『こころの科学』2012年7月 日本評論社
「誤診」についての特別企画です。
発達障害の診断基準は、料理のレシピのように「いくつ当てはまる」という使い方ではなくて、多軸的であることと等により「活用」するものだという点に頷きました。
発達障害を統合失調症と誤診する例が多い、という新聞記事が先日載っていました。
杉山先生も、薬の処方の仕方が変わる、とおっしゃっています。
この文献では、どちらかをはっきり区別することが難しい場合も少なくなく、薬によって精神症状が安定しても、今度は自閉的な特徴が出てくることもあり、合わせ有することがある、と指摘しています。
また発達障害は、環境との相互作用のあり方の違いにより、その特徴が際立ったり、目立たなかったりすることも多い、というのは成人も同じこと、と。
私たち教育の場でも、子どもとつきあううちに、新たな発見をすることも少なくありません。
一回会っただけで全てを理解するというのは困難であり、就学措置の判断、通級妥当の判断は、可能な限りの情報集をした中で、その時点で最善と思われる判断をしなければなりあません。
ただし、構音障害の評価は、きちんとやれば誤診を防ぐことができます。
1 引き継いだ音だけではなく、他に音がないかどうか、音の全体を見ていくこと
→ さもないと、指導の順序を間違え、卒業まで改善しないまま、という事態が起こってしまいます。
2 置き換えなのか、歪みなのかの鑑別
→構音の評価は、「聞いて、見て、触って」
聞くだけでなく、舌の動きをペンライトをあてて見る、可能であれば、指を入れて呼気を感じ取る。
鼻漏出がないかを確かめる。口腔内視診などにより、器質性がないかを判断する。
評価を間違えると、指導も大きく間違えるのが、構音指導です。
センスが問われます。
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