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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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指導するにふさわしい器材はどれか



先輩から教わったのですが。

ストローを舌の上に載せて、上口唇との間に挟み、呼気を出す練習をする際、ストローの適切な太さというものがあります。
もっとも適切なのは、どれでしょう?

1 200mlの牛乳パックについているストロー(直径3~4mmぐらい)
2 喫茶店でよく出る袋に入ったストロー(直径4.4mm)
3 まがりストロー(直径6mm)
4 極太ストロー(直径8mm)





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【自作教材】単調な練習に飽きさせない



「タ」の単音節練習。
5回連続で正音が出せたら、トランプ一枚。
5回×10枚で50回練習したことになります。
(単音節が不安定な状態での実施は危険です)

そこで、
「この中に『3』(数字は何でも良い)はあるか、ないか」
を問います。
答えた後、全部をめくって、正解なら全部ゲット。
はずれたら、先生がゲット。
最終的に、トランプの持ち数が多い方が勝ち。

「半か丁か」のノリですが、別にお金をかけているわけではありません。

ちょっとゲーム性を持たせるだけで、単調な練習は楽しくなります。

それと、ユーモアも大事。

絵カード呼称で、「せんたくき」を間違えて「すいはんき」と子どもが言ってしまったら。
「これでご飯炊いたら、ものすごい量で食べきれないね」とおどけて見せます。

単調な練習に爆笑あり。



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側音化構音の指導 実践編

側音化構音の「キ」の練習でのコツです。


「クイー」から、「キ」を導く練習をねらいました。
「内緒の声」(ささやき声)で、舌平らの状態で「ク」は出るようになりました。
舌平らのまま「イ-」も出るようになりました。

しかし、「ク」と「イ」との間で、一度呼気を止めてしまうため、どうしても「キ」に合成されず、「クイ」になってしまいます。そんな時はどうしたらいいでしょうか。

1 「ク」が力みすぎている場合は、もっと力を抜いて、そっと「ク」を言うようにします。
 逆に「イー」は声を出して。

2 初めのうちは、むしろ「クイ」でもいい、と押さえるといいかもしれません。
これが、非語(無意味音節)で、「クイア」、「クイオ」、「アクイ」などと言っているうちに、いつのまにか、「キ」が上手に出るようになる場合が多いです。
その時はすかさずほめるようにします。


3「イークイー」から、「キ」を導きやすい場合もあります。
 このときも「ク」はそっと、力まずに。

いずれの場合も、舌平らが維持されていることを確認しながら進めます。
練習過程で、舌背(ぜっぱい)が挙上した時は、一つ前の段階にもどって、舌平らが維持できるようにします。

「石橋をたたいて壊す」ぐらいの心がまえで、舌背挙上が起こらないよう、常に舌の動きを観察することが大事です。聴覚的な印象だけで判断すると、時に、舌背挙上を見逃すことがあります。

構音指導は、一人一人オーダーメードです。
上記以外にも、様々な「壁」に突き当たることがあります。
それをどう解決するか、色々考えることが、構音指導の醍醐味でもあります。



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構音指導で気をつけること17

このブログでは、「構音指導で気をつけること」をシリーズで載せています。
ブログ内の検索のところにこのキーワードを入れて頂くと出てきます。

構音は、口の筋肉を鍛えるだけでは改善しません。
週の限られた通級時間で、側音化構音の子に対して、
ほおをふくらませたり、「たらこくちびる」の練習をしたところで、何ら効果はありません。
時間の無駄です。

限られた指導時間の中で、効率的にもっとも早く改善できる方法を常に検討しなければなりません。


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構音指導の難しさは、音を聞きながら、会話の内容を考えながらというところにある

全難言協の機関誌で、山下先生が触れているように、構音指導は、まず、

担当者が、子どもの発音を聞き分けられるようになることが重要です。
これは自然にできることではなく、慣れるまでに一年はかかるでしょうと。

子どもの発音を意識して聞き取り、その音から、舌がどのような位置、動きになっているかをイメージしなければなりません。
そのためには、通常の正音が出せるのは、舌がどのように動いているからか、を想像できなければなりません。

構音指導の際、この「聞き分ける」「イメージする」が重要。

そして、カ行が発音できないから、うがいをすれば良い、という単純なものではないこと。
カ行が発音できないこと、一つをとっても、様々な状態像があります。

講習などで覚えたことをそのまま子どもに当てはめようとしても、うまくいきません。

子どもをよく観察して、考えるということが大事、と文献にも触れられています。
子どもをよく観察できるからこそ、「もう少し風の音を強くしてみよう」などと指示できるようになります。


会話の内容を考えながら、その返事を考えながら、そして音の特徴をメモしていくというのは、とても難しい作業だと思います。慣れるまでは。
でも、慣れると、1年ぐらいで、できるようになります。

私も、発音記号が書けるようになるのは一年後ぐらいまででいいですよ、と言っています。

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側音化構音の指導

久しぶりに構音指導の記事です。

「キ」の歪み音の指導の際、「ク」+「イー」から持ってきたり、
「ケ」+「イー」から持ってきたりしますが。

1 後続母音を「イー」と伸ばすがコツ
2 「ク」+「イー」などのように、二つの音をつなげるとき、舌が大きく動かないようにすること。
2 口唇や喉、手や肩などに余計な力が加わっていないか常に見ること。

などなど、コツがたくさんあります。

機能性構音障害の場合は、適切な指導があれば、確実に改善します。
「なんとなくよくなってきた」ということはありません。
確実に正音を作る指導だから、はっきり違いが出ます。

それと、たまにありますが、鼻咽腔閉鎖機能が不十分なために、代償として歪み音を呈する場合があります。
その場合は、鼻咽腔閉鎖の対応が先になるでしょう。
グロッタル(喉を絞めつけるような発音)の場合は、のど元からもっとも離れた距離にある構音位置、つまり口唇音とか、舌尖音を、しかも破裂音のような「運動知覚」を高める音を第一選択にする場合もあるでしょう。

どの音から指導を始めるかは、専門的な判断が必要です。



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発音が全体的に不明瞭な場合


おもいつくだけでも、

・聴覚的な語音認知が弱い場合
・発語器官に機能的、または器質的な弱さがある場合 鼻咽腔閉鎖機能、舌小帯、歯列、アデノイド、咀嚼・嚥下等も含めて。呼気圧が低くて、子音が聞き取りづらい背景に、姿勢や全身の筋力の問題があるこも。
・聴覚障害や、自閉症等に伴う場合
・心理的な課題がある場合 
・構音障害や吃音等があって、早口で回避しようとする場合
・脳の各レベルの問題
・そのほか

いろいろな仮説から、各情報をもとに除外していきます。
子どもの困り感に応えるために、見つけていくことが大事。
もちろん、はっきりしない場合もありますが。

「全体的に不明瞭」という主訴であっても、検査すると特定の音の歪みだったりすることも少なくありません。

ある程度見えてきたら、経過観察か、通級による支援が必要か、また、指導の優先順位を検討します。
単にお口の筋力をトレーニングすればよいという話ではないです。


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構音指導で気をつけること 16 側音化構音



側音化の指導の際、「口角」が話題になります。

つまり、左右のうち片方の口角を引く場合がある、

これをどうするか、ということです。





『側音化構音の指導研究』(涌井 豊著、1996年、学苑社)には

こう書いてあります。

「口唇の偏位を改善した後で舌の脱力・安定を図る」(p61)

一方、『構音障害の臨床』(阿部 雅子著、2003年、金原出版)には

こう書いてあります。

「口唇や下顎の横への動きを抑制したり、引かれている口角や頬部を押さえたりしても根本的な改善にはならない。」

「まず舌の不自然な力を抜くこと、つまり舌の脱力が重要である。」(p70)


この2つの文献を読み比べると、研修が深まるように思います。





「左側の口角を引くので、右側も引けば、舌の偏位も改善する」

という話も聞きます。

しかし、口角を緊張させれば舌も緊張しやすいです。



側音化構音は、

舌の左右の偏位の問題より、盛り上がりが問題の焦点です。

左右の口角を引いても、盛り上がりは改善しません。






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構音指導で気をつけること 15 母音と構音練習との関係

東京語の「ウ」は唇をとがらせません。(丸くしません)
よく、「ウ」の練習をする際、「唇をとがらせなければならない」という指導を見受けますが、
干支で「ネ、ウシ、トラ、ウ」と言った場合、唇がほとんどとがらないことがわかります。

唇を円唇化させる「ウ」は、/u/と書きます。
発音記号では、日本語の「ウ」は・・・。
(ネットの文字では正確に表記できないので、正確には、こちらを参照)
「国際音声字母」の「母音」を参照
http://coelang.tufs.ac.jp/ipa/


唇は自然にしておいて、むしろ、舌と口蓋との距離が問題です。

よく、イ段の音を練習するときに、左右両方の口角を引く事例を見ますが、発語器官のどこかに緊張を残す指導は危険です。基本的に、発音のために必要な部位以外の緊張は、取らなければなりません。


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構音指導で気をつけること 14 聴覚的ワーキングメモリと構音

単音節では正音が出せるのに、単語や会話になるとどうしても・・・という場合があります。
背景として、音韻意識、聴覚的ワーキングメモリの弱さがあることがあります。
一般に、音韻意識の発達は以下の通りです。

4歳後半:音韻分解、語頭音、語尾音の抽出
5歳前後:語中音の抽出  「あたま」 ○△□なら、△は何?
5歳後半:しりとり、2モーラ語の逆唱  例)うし → しう
6歳前半:逆唱 3モーラの語を語尾から逆に言う  例)あたま → またあ
       モーラ削除 2〜3モーラの語からある音を抜いて言う 例)あたま→あま

上記の表をめやすにしたり、WISC-4のワーキングメモリ(数唱、語音整列)などで、聴覚的ワーキングメモリを測ることも参考になるでしょう。

ただし、「○歳だから、これができなければならない」ということでなく、この子にとって、今どんな教育的ニーズがあるのか、構音との関係はどうなのかを知るため観点としてとらえる必要があります。

単語レベルで構音がつまずくときは、語内位置弁別(練習音が、単語の語頭、語尾、語中のどこにつくかの判断)が苦手な場合が少なくないように思います。

舌出しで構音の練習する場合、たとえば、「シ」を舌出しで練習することがあります。
たとえば、「あした」ということばの構音練習をする際は、「し」だけを舌出しし、「あ」と「た」は舌を出しません。単語のどの部分で舌出しをするか、というタイミングを判断しながらの練習になります。
音韻的な位置を判断しながら、舌の運動をコントロールするわけですから、その際に必要なワーキングメモリは「聴覚的」だけでなく、「運動的」でもあるわけです。
(運動的ワーキングメモリということばはないと思いますが)


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構音指導で気をつけること13 発語器官のイメージを

構音の検査や指導の際、舌の動きや位置、顎の開閉、舌と口蓋との距離、そしてそれによる呼気の通り方を物理的にイメージできていることが大切です。
そのためには、指導者が自分で自分の口の中を見て、様々な音の産生時の舌等の動きを把握する練習を積むことです。
たとえばタタタと発音するとき、舌のどのあたりが、どこに当たっているのか、破裂させているのか、弾いているのか、摩擦させているのか、破擦させているのか、鼻からも息がでているのか・・・。
暗ければペンライトで照らしながら。動きが見えにくければ、アタアタアタと、アをつけて。

イメージできるようになると、検査や指導は正確になり、効率的で早期の効果につながります。


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構音指導で気をつけること12 構音指導の引き出しを多く持つ

構音指導には、たとえば以下の方法があります。

1 聴覚刺激法
→正しい音を聞かせて、正しい音を模倣させる方法。

2 キーワード法
→ある単語では正しい音が出せる場合に、その単語を使って正音を導く方法。
たとえば、普段「し」は正音が出せないが、「もやし」という単語の時だけは正しい「し」が出せる場合、「もや」をささやき声で、「し」を通常の声で言い、次に「もや」は言ったつもりで「し」だけを言う、最終的には「し」だけを取り出すという方法。

3 漸次接近法
→誤った音を少しずつ正しい音に近づける方法。
たとえば、「シ」が一貫して「チ」に置き換わっている場合、「チー」と囁き声で言い、徐々に「t」 を弱く、摩擦音を強くすることで、最終的に「シ」に近づけ安定させる方法。

4 他の音を変える方法
たとえば、「キ」が「チ」置換しているが、「ケ」は正音の場合、内緒の声でそっとケを言った後に、イーを長めに後続させ、キに変えていく方法。

5 構音点位置づけ法
→たとえば「カ」は、奥舌を挙げてお口の天井部分につけ、破裂させる、などと模型などを使って説明して獲得させる方法。


これらの方法を実際には子どもの実態に応じて選択したり併用したりします。
ただ一般には、5は子どもにとって難しく、かえって変な癖をつけてしまったり、1,2,3では、聴覚的な弁別力が背景にないと難しいかもしれません。

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構音指導で気をつけること11 科学的根拠に基づく指導

ある構音の誤りのある子に、大きな声ではっきりと「あいうえお表」を読みましょう、というような指導は、構音指導ではありません。指導の効率性を考え、子どもの構音の実態に合わせ、指導のねらい、方法を十分検討した上で、指導する音を絞り込むことが大切です。
正しい音を聞かせても正音がすぐには出せない子に、真似をして言わせる練習を繰り返すだけというのも、構音指導ではありません。
被刺激性(正音を聞かせると、正しい音が出る)がないのに、真似させるというのは、子どもの負担を増やすだけです。また、誤った音を繰り返させるのは、誤音をかえって固定化させることにもなります。

また、舌筋のトレーニングをひたすら行うだけだったり、歯の噛み合わせのせいにして、安易に矯正歯科などの医療に丸投げしようとする事例も見られますが、本当に器質的、外科的問題が疑われるのか、教育的な判断をきちんとした上で、他機関につなげるのでなければなりません。

医療機関には、お金や時間の負担がかかります。
担当者個人で判断するのでなく、複数の教員配置のある教室では、同僚と相談しつつ進めなければなりません。

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構音指導で気をつけること10 アセスメントと指導

構音指導を開始する前には、アセスメント、特に情報収集をしっかり行うことが大切です。
必要な情報の収集については、たとえば以下の内容が考えられます。

・主訴(いつから。気づいた人。どの音。支障の程度。相手や条件によって変わるか等)
・家族構成、家族状況(生活年齢、学校・学年など)
・生育歴(母子手帳、1歳半健診、3歳児健診、5歳時健診、就学時健診等の健診、検査、医学的情報等)
・教育歴
・行動、社会性、言語、コミュニケーション
・運動面(粗大運動、巧緻運動、口腔機能(食事、よだれなど))
・学習面
・基本的生活習慣
・得意なこと、興味
・在籍校(園)の校内体制

上記は、構音指導のためだけでなく、他の様々な主訴に対しても必要です。
大切なのは、「必要な情報を聞き漏らさない」ことです。

構音障害は、聴覚障害や知的障害、発達障害、脳性麻痺、事故、場合によっては言語環境等によっても起こるため、情報収集の仕方次第で、指導のあり方が変わる可能性があります。

指導を進めるうちに新しい情報が入ることも少なくありませんが、初めに知っておけばよかった、と思うこともあります。



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構音指導で気をつけること 9 ほめられる、楽しいことが何より

狭い指導室で一対一なのですから、子どもには誉めることを中心に接したいものです。
子どもを怒鳴りつけながら発音の「トレーニング」をしているとすれば、子どもの心を著しく傷つけるだけでなく、通ってくる動機も失うことになるでしょう。
そして誉めるのにも、ねらいと技術が必要です。
単に子どものご機嫌をとるために誉めるのではありません。

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構音指導で気をつけること 8 構音類似運動検査

「構音類似運動検査」(日本聴能言語士協会・日本音声言語医学会)という検査を行う場合があります。
たとえば「フ」が発音できない場合に、両唇で摩擦させる動作、つまり検査者の手に向かって息を吹きかけるとか、カ行、ガ行が発音できない場合に、奥舌を挙上させる動作、たとえば口を大きく開けながら「んんん」と言ってみるなどです。

よく、舌を口角の左右につけられるかとか、舌打ちができるか、という検査をして、「だからサ行が発音しにくい」などと結論する話を聞くことがあります。それはそれで、舌運動の巧緻性を把握するには意義のある情報でしょう。ただ、出せない音に類似した動作がどうなのかが、指導の手だてを考える上でもっとも有効な情報ではないでしょうか。

舌打ちが何秒以内に何回できたかを重視する例も見ますが、それよりも類似動作ができるかが、まず大切な情報であるように思います。

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構音指導で気をつけること 7 日常会話への般化

正音が単音で出せるようになっても、単語や文、会話にはなかなか般化しないことがあります。
その背景としては、

1 音の分析能力が定着していない
2 「注意の配分」がうまくいかない(発音に気をつけながら会話することが難しい)
3 舌の緊張が取り切れていない
4 認知や運動の柔軟性の弱さ

などが考えられます。

1では、
「語内位置弁別」

たとえば、「た」について練習する際、「たまご」の「た」は語頭(単語の初め)、「かたき」の「た」は語中(真ん中)、「サンタ」の「タ」は、語尾(単語の最後)というように、単語のどの位置につくかを特定することがスムーズにできるかが大事です。

音の分析の練習は他に、
・音削除(「たまご」から「た」をとったら何?)
・音付加(「まご」の最初に「た」をつけたら何?)
・抽出(「た」が聞こえたらボタンを押してね。)
・正誤弁別(「たまご」→「かまご」合っているかな?)

などが考えられます。

一番楽しめるのは、しりとり遊びかもしれません。
応用的な例として、練習音の「検索」の弱さが原因で般化が難しい子がいます。
たとえば、「り」の練習時は正音が出せるが、会話時には、いつ「り」の音が出てきたかを瞬時にとらえることが難しく、歪んでしまう場合です。
そのような場合に、「新聞の中から、「り」の文字を10個見つけよう」
という課題を出したことがあります。
これを何週間か続けると、急に般化が進んだことがありました。

聴覚的探索を刺激するために、視覚的探索から入る、という荒技?です。

2では、
発音に注意を向けなくても、自然に発音できていることが目指されます。
自然にできないということは、3の舌の緊張や、4の柔軟性との関連もあるかもしれません。

般化がむずかしいのであれば、その原因をよく検討して指導を続けることが考えられます。


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構音指導で気をつけること 6 構音指導の開始のタイミング、必要度の判断

その子に、今構音指導を行うことが妥当かどうかの判断は重要です。

・話すことや人と関わることに不安や恐怖心を感じている。
・指導担当者と信頼関係ができていない。
・ラ行がダ行に置き換わっているが、正音の場合もある。会話の明瞭度に問題はなく、本人も周囲も困っておらず、加齢とともに、自然に構音の獲得が見込まれる場合。

たとえばこれらの状況では、構音指導を今すぐ始めるのは妥当ではない可能性があります。

その子の生活全体をトータルにとらえた中で、指導内容を決めることが大切です。


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構音指導で気をつけること 5 側音化構音では、正誤弁別に時間をかけすぎない

側音化構音や口蓋化構音の練習の際、「この音は正しいか間違っているか」を判断する「正誤弁別」にはあまり時間をかけすぎないことが重要です。
かつて、「自分の音の違いがわからないと通級をやめたがるから、弁別に力を入れるべきだ」という考え方がありました。
しかし、歪み音は特に低学年には聞き分けが難しく、弁別に時間をかけすぎるあまり、気づいたら子どもが卒業、ということにもなりかねません。
正誤弁別は、単音で正音が出せるようになってからが望ましく、また時間をかけすぎないことです。舌を出して、側音化なら呼気を正中から出す練習を積み上げた方が良いです。
通級の動機付けは、別のことでやった方が良いでしょう。

もちろん、語内位置弁別(単語のどの位置にその音があるかを特定する)などは、歪みであろうが、置き換えであろうが、音韻意識の弱い子にはやっておいた方がよいでしょう。

このことについては、
『構音障害の臨床 基礎知識と実践マニュアル (改訂第2版)』(阿部雅子著,2008)
http://www.kanehara-shuppan.co.jp/catalog/detail.html?isbn=9784307370899
でも述べられています。 

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構音指導で気をつけること 4 障害音だけでなく、構音全体を俯瞰して

たとえば、「キ」の音が歪んでいるがどう指導したらよいかを考える時、「ギ」などの他のイ列音(イ、ギ、シ、チ、ジ、ヒ、リ等)はどうなのかも見る必要があります。

「ケ」「ク」などは正しい音なのかを知っておく必要もあります。それらを利用できないかを検討するためです。(たとえば、内緒の「ク」の音+「イ-」=「キ」への誘導)

たとえば、「サ行」が置き換わる時、他の舌先を使う音(ザ行、タ行、ダ行、ナ行、ラ行)がどうなのか。カ行の指導の際、ガ行はどうかなどの情報もたとえば必要です。

このように、ある音の指導方針を立てるためには、他の全ての音がどうなのかも調べて、整理しておくことが大切です。

それぞれの音が単音節レベル、非語(無意味)音節レベル、単語レベル、文レベル、自由会話レベルでどうなのか、一覧表にしておくと良いでしょう。

まとめた結果、初めに指導すべき音の判断は、全く別になる可能性もあります。


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構音指導で気をつけること 3 舌の脱力

舌の緊張をとるには、「ホットケーキのようにふわっと」とか、「舌をお皿のように」などと、口頭で指示する例が教科書的にはあります。しかしそれだけではうまくいかないことが多いです。
ゆるめたり、細くしたりなど、緊張と弛緩を繰り返す運動をさせてみるのも一法です。何度か繰り返して、ゆるんだ瞬間をとらえて「それ! そのまま3秒」などと指示するのもよいでしょう。
鏡で舌の形を自分で確認させる方法もありますが、視覚的な認知が弱い子には向きません。

顔面の筋肉や、肩などが緊張していても、うまくいきません。
お口の中だけでなく、常に身体全体の状態を評価しながら練習することが大切です。

息を吸って数秒間止めて、吐く瞬間に舌をそっと出してゆるめていくのもいいでしょう。
とてもいいビデオがあります。

「ネットで学ぶ発音教室」
http://forum.nise.go.jp/kotoba/htdocs/

のなかの、
「舌の脱力のための指導」
http://forum.nise.go.jp/kotoba/htdocs/?page_id=71


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構音指導で気をつけること3 舌の脱力

舌の緊張をとるには、「ホットケーキのようにふわっと」とか、「舌をお皿のように」などと、口頭で指示する例が教科書的にはあります。しかしそれだけではうまくいかないことが多いです。
ゆるめたり、細くしたりなど、緊張と弛緩を繰り返す運動をさせてみるのも一法です。何度か繰り返して、ゆるんだ瞬間をとらえて「それ! そのまま3秒」などと指示するのもよいでしょう。
鏡で舌の形を自分で確認させる方法もありますが、視覚的な認知が弱い子には向きません。

顔面の筋肉や、肩などが緊張していても、うまくいきません。
お口の中だけでなく、常に身体全体の状態を評価しながら練習することが大切です。

息を吸って数秒間止めて、吐く瞬間に舌をそっと出してゆるめていくのもいいでしょう。
とてもいいビデオがあります。

「ネットで学ぶ発音教室」
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のなかの、
「舌の脱力のための指導」
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構音指導で気をつけること その2

側音化構音、口蓋化構音の指導でもっとも大切なのは、舌の緊張をとることです。
 舌の筋肉を鍛えるべく、一生懸命筋力トレーニングを行っている例を見ますが、実は逆です。破裂音が全体的に力が弱いなど、力が弱くて歪む場合は別として、側音化構音、口蓋化構音の場合は、舌の過緊張によるものです。よって、歪みの種類の鑑別は、指導方針の決定のために重要です。

 下の顎が左右にずれるのを手で直そうとする例も見ますが、顎のずれは、舌の緊張の結果であって、原因ではありません。顎よりも舌の緊張をとることがまず初めに大切です。

 舌小帯が短いからだとか、顎が偏位しているからだとか、歯のかみ合わせが悪いからだとか、器質性に原因を求めてしまいがちです。
 しかし、実は関係ない場合の方が多く、原因がはっきりしない機能性構音障害の割合の方が多いです。
 


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構音指導で気をつけること

側音化構音や置き換え等の構音の問題の背景に、「鼻からの息漏れ」があることがあります。これを見逃して、舌の動きしか見ていないと、何年通っても改善しないということが起こります。
口蓋裂がなくても、ブローイングで息漏れがなくても、話すときに息が漏れている場合が実は結構あります。
マ行、ナ行、鼻濁音は、「通鼻音」と言って鼻から息が出なければなりませんが、それ以外の音でも息が漏れていないかどうか、構音時に鼻息鏡を鼻に当てて調べることも必要な場合があります。

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構音指導 超基礎講座7  構音の発達




子どもは口唇音である、パ行、バ行、マ行から
獲得します。
これは、物を食べるときに、口唇で食べ物をとらえ、
口唇を閉鎖しながら噛む、飲むという運動発達との関連ですね。


サ行、ザ行、ラ行、ツ
は、全て舌の先が構音位置です。
(タ行、ダ行は、力強く破裂、破擦させる音なので、
サ行ほど精巧な動きを必要としないのでしょう)

他の体の運動の発達と同様に、
舌の運動も、奥から末梢、先端に向かって発達します。

だから、これらの音の獲得は高い年齢に達してからです。

したがって、2歳児がサ行→タ行に置き換わっていても、
直ちに構音障害とはいいがたいのです。

構音指導自体も、言語発達年齢で4歳以上です。

このように、子どもの発達年齢と、構音の状況とを
リンクさせて、構音指導が適切かどうかを判断します。

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