忍者ブログ
某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
ブログ内検索
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
最新コメント
[01/11 board]
[11/21 西村徹]
[02/23 留萌小学校ことばの教室]
[05/10 プー子]
[01/11 にくきゅう]
[11/25 なっか]
[10/26 さつき]
[10/12 赤根 修]
[08/21 赤根 修]
[05/28 miki]
[05/28 miki]
[05/13 赤根 修]
[05/06 赤根 修]
[04/15 miki]
[04/15 赤根 修]
[03/12 かわ]
[03/09 赤根 修]
[03/03 KY@札幌]
[03/01 赤根 修]
[02/28 hakarino]
[02/23 kさん]
[02/23 miki]
[02/12 suge]
[01/15 suge]
[01/15 miki]
バーコード
アクセス解析
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

個別の指導計画は

個別の指導計画は、

1)子どもの実態に基づいていること
2)達成可能な目標設定であること
3)指導者側の視点ではなく、子どもの側の視点で書くこと、

など基本的なことが守られているか、に尽きると思っています。

お題目ではないし、格好をつけなくていいし、
リアリズムでいい。



にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


PR

「ルールの共通化」は、支援の必要な子を居心地悪くする

「立腰(りつよう)」
「教科書、ノートの置き方」
「ノートの取り方」
「ノートのマス目の大きさの統一」

など、授業のルールを共通化しようとする動きが加速しています。

確かに、その方が、担任が替わってもルールは変わらず、
戸惑いを感じにくくさせるかもしれません。

しかし、たとえば、
「立腰」は、体幹を支えるのが難しい子にとっては、
姿勢保持が精一杯で、人の話に集中できなくなる。

決められたノートのマス目の大きさでは、
マスからかみだして書いてしまったり、
書くことに疲れてしまい、意味理解に結びつきにくい。

などの状態を示す子どももいます。

「学習規律を1000回言って分からない子には、1001回言う」
などということばが見られたりします。

しかし通級担当は、回数を繰り返しても、守ることが難しい子が
いることを知っています。
「なぜできないのか」
「そもそもその学習規律は正当なのか、科学的根拠は」
と掘り下げていくのです。

そして、学力、体力など、数値化しやすいものよりも、
遊び、コミュニケーションなど、数値化しにくいものこそ
大切にされなければならない、ということを知っています。

どなかたもおっしゃったように
「子どもを物としてではなく、一人の人間として見て欲しい」
今、学校教育は、そこが軽視されていないか、省察が必要と感じているのです。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


通級担当新人研修会を企画しました

臨床研修会(新人研修会) 実施要項   平成30年2月7日

1 主旨
(1)ことばの教室、通級指導教室の経験がおおむね1~3年目の先生向けに、子どもの見方、とらえ方、教室運営などの基礎知識を学習し、通級指導の実践的指導力、教室運営能力を高める。

2 主催 ○○管内言語障害児教育研究協議会

3 対象 ○○会員で、ことばの教室、通級指導教室の経験が概ね1~3年目の者
その他一般で受講を希望する者

4 日時 平成30年4月13日(金)10:00~15:00

5 場所 yaの学校

6 日程と内容
  ① 10:00~12:10 講義・協議Ⅰ 自己紹介、事例紹介、基礎知識
    12:10~13:10 昼食     資料閲覧、フリー懇談など
  ② 13:10~14:00 講義・協議Ⅱ 基礎知識
  ③ 14:10~15:00 演習    「引き継ぎ文書の読み方」(子どもの見方、とらえ方)


7 講師  ya含め3名

8 会費 会員無料、一般300円
9 定員 15名(申込者多数の場合は、会員を優先する)

10 用意するもの 
  1)担当する子どもの引き継ぎ文書、指導記録など1ケース分一式(保護者の同意を得ること)
  2)質問メモ
3)筆記用具
  4)昼食、飲み物

11 その他
  (1)本事業は、「新しい先生のための研修シラバス」策定のための試みの一つである。実績と
検討を重ねて、理事研修会に対して、研修シラバスを提案することをめざす。
  (2)職員派遣依頼の公文書は、臨床研修会窓口から会長名で発行する。
  (3)事故、天候等で開催が中止になった場合は、呼びかけ人から教室代表へ連絡する。教室
    代表は、各教室職員に連絡して頂く。
  (4)昼食、飲み物などは各自用意のこと。
  (5)本事業は「新しい先生のための旅費措置事業」に該当する。公的旅費が出ない場合は活
     用できる。その旨、事務局に申請のこと。
(6)駐車場の都合により、自家用車使用の場合はできるだけ乗りあわせること。



にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


お口ばかり見ているだけでは、わからない。子どもは、総合的、多面的に理解して支援を検討する。

構音(発音)を評価するのに、口元だけを見ていてはだめです。
鼻腔、口腔など発語器官や、身体全体の運動、手先の巧緻運動、コミュニケーション、語音分析力、聴力など、総合的、かつ多面的に子どもを理解することです。
医療機関につなげることが必要ならためらわずに勧めることも大事です。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


就学時健診

「就学時検診」ではなく、「就学時健診」。
漢字の使い方ひとつで、歴史的経緯を勉強しているのかがわかる。にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


テレビ番組2本紹介 

テレビ番組を2本紹介します。
ぎりぎりですみません。


吃音の研究で、ウェンデル・ジョンソンは有名ですね。
彼は診断起因説、つまり「吃音を意識させたから吃音になった」
という説を唱えました。
現在は、科学的に完全否定されています。

それどころか、彼の行った実験は非人道的で、62年も隠蔽されていました。

1月25日(木) 22:00~23:00 NHK BS プレミアム

http://www4.nhk.or.jp/P3442/



2 
NHKバリパラ。
吃音のある成人と場面緘黙のある成人とが、
コテージで宿泊するという型破りな?企画です。
私も場面緘黙について新たな発見がありました。

先日の日曜日が前編でしたが、見逃した方は再放送があります。
http://www6.nhk.or.jp/baribara/index.html


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


自分で勉強が苦手なところを自分で把握して、自ら計画して家庭学習する

確かに大事なことですが。

子どもには能力差があるし、全ての子どもが同じ時期に
この目標を達成しなければならないとなると、
過剰な負担から、勉強嫌いになる例も。

「ちょっとだけ先の目標」
ヴィゴツキーの「最近接領域」

教育に携わる全ての人が知っている必要があること。



にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


自由会話。

『「日曜日は何していたの?」
「いつ?」
「どこへ?」
「だれと?」
に答えられないんですよ。
言語発達が』。

でもちょっと待って。
先生はなぜそれを問うの? 
その問いの裏の意味は?
「日曜日に経験したことを先生も共有したい」
は子どもに通じているか? 

話し言葉だけでなく、心にも注目を。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


子ども理解は、今だけを見るのでなく、育ちの過程を見ること

忙しい一年でした。
本の出版までなんとかたどり着きました。

年末に思うことを一つ。

子どもを理解すると言うことは、今だけを見るのでは無くて、その子がどのようなヒストリーを描いてきたのか、どんな気持ちで人生を過ごしてきたのか、「内側からの理解」が最も大切なことです。
人への信頼、社会への信頼、共感がどのように育ってきたのでしょうか?
親子間の愛着形成はどのように育ってきたのでしょうか?
お母さんの子育て不安はいかがなものだったのでしょうか?
母子分離はできたのでしょうか?
お友達とのかかわりはどのように作られてきたのでしょうか?

納得できないときにどう対応するかのモデルを親や周りの人は示すことができていたのでしょうか?

体罰や心理的虐待はなかったのでしょうか?

***


特別支援教育が、目先の成果を追い求める傾向になってきていると感じるのは、私だけでしょうか。
子どもの長い人生というスパンから考えたいと思います。



にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


ことばの教室ビギナーズ交流館

ことばの教室ビギナーズ交流館
http://rara.jp/speech/

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


「アンガ-」を「マネジメント」させる前に、周りの環境を「マネジメント」する

怒ったら、6秒かけて深呼吸させるとか。
10秒数えさせるとか。

なるほど、子どもの感情をコントロールさせる技術を
身につけさせるのも一つの方法かもしれません。

しかし、ちょっと待って下さい。

子どもが怒った原因、背景、経緯はどうなっているのでしょうか。

子どもの怒りは不当なのでしょうか。

周りの人が何人も同時に、本人を説得しようとしていないか。
まず子どもの言い分を十分に聞いてあげたか。
その言い分から、周りが変わっていかなければならないことはないか。
両者の言い分を聞いて、対応しようとしているか。
その公正さが子どもに伝わっているか。
怒鳴り声、早口で子どもを説き伏せようとしていないか。
子ども達自身で解決する自浄能力を奪っていないか。
一日の生活のやるべきことが多すぎて、ストレスがたまっていないか。

などなど、まず変わるべきは周りの大人かな、と思うことが少なくありません。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


○○障害だから、△△指導法、ではない

「吃音だから流暢性の指導」
「構音障害だから、構音指導」
「言語発達遅滞だから、言語発達の指導」
「学習障害だから、読み書きの指導」
「自閉症だからSST」
etc

障害名は、おおまかな支援の方向性を示すだけであって、
指導方法を指し示すものではありません。

吃音のある子が100人いたら、指導の手立ては100通り。
そしてその子の経過を含めると、100×10×10・・・。!?

子ども一人一人の違いを丁寧に見ていくこと。

読み書きが苦手な背景に、そもそも「聞く話す」は育っているか。
人との愛着、コミュニケーションは育っているか。

吃音の直接指導の前に、会話は成立しているか?
人への信頼が育っているか?

週の限られた通級時間の中で、何を優先するかは、
様々な情報、地域資源との役割分担などをもとに総合的に判断することです。




にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


療育センターで構音障害講座

昨日は、地域の療育センター主催で構音障害の研修講座でした。

保育園や、子育て支援施設の先生、保健師さん、福祉行政の方も見えました。
保健師さんは健診などで、発音の明瞭さが気になるお子さんに、
支援施設につないで下さることもあるでしょう。

保育園の先生も、日頃接するお子さんの中で、構音が気になる場合、
どのように接したらよいか迷われることもあるでしょう。

その意味で、有意義な研修会でした。

私の本も5冊売れました!

アマゾンへの リンク






にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


新刊『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』 訂正

学苑社のHPにもありますが、内容について一部訂正があります。


●お詫びと訂正
初版第1刷に誤りがございました。謹んでお詫びし、訂正いたします。

★42ページ
選択肢に誤りがございました。
以下のように訂正をお願い致します。

a c d
a d e
a b c
b c d
c d e

★57ページ
補習問題の解答2に関する補足
語末の/p/ですが、/pu/が正解となります。ただし、会話レベルなどで、母音が弱音化、無声、省略した場合は、/u/は書きません。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


今日は事例検討会

今日は事例検討会。
今まで司会も助言も私がやっていた。
今回司会は持ち回りで実施。
事例検討は研修の王道。
いろいろな視点が出て、子ども理解が深まった。
ただ、話し合えば客観性の全てが担保されるのではない。
「集団で誤る」こともあるから。

科学的視点からの修正は大事。



NPOの食事、激安でうまい。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


語いが不足しているとか、カレンダーもわからないのというが

それ以前に、人との関係ができているか?

好きな人ができたら、いつ出会えると考えたら、
カレンダーなんてすぐ覚えるのでは?

日常生活の中で、カレンダーがその子にとって
本当に必要だという必然性がなければ、
ただ、月曜日の次が火曜日だと指導しても、
どれだけ意味があるのかな?

絵カードを見せて、この子、フライパンもわからないの、
という前に、フライパンが、この子の生活にとって
どれだけ必然性があるのか?

言語だけ見るのではなくて、もっと子どもの全体を見たい。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


「泣かないようにする方法」の前に、「なぜ泣いているのかの理解」ただし「方法」も大事

幼稚園、保育園の先生方の接し方を拝見していると、
特別支援教育の原点をいつも感じさせていただいています。
どうしてだろうと考えたら、その一つは
「なぜ」を個別に探求しようとされているからなのでは。

赤ちゃんが泣いているとき、
「おむつかな?」
「おっぱいかな?」
「姿勢かな?」
「騒音、光、温度などの問題かな?」
「どこか痛いのかな?」
といろいろ推測します。

そして、泣き方とか時間帯、場所、経緯など
様々なシチュエーションの中で、考えられる原因の
トップから対応してくわけです。

経験を重ねていくと、その推測のヒット率も
上がっていくでしょう。

そして、先輩のうまくいった対応からヒントを
得ることも。

「指導方法の前に、子ども理解を」
そして最近付け足しているのは
「先輩のマネをして指導してみて、振り返る」
も大切であること。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


ケース会議にはスーパーバイズ(助言)してくれる人が必要

ケース会議をしても、結局、経験の長い先生がメンバーにいなくて、
わからないまま終わったというお話を聞きます。

今年のケース会議では、事例レポートを
予め経験の長い先生に希望すれば見てもらって、
助言を受けてから発表するという方式をとることが決まりました。

レポート完成が直前なので,見せる暇がないとか、
ベテランの意見を聞いて発表したら、
ケース会議が、そうですか、で終わるのでは
との意見もありました。

しかし、見せるときのレポートは中途のものでもよいでしょうし、
ベテランの助言は、「答え」というよりも
「こういう観点で掘り下げたらどうですか」という助言であるべきですから、
「そうですか」で終わると言うより、さらに観点に広がりのある
議論ができるわけです。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


地元の公的研修会でした

午前中は、遠くから講師をお呼びして、
「遊びを通して子ども理解」

お話の中で、「検査」は一度も出てきませんでした。
子どもの反応、体の動きから、子ども理解を
深めていくお話。
具体的なエピソードを聞かせて頂くと、
講師の子ども理解のセンスを感じるのでした。

ただ、午後の講座では、講師は検査法の実技も
担当してくださいました。
検査法を否定しているわけではなく、全く取り上げないわけでもない。
バランスがとれているのです。

午後のもう一コマは、私の構音障害について。
実際の子どもの構音検査の録音を聴いて頂き、
検査の疑似体験。

構音を正確に評価し、指導の手立てに活かすには、
担当者の「耳」がスキルアップすることが重要。

そして実際にやってみて、やり方の指導を受ける。
OJT.

精神論だけでは、構音の評価も指導もできません。

もう一コマは吃音。
何種類かのビデオが感動を呼びました。

新しい先生への研修は、精神論だけでなく、
具体的な実技も含めて展開されるべきでしょう。

バランスのとれた良い研修会でした。
感想文を見ると、大好評だったことがうかがわれました。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


「ためにする子ども理解」では意味が無い

子ども理解は、支援につなげるために必要なのであって、
それ自体が目的ではない。

子ども理解8割、指導2割、とはその通りである。
しかし、指導2割にも触れた研修でなければ、
参加者は理解しにくいだろう。

なぜなら、理解と指導とは、一体でもあるからである。

「もう少し丁寧に子どもを見ないと」
「子ども理解が薄いまま、指導に入っている」
と、某研修会でご指摘を頂いた。

しかし、この研修会での事例は、直接的な構音指導が
妥当であるとの判断を仮に行い、直接指導を開始した
という架空の設定だった。
本人、保護者も直接的な練習を希望し、
発音での困り感が増大、通級期間も短く、直ちに練習開始が必要。
その他の発達上の問題は、判断時点で見られなかった、という例である。

ところが、この事例の引用について、
子ども理解が足りない、という指摘がされたのである。

この研修会は、講習会であって、事例検討会ではない。
指摘は筋違いである。

子ども理解は大切だし、間接的な指導で育ちを見守ることも
大切なことであるが、それだけで全ての事例をカバーできると
考えるのは、やや傲慢である。

生育歴などをうかがうのは、興味本位のためではなく
事例発表を行うためでもなく、支援につなげるため、
なのである。

その目的を見失うと、「はい、理解しました。あとは中学校に任せます」
で終わるのである。

ところで、教室によっては、「うちでは直接的な指導は一切しない」
と宣言しているところもある。

たしかに「直接指導」に入る前に、もっとしなければ
ならないことがある事例もある。

しかし、直接指導をしなければならない事例もある。

いたずらに、直接指導を排除しようとする主義主張が見られる。
特別支援教育は、一人一人の教育的ニーズに応えるもののはずである。
特定分野の支援を予め排除しようとするのは、その理念に反している。


「側音化構音の舌の緊張は、緊張しやすい家庭環境が原因」
「人と関わる力が育ては、全ての構音は改善する」
というエセ科学。
そこから導き出される結論は、
「直接の構音指導の前に、リラックスした家庭環境を」

側音化構音など、直接指導が必要なケースを間接指導だけで進めれば、
6年間改善しないだろう。


科学が全てではないが、エセ科学を採用した時点で、
その主義主張は破綻している。

「問題の仮説」は、「要因(原因)を含む」というのが、
今の研究団体の研究主題の設定である。

しかし、一つ間違えると、全ての問題について、
結局は「母親のかかわりがうすかった」
「環境がよくなかった」
という単純な結論に導きやすい。

思い込みを排除するために、科学は存在する。

「科学か、心か」という二項対立の不毛な議論が見られる。
双方が補完しあうものであり、どちらかを選ぶものではない。

ことばの教室の考え方と、発達障害通級の考え方とが、
二項対立のように論じられる向きがあるが、
両者は補い合うもののはずである。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


新人研修会4月14日

この年度初めのお忙しいときに、
なんと22名の先生が集まって下さいます。
それだけ研修のニーズが高いと言うことですね。

指導が始まる前の時期に学びたいという声に応えるため、
一番忙しいときにあえて計画しました。

また当地域では、新しい先生への研修シラバスを策定するための
試みのひとつとして、今回の研修会を企画しました。

明確な研修目標を立て、知識と技術の基礎が身につくことです。

教師として現場で試行錯誤しながら覚えていくことももちろん大事です。
しかし、自己判断、経験だけでよいというなら、
およそ科学なんて必要ないはずです。
それなのに、科学を語るのは自己矛盾ですね。
先人の失敗体験、成功体験の蓄積に学ぶことによって、
目の前の子どもにより有益な指導、支援ができるはずです。

教師が働きやすいということも大切ですが、
通ってくる子どもにとって有益なのか、ということが
まず第一に大事なはずです。

あれだけ一生懸命教えて差し上げた先生。
通常学級に行ってしまいました。
これまでの骨身を削って研修を進めてきたのはなんだったのか、
という強い徒労感と絶望感に襲われます。

でも、22名の方の研修意欲には、真摯に応えたい。
そして、一方で、長く担当する先生も増えてきています。
そのことに希望を持ちたいと思います。





にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


新しい先生へ~ようこそことばの教室へ

■新しい先生へ~ようこそことばの教室へ

 初めて「ことばの教室」(通級指導教室)を担当した先生は、何をどうやっていいのか、とまどっておられるかもしれません。
 まずは慌てずに、しばらくの期間は子どもと楽しく遊び、信頼関係を作ることを重視してはどうでしょう。
「治そう」と思うと、子どもに加重な負担をかけたりするものです。「この先生となら、付き合ってやってもいいや」と子どもに思われるぐらいがちょうど良いのです。肩の力を抜き、一人の人間として出会ってみては。
 遊びながらも、一方では、子どもがどんな条件でどんな反応を示すか。その子の好きな遊びは。発音の専門的な検査の前に、一人の人間として聞いてみてどうかなど、まず指導方法よりも、子ども理解を。
指導が終わった後は、何でも気づいたことを「指導記録」に。どんなに拙い記録でも、数ヶ月後、数年後に役立つことも。
 最良の「指導書」とは、どこか遠くにあるだけではなく、その子自身が「指導書」であること。子どもをよく観察し、学級担任、保護者からも情報を頂き、何が問題なのかを考えてみてください。「問題」とは、「誰のせいか」ということではなく、本人や周囲が何に困っているか、の事です。
 どうぞ経験の長い先生の指導を見に外へ出てみて下さい。仲間に相談してください。当会はあなたを全力で支えます!

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


4月は、経験の浅い先生のための研修です。他ブロックの皆様もどうぞ

4月14日(金)10:00~15:00
 臨床研修会(自主研修会)
 本校でやります。経験の浅い先生のための基礎講座です。
 「経験の浅い」は主観ですよ。
 何年やっても、初心者だと思う方はどなたでも!
 初めて担当した先生の要望で多いのは、「ビジュアルで見せて欲しい」。
 できるだけ視覚に訴える内容に務めます。

 新しい先生のための研修シラバス策定をめざす検証実験的な意味合いも込めています。
 既存の仕組みではできなかったこと。
 ならば自主的に集まる人がつくってしまいます。

 関係論にも個体モデル論にも偏らない、バランスのとれた内容をめざします。
 でも、思い込み、エセ科学、親子関係原因至上主義には厳しく対峙しますよ。

 講師はうちの団体の3名。

  ① 10:00~12:10 講義・協議Ⅰ 自己紹介、お悩み交流、基礎知識
    12:10~13:10 昼食     資料閲覧、フリー懇談など
  ② 13:10~14:00 講義・協議Ⅱ 基礎知識
  ③ 14:10~15:00 演習    「引き継ぎ文書の読み方」(子どもの見方、とらえ方)



4月26日(水) 総会、第1回研修会
 某センターで行います。
 非会員の方は、午後の1時間半の講座を開放しています。
 2つの基礎講座のうち、私は構音障害講座。
 こちらは、後日、団体を通じて全道にお知らせします。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


臨床研修会 構音障害基礎講座

研究団体と地元の養護学校との共催研修会でお話させて頂きました。
会員を始め、養護学校の先生方、地域の先生方も合わせ、17名の出席でした。

内容は、1)音声学、2)構音障害の評価、3)指導の手立て、の3本柱とし、クイズや実技を交えました。

感想アンケートには、
「発音の仕組み(構音点と構音様式など)に基づいて評価、観察することは、とてもわかりやすくて、勉強になりました」
「構音障害ということを考えたことがなく、ほぼ初めて聞いたのでとても勉強になりました」
「資料の内容は少し難しかったですが、たとえ話がたくさん出てくるので、わかりやすく、楽しく聞くことができました」
「(練習が進まない時は、前のステップに)『戻る勇気』ということばを久しぶりに聞きました。懐かしかったです!」
などと書かれていました。

以下はクイズの一例です。考えてみて下さい。

6歳男児。「シ、チ、ジ」音が一貫して歪み。初期の指導でもっとも適切なのはどれか。

①    「シジチ」のつく単語をたくさん言わせる。
②    「舌平ら」をつくる
③    ほっぺをふくらませたり、へこませたりする。
④    笛をたくさん吹く。
⑤    ティッシュを吹き飛ばす。


解答と解説

①単音節~無意味音節ができていない時点で、単語レベルの指導は無効ばかりか有害。
③~⑤意味のない指導。週1回の通級だから、漫然とした指導ではなく、短期で効果の出る効率的な方法を常に考える。    

解答例 ②


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***




忍者ブログ [PR]

graphics by アンの小箱 * designed by Anne

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***