のない指導はない。

何ヶ月も経って、「そういえば、こんな目的だったのか」と振り返ることも大事。
でも、毎回、指導内容を考える時に振り返るのが一番大事。

前回の指導内容だけ見返して、今日はこれでもやってみようか、という思いつきの指導もありかもしれない。
ただ、そこに目的がなければ、何のために通っているのかわからない。



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前向きな研修意欲

今年度も研修依頼が続々と来ています。
地元で3本+アルファー、札幌1本、上川方面1本、そしてもう一本来そうです。

気分転換になって、ありがたいことではあります。

そして私自身も、外部から講師を地元に招聘し、地域の専門性アップを願っています。
講師が話すだけでなく、地元からもレポートをという声に応えて調整し、
ある先生が発表することに。
「勉強したい」と。
すばらしい姿勢です。

こうした前向きな先生方がネットワークを組めば、もっと地域が活性化していくだろうなと。





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誰かの役に立っている

ということが、セルフエスティーム(自己肯定感)の向上につながる。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
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子育てがつらいのは、お母さんのせいじゃない

人見知りは、お母さんを起点に、他の人と関わりたい、社会性の育ちのもと。

知らない人を見ると泣くのは、目が合うから。
目が合うと扁桃体が反応して恐怖を感じるから。
それは、動物の本能。

お母さんと、知らない人とが、仲良い姿を見せること。


イヤイヤ行動をとる子どもに、恐怖で抑え込んでも、一時的に抑えられるだけ。
前頭前野の働きによって、自ら抑えられるようにすること。
なぜ我慢する必要があるのか、理由が納得できるよう経験を重ねること。
わかりやすいルールを作る。
守れたら、思い切り褒める。


育児中の母親の脳の動き。
泣いている赤ちゃんの映像を見ただけで、
いとおしさや不安を感じ、泣いている理由を分析し、体を動かす(対応する)脳の部位が活性化する。


育児に孤独を感じるママは7割。
でも、人間の本来の子育ては、共同。
他人の女性も、その子におっぱいを飲ませてあげる、ある部族。
本来の共同の育てと、現代の核家族における子育ての孤立とのギャップに苦しむ。


男は、赤ちゃんが泣いている声を聴いても、ノイズと同じぐらいしか脳が反応しない。

ところが、育児体験をした若い男性、3ヶ月の体験後、子どもに愛着を感じる脳部位などが活性化。
そしてオキシトシン(愛情のホルモン)も増える。
子どものオキシトシンも同時に増える。
父子の愛着が強まる。
男性も育児に参加することで、父性にスイッチが入る。
そして夫婦関係にも影響を与える。

父親に独身女性が近づいたとき、オキシトシンスプレーを吸った男性の方が、抵抗感を持つ距離が長くなる。つまり、子育てに参加することで、「魔の誘いを断ち切る」。
家族に対する愛情。






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***


就学時健診のことばの検査の結果の文書があった。

就学時健診のことばの検査の結果の文書があった。

***

氏 名    Aさん 女児  セラピスト小学校就学予定
構音検査 [k→t]一貫、被刺激性なし、自覚あり
器質的な問題は見当たらない。
自由会話    語いが豊富で会話が弾む
知能検査    正常
聴力、視力、身体    異常なし
幼稚園情報    先生の指示よく通り、友達関係は積極的で周りから一目置かれている。ただ、言いにくい発音で、言いよどむことがある。

***

詳しい検査は2月に行うが、この時点で、ことばの教室への通級をお勧めする根拠を3つ以上挙げよ。
 また、今後の状態の変化により、通級までは必要でなくなる条件を挙げよ。


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