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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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「コミュニケーションに問題は無い」

「会話できるから、コミュニケーションに問題は無い」

学習面や行動面に比べ、コミュニケーションのつまずきは発見されにくい。

「双方向性があること」

これがコミュニケションの要点。

実は、「大勢の中で、誰がだれにしゃべっているのかわからない」
ということにも気づかれにくい。

単純な言語理解能力とか、注意の問題とか、根性とか、
信頼関係、性格の問題と捉えられやすい。
家族でさえも気づきにくい、という印象。

実はことばの裏の意味、暗黙知、ニュアンスの理解の問題。

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研修レポート  臨床研修会 事例検討会

今回は、事前にレポートを助言者に送って頂き、内容を交流してから当日に臨みました。
 事例検討の質を高めていくためです。
 事前検討時に提案させて頂いたのは、たとえば、以下のことでした。

1 
「指導の経過」の欄には、項目の羅列ではなく、主訴や話し合って欲しいことの内容を主に詳しく書くと良い。


検査法は、主訴や実態に合わせて適切なものを選ぶ。社会的コミュニケーションの状況を理解するためには、そのための検査も用意されている。言語発達を測るだけでは、見えてこない。「言語の遅れが自閉症の原因」というのは昔の説。またその検査法が、最新の学術理論をもとにして、標準化された手続きで作られているか、何の目的で作られた検査なのか、その検査の弱点は何かを理解した上で実施が必要。


検査法の結果の記述は正確に。たとえば、PVT-Rは、「記述分類」がある。数字だけでなく、「遅れている」などの記載が必要。また、誰がいつ実施したのかの記載も必要。


検査法を実施したのであれば、間違えてもいいので、自分なりの解釈、その解釈をもとに、指導方針にどう生かそうと考えているかも発表されると良い。


「話し合って欲しいこと」には、「どうすればいいか」ではなく、「こうしたら良いのではと考えているがどうか」とした方が、話し合いやすい。 


そして当日はレポート数が8本に達したため、班を2つに分けました。
私の班では、以下の視点で述べさせていただきました。


場面緘黙の場合、学校や家族のようすなど、子どもが一日の中でどのような気持ちで過ごしているのかを総合的に理解することが重要。「不安階層表」を子どもとともに作成することができれば、周りの人の対応の仕方の参考になり、自己理解にもつながる。


構音指導には、音の指導順についての「定石」がある。子どもが一番困っている音を先に指導する選択肢もあるが、どの順で指導するかの判断は、専門的知識と経験が必要。


読み書きをテーマに協議したいとのことだが、知的能力に比べて、本当に子どもは読み書き能力が低いのか。何を優先して指導するかを判断するには、知能検査の解釈の基本を学ぶことと、会話の様子から言語発達を見立てることなど、トータルな子ども理解が必要。学校にとってではなく、その子にとっての学び、育ちとは何かを考えての指導、支援が大切。


「SST」というと、料理とか、工作などをイメージする。それも良いが、本児の場合、かくれんぼなど、もっとベーシックな遊びでつまずいている可能性もある。インフォーマルな、ベーシックな遊びの中で、ルールを話し合うなど、自然な流れでのSSTが必要では。

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1月12日は臨床研修会(自主研修会)、1月16日には構音基礎講座

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

今年は、皆様に別の形でお目にかかるかもしれません。
現在、正月返上で準備を進めています。

さて、冬休み中の研修会を以下のように企画しています。
ご興味のある方はメールください。

1月12日(木)臨床研修会(自主研修会) 事例検討です。10:00~15:00
うちの学校でやります。
既に10本の発表予定ですので、新規申込の方は、発表はできませんが、
オブザーバーとして参加できます。発言権なし。(こそっと質問はOK?)
正規参加ではないので、非会員でも参加費無料。
お昼は近くのホテルレストランでお食事しながら交流プラン(希望制)。
予め希望メニューを伝えて頂くと、10%割引!


1月16日(月)構音障害基礎講座です。10:00~12:00
近くの特別支援学校にお呼ばれしたので、研究団体と共催でやります。
基礎的な講義、演習、練習問題?です。
参加費無料。

関心のある方はご連絡を。


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状況絵の説明課題

状況絵の説明課題で、先生が質問を重ねると言うことは、
そこに他人の視点が入るということ。
まずは、子どもの自由な発言を大事にしたい。
ことばが尽きてから、必要に応じて質問を加える。
記録には、どのような質問をしたか、その結果どのような
返答があったかも書く。

単に話した内容を書くだけでなく、文法構成や、単語をいくつつなげて話したか、
相手を意識した話し方なのか、なども見ていく。

単に「絵の意味はわかっているようですよ」では、評価にならない。



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教育相談研修

研修で一番ハード、かつ一番学びになるのは、教育相談研でしょう。

私なりに考えてみた、研修目標を挙げてみます。

1 相談申込を受け、主訴を整理することができる。
2 主訴から、子ども理解に必要な事前情報をリストアップすることができる。
3 必要な情報の収集方法を計画することができる。
4 計画に基づいて、情報を正確に収集し、整理することがきる。
5 整理した情報から、子ども理解のあたりをつけることができる。
6 仮説を検証するために、相談時面接での観察の観点、必要な検査をリストアップすることができる。
7 観察、検査結果をもとに、子ども理解の仮説を立てることができる。
8 子ども理解の仮説をもとに、必要な支援の手立てをリストアップできる。
9 理解と支援について、保護者にわかりやすく説明することができる。
10 学級担任などへの報告書をわかりやすく書くことができる。

こんなところでしょうか。

だから、教育相談研は、総合的な力が必要です。

検査の研修も大事ですが、まずこうした総合的な力をつけていける研修が大事かなと。

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OJTの研修はなぜ重要か

メニエール病で通院していたとき、毎回聴力検査を受けました。
ベテランのSTさんは、機械の操作に無駄がなく、仮説を立てながら
測っていることが感じられました。

たまに新人のSTさんが測ってくれたことがありました。
骨導の機械が耳の裏の骨に密着していなかったり、
左右のボタンを間違えたり、
最初に聞かせる音が大きすぎたり、小さすぎたりなど・・・。

後ろにはベテランのSTさんが見ていて、あとで指導している
様子がありました。

半年で、新人さんはとても上手になりました。

知識はもちろんですが、実際にやっているところを指導してもらう、
という研修が必須。
ところが一人教室だと難しい。
だから地域ごとの研修のつながりが重要。

研修にでかけようとしたら、「年休」をとって行きなさいというところも。

ことばの教室担当の研修は重要。
補欠授業に回る時間があったら、出かけて研修する。
文献のひとつにでも目を通す。

通級担当は、学校の便利屋ではない。

管理職の理解が必要ですね。
「通級学級に関する調査研究協力者会議」(H5.3.31、文部省諮問機関)
にそのことは書いてあります。

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何を優先すべきかは、本人の気持ちも大事

周りの大人は、友達とのコミュニケーションに支障はないので問題はないと。
でも本人に尋ねると、うまく発音できなくて困っていたのだと。

よく、発音よりもコミュニケーションを優先すべきという主張がある。
しかし、何を優先すべきかは子どもによって違うのであって、
一般論をすべての子に当てはめるのは間違いだ。

この事例の場合、本人が困っているのに、何年も放置されてきたことになる。

特別支援教育は、一人一人の教育的ニーズに応えようとするもののはずだ。
子どもの心の内側からの理解が大事である。



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全国学力テスト

全国学力テスト。
「平均をことごとく下回る」という記事。
でも別の新聞では「○○と○○は平均を上回る」という記事。
同じテストなのにね。
後者の方がずっと教育的な見方だと思いますが。


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「検査」を抑制的にとらえるか、積極的に捉えるか

「検査」を批判する向きは、実は検査のことをよく勉強していない。
批判するなら、まず勉強すべきだ。

「検査では子どもの心はわからない」
と断定するのが一例。

「心」を理解するためには、主観と客観の両方が必要。
「主観」を他の人とすりあわせるだけでは、「客観」にはならない。


逆に、「まずは検査ありき」の風潮も問題。
検査は補助にすぎない。
検査で全てがわかるわけではない。
事前の見立てを根拠づけるものでしかない。
事前の見立ての方が大事。

某相談機関の問診票は、昔は主訴や行動観察を書く欄が一番上にあった。
今は検査結果の欄が先にある。
様式改定の背景に、見えてくる「思想」がある。


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エセ科学

「側音化構音のある子は、性格的に緊張、不安になりやすい子が多い」
「吃音のある子は、性格的に緊張、不安になりやすい子が多い」

いずれも、統計学的根拠はない。
実際には色々な子がいる。

過度に「心」、心理的要因で説明することは、慎むべきだ。
道言協の研究主題には「心」の文言がある。
その方向は良いと思う。
しかし、「心」で全てを説明できるわけではない。

科学的根拠が全てではないが、エセ科学により傷つけられる人がいることも事実。

「親の育て方」に行きやすい。





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将来を案じていても、仕方ない

「今、ここ」は、「将来」のための準備期間ではない。
「今」を犠牲にする生き方が、将来を幸せにするのではない。
「将来」は「今、ここ」の中にある。

「今、ここ」に幸せを発見する。
その積み重ねが「将来」。

「学力向上」
何のため?
誰のため?
いつのため?



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教育支援委員会(旧就学指導委員会)での面接では、場の決定だけでなく

子どもの笑顔が増えるために行いたい。

子どもの気持ち、子どもの立場にどれだけ立てるかが重要。

そのためには、正確な子ども理解が必要。

子どもの言動、しぐさから、本音が読み取れなければならない。
行動観察や生育歴等から、正確な見立てを。

紋切り型、一般常識で子どもをとらえるのはもうやめましょう。

そして、学校ではこれができません、それもできませんでなく、
どれだけのことができるか、一度は考えてみたい。

結果としてできなくても、考えてみようという姿勢はお届けしたい。


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「親が手をかけすぎたから、ことばが少なくなった」は本当?

「きょうだいができて、愛情をとられたから、こうなった」
「一人っ子で甘やかされてきたから、こうなった」

きょうだいがいても、いなくても、結局親は責められるわけですね。


「親が手をかけすぎたから、子どものことばが少なくなった」
おそらく、おむつやおっぱい要求で泣き始める5秒前をお母さんは感知して、
24時間体制で、子どもの要求に応えていたのでしょうねえ。
要求の特殊な脳波をキャッチする機械でもお持ちなのでは?






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もし自分がその子だったら、その子の親だったらどうかを考える

教育相談においてもっとも重要なこと。

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発音が主訴だからと言って、発音だけをみればよいのではありません。

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言語理解の高い子が「楽しい」の意味を知らないはずはない

「楽しい」の辞書的定義は理解しているはず。

「○○をまたやりたいと思った」
「やっているとき、もっとやりたい、続けたいと思った」
「何度でもやりたい」
「気持ちが軽くなった」

これらの具体的経験を束ねた感情が「楽しい」だよと。

知識と経験とを結びつけるのが苦手なのであって、知識がないのではない。


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「語い不足」で全てを片付けてはならない。

ことばが少ないと「語い不足」と判断してしまう。
でも実は語い不足ではなくて、場の状況に応じたことばが出ない、つまり、場の状況の読み取りが苦手なのかもしれない。
あるいは、ことばは知っているが、音声言語が思い出せないだけかもしれない。
「語い不足」で全てを片付けではならない。


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 構音障害について、適切なのはどれか。

構音障害について、適切なのはどれか。
 ①人との関係が育てば自然改善するので、練習は必要ない
 ②全ての構音は、練習しないと改善しない
 ③就学までに改善させなければならない
 ④自然改善するかは、音や子どもの特性によって異なる
 ⑤練習による改善時期を保護者に明示する責任がある。


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正しい知識の啓発を

未だに、吃音は親の愛情不足が原因だとか、
下の子が生まれて構わなくなったからとか、
どもりを意識させてしまったからとか、
神経質な子がなりやすいとか、
左利きを右手に矯正したからだとかを
「信仰」している向きがある。

また、吃音について本人と一切相談しないので、
子どもは「隠すべきもの」「人に相談してはいけないもの」
と感じ取ったまま入学してくる。

一般の方ならまだしも、支援の側が
こうした「都市伝説」を信仰し、推進し、
親を責めるネタにし続けている。

また、自閉症が見逃されていることがとても多い。
まだ小さいからとか、大人になったらみんなそれなりになるからだとか。

思春期以降に精神的な困難を来す場合も少なくないということは
既に明らかなのにもかかわらず。

レッテル貼りが大事なのではない。
必要な支援が必要な子に届くために、
関係者は正しい知識を得て、子どもを理解するセンスを磨く必要がある。

就学時健診のことばのパンフレット。
就学予定児童の家族だけではなく、
広く関係者にも配布することに。



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幼児療育の先生にお呼ばれして、吃音についての講義をさせて頂きました。

幼児療育の先生にお呼ばれして、吃音についての講義をさせて頂きました。
保育園の先生4名を加え、合計10名のご参加でした。
吃音についての従来の考え方と、現在の最新の考え方を紹介しました。
前半の菊池良和先生のビデオに感動している先生も何人もおられました。

幼児部門と小学校との連携はかつてないほど、深まっているように思います。
今後はケース会議もできたらなと。

研修は、ケース会議が王道ですが、基礎的な知識の講義も大事。
基礎知識が欠けた中では、どんなに深い議論がされても、
根本的な部分でズレが起こってしまいます。

集団的な判断の誤りですね。

未だに「吃音には触れてはいけない、そのうち治るから、
意識させるからどもるんだと・・・。」

「ビデオの見せすぎが自閉症の原因」
と同じで、トンデモ理論。

最新の知見にもっと学ぶ姿勢が大事ではないか。


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外部に相談を依頼する前に

外部に相談を依頼する前に、自分の学校でできることがある。
主訴についてもう少し詳しい行動観察を。
就学時知能検査や、幼稚園の引き継ぎ情報は?

外部に頼めば、専門的な知見が得られると思いがちだが、
支援につなぐもっとも重要なことは、情報収集能力。

校内の情報収集のスキルがまず重要。

教育相談の依頼を受けても、校内でまず情報収集する具体的方法を伝えるようにしている。
そうでなければ、過度に依存的になってしまうから。
学校の自己解決能力を奪ってしまうから。
外部にヘルプを求めることはもちろん重要だし、特別支援教育のテーマだが、
自己解決の力を萎えさせないようにしなければならない。

情報収集することで,解決の手立てを自ら思いつくことも多い。

こちから、安易に「回答」を示すべきでないとも思う。

検査器具の借用依頼もよくくる。
しかし、事前のアセスメントがあまりなされずに、検査が先行するきらいがある。
検査をする前に、情報収集によって、ある程度「あたりをつける」のが先である。
子ども理解の仮説と、指導方針まで、仮の考えが出てから貸し出すべきか。





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「他にどんな指導方法がありますか? マンネリ化してきたので」

と問うのも、それに対して応えるのも、ケース会議ではない。

マンネリ化の原因は、ネタ不足ではない。
子どもの理解や、指導目標が曖昧なことが原因である。

何を使うかではなく、どんな目的で、どのように使うが重要。

子どもが来るから、時間をこなすために、とりあえず
ネタが欲しい、という意図が、質問のニュアンスから受け取れる。

通級指導の目的はなんですか?
ということ。

一方、ケース会議で指導方法を話し合うこと自体は悪くない。
ただ、そのアイデアは、その子の実態、目標に合っているかが問われる。
理解と目標との結晶が、指導方法のアイデア。
だから「あの子にも使っているから、この子にもどうぞ」
は、根拠がない。

サラダのように教材を並べるのは、もはやケース会議の主旨を逸脱している。
一方、指導の手立てを全く話し合わないのも極端。

両方が大事だし、両方を関連づけることが大事。





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構音の正確な評価は、いずれの場合も必要

「構音の前に、コミュニケーション」
確かにそうである。

ただし、だから、構音について、正確な評価、指導の手立てを
研修しなくて良い、とはならない。

構音指導以外のニーズが初めに大切だ、と判断するためには、
構音を正確に評価できなければならない。
正確に評価できなければ、予後の推定も不正確になるし、
優先順位の決定も間違える可能性がある。

いざ構音指導を始めるための準備も必要である。
また、いずれの直接的指導をイメージしておけば、
今この場での子ども理解にもフィードバックされる。

卒業してから、やっぱり構音指導もしてほしかった、
と言われても遅い。




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紋切り型の理解でなく、子どもを総合的に理解し支援につなげたい

読み書き困難というとすぐ認知特性はどうだとか考えてしまうが、認知特性が目立たないことも多い。
それより、学校が楽しいか、友達関係は豊かか、生活リズ ムはどうか、親子関係はどうか、総合して子どもにとって世の中はどう映っているかまで検討しないと、子ども理解に応じた支援にはつながらない。


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週の限られた時間の通級では、「あれも、これも」でなく、「あれか、これか」

子どものできないところをあげていけば、きりがありません。
そもそも、できないことがあるから通級、という判断は視野狭窄。
なんでもできる人は、何人いるのか?

その前提で、通級でできることは限られています。

子ども理解は全体的にしなければならないが、
指導目標は絞る必要があります。

「構音指導の前に、コミュニケーション」
確かにそうでしょう。
発音の前に、しなければならないことがある、という事例は多い。

しかし、発音が主訴で、本人も困っているのに、
まずは別なところから、というのは良いのか。

コミュニケーションに若干の困りのある子。
まずは関係性が大事だからと、構音に触れずに卒業。
でも卒業してから、「やっぱり発音で困っています」
と来ても、対応は難しい。

ケースバイケース。






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