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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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WISC-4 研修

明日は、就学指導委員会向けの研修会です。
午前中は、WISC-4部会と田中ビネー部会に分かれて検査の実習、どちらかというと解釈中心の講座をします。
午後は、相談施設の方にアセスメント、検査について講義をして頂く予定です。


WISC-4は、「資格をもった教員」でなければ、検査の内容を見せてはいけない、とされていますが、実際には、資格の有無にかかわらず、学校であれば機材を注文できてしまいます。

私の地方で少なくとも8台あることが確認されており、明日の研修会ではその8台が「一堂に会する」ことになっています。

学校にあるのであれば、独自の解釈に陥る前に、専門的な研修をやってしまおうというのが、今回の企画の目的の一つです。

そこで、今回は、就学指導委員以外の先生方にも参加を呼びかけたわけです。

WISC-4は、検査やその結果の開示について、厳しい制限が設けられました。
そのことに対する反論の声も聞かれますが、諸外国では既に実施されており、言えば、3の時代から本当は制限があったのです。

あまりにも、独善的な解釈、深入りしすぎる解釈を私も見聞きしてきました。
統計的な有意差がないのに、差があるとか、伸びた、と解釈したり、数値だけを見て、行動観察や、日常の情報を抜きにして、グラフの形だけ見て解釈したりということが横行していました。
おしまいには、検査の内容とほぼ一致した内容の教材で指導して、もう一度検査をやったら伸びた、と宣伝する向きさえありました。

検査の内容そのものを指導内容にしたら、伸びるのは当たり前です。
しかし、検査の内容は、その能力の代表を測っているだけであり、それができたから、言語能力が伸びた、という話にはならないわけです。

これはまずいだろうと思っていました。

厳格化はある意味当然と言えます。

あらためてマニュアルを読みましたが、いろいろな統計の数字を見ていくと、頭がいっぱいいっぱいになりました。でも、型どおりの解釈は絶対に許されないことが改めて確認できました。
同じ下位検査でも、年齢や能力レベルによって、発動される臨床クラスターには違いがあるのですね。
当たり前ですが。

たとえば、FDIと Working Memory との違いが概念的に理解されていないと、この検査は実施すべきでないし、解釈もすべきでない。
また、Working Memoryも、いろいろ学説があって、それらを敷衍しつつ解釈しなければなりません。

下位検査同士の比較でも、標準得点の差異だけでなく、標準出現率も加味して解釈しなくてはいけません。

それだけ専門性を問われている。データの開示の例外が認められている専門家チームは、これらの心理学や統計学をしっかり押さえた上で、WISCの解釈に臨まなければならない、と強く思うのです。

しかし、今回の研修では、圧倒的にWISCの講座が人気なのです。

この、求められていることと、一般の意識とのギャップをどう埋めるかです。

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