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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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私達の現状

私達の現状

1 専門性の欠如

・音声言語の表出を発達の指標としている点は良いが、音声表出に重きを置きすぎるあまり、非言語的コミュニケーションのチャンスを見逃している。

・診断名を発達の評価の材料のひとつにしているのは良いが、個別的ニーズではなく、診断名で子どもを分類し、指導仮説を立ててしまう傾向がある。
 
・「みんなが同じ」という指導は社会性の育成の価値基準になるが、個別的ニーズを見落とす傾向もある。

・「努力すれば誰でも必ずできる」という意気込みは良いが、個々による得手不得手、達成レベル以上の期待を持ち、過剰な負担を与えてしまうことがある。
 
・学級担任が必要以上に自分を責めたり、劣等感を抱いてしまう。

・発達障害、行動障害は、重度の児童虐待は別として、中枢神経系の先天異常が基本であるにもかかわらず、親の療育態度のみに障害の原因を還元してしまう傾向がある。(稚拙な因果類推)

・善悪の二元論だけで発達臨床を片づけてしまい、子どもの背景や、情緒を多角的視点で捉える力が弱い。

・具体的な対応法、技術の引き出しが少ない。

・「どこまでが障害で、どこからがわがままか」などと、障害と健常を機械的に分け、子どもをトータルではなく二元論で分類しようとする傾向がある。

・障害に対する基礎知識、臨床診断能力の欠如

2 教師の条件的問題
   ・時間的、物理的多忙
   ・専門性の向上のための研修機会の不足
   ・免許制度、指導者養成体制の不備
   ・地域に児童精神科医がいない。
   ・多職種で、多角的に子どもの臨床をとらえるシステムがない。


***

以上は、2001年(今から12年前)に、有志で研究会を立ち上げようとした時のレジュメの一部です。

結局は転勤で、このプロジェクトはなくなってしまったのですが。

こうして読み返すと、今とあまり変わっていないかなあ。
発達を診てくれる医師は、この時以来、いらっしゃるようにはなりましたが。

未だに障害名で子どもを見ようとする傾向、善悪や二元論で子どもを見る傾向は続いています。
子どもの言動を評価するとき、まず善悪という二元論を横に置いておいて(緊急事態や、即時強化も必要なので、その場でのそれなりの対応は必要ですが)、その行動がなぜ生じたのかを検討することこそ、特別支援教育の本質に迫ることになるわけです。



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Comment
No Title
いつもブログ拝見させていただいています。


『発達障害、行動障害は、重度の児童虐待は別として、中枢神経系の先天異常が基本であるにもかかわらず、親の療育態度のみに障害の原因を還元してしまう傾向がある。(稚拙な因果類推)』

これにとても納得しました。

私は北海道の小児に関わる施設でSTをしている者なのですが、
構音の誤りについても親の療育態度が原因と考えている地域があると聞いています。

そのような地域では若い職員が構音についての専門知識を得ようと思っても、職場環境がそれを許さないようです。

そのような話を聞くと、とても残念に思います。

新しい知識を取り込むことの重要性と難しさを感じます。
Re:No Title
「ことばのシャワーを浴びせましょう」という時代に研修を受けた先生方がおられますね。声がけは、しないよりはした方がいいのでしょうけれども。量よりも質が問題ですね。道言協でも、昔は「母親の声がけが少なかったからではないか」と「問題発生要因の仮説」に書き込んだレポートが結構あったのを思い出します。私が担当し始めた頃ですね。当時は難しいことはわからなかったけれど、なんとなく違和感がありました。昔は、チックも、吃音も、自閉症も、母原病でしたからね。支援者は、自分のよって立つ位置をメタ認知しなければなりませんね。改革を声高に主張する向きも含めて。
【 管理人ya 2013/07/26 20:54】
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