ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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構音障害については、私の「構音の指導研修DVD ver.4.0」を用いた解説。
吃音については、昨年 BS日テレで放映された
「どもってもいいんだよ 僕は吃音ドクターです」のビデオを見ました。
http://www.ntv.co.jp/document/back/201204.html
吃音当事者で、耳鼻咽喉科医師で、吃音の脳科学の最先端をいく研究者である菊池良和さんの出演する番組です。
吃音では、練習目的で言い直しをさせたり、深呼吸してから言ってご覧とか、慌てないで言ってご覧などの注意は基本的に禁忌です。
だまって聞いてあげればいいのです。
ただ、ことばの教室では「楽にどもる」ための練習、発話の流ちょう性を高める練習をすることがあります。
リズム法や、ハミングしてから発話するなどなど。筋緊張のコントロールのために、私はヨーガをすることもあります。
ただ、それらの直接的アプローチは、本人に吃音の自覚があって、練習したいという気持ちがある場合に限られるでしょう。
吃音については様々な考え方があるので、それらの諸説を俯瞰しつつ、子どもにフィットする考え方を採用する、という姿勢が必要と思います。
そして、本人に練習方法の選択をしてもらうことが大事です。
LD、ADHDについては、小学校時代にいかに楽しく生活し、成功体験を積めるかが大事というお話。
自閉症では、「死人の目標」ではなく、イメージしやすい目標設定を。SSTの例。
そして難聴については、自分の体験を交えて力が入ってしまいましたが、
1)遠くから大声でなく、近くから普通の大きさの声で話しかける
2)口元を見せながら話す
3)雑音があると、てきめんに聞き取りが難しくなる。一度に複数の人が話していても聞き取りにくい。
4)周波数によって、聞き取れる音が違う。私は、低音障害型なので、マ行、ナ行が聞き取りにくい。
「波」が「あみ」に聞こえたというエピソード。
5)学級の席は、窓側の前から2番目が良い事が多い。
6)低学年では、聴覚的弁別や、指示が通りにくい場合などは、聴力検査を。中耳炎や、耳垢がつまって、聞こえが悪くなっている場合もある。
などのお話をしました。
情緒障害(場面緘黙)については、「話さない」のではなく「話せない」こと。敵意をもって話さないのではなく、不安がそうさせているということ。
人、場所、活動内容のうち、人が変わることが一番不安が高まること。
3つの要素を一度に変えず、まず3要素が安定して、安心して生活できるようにし、自分から広がっていきたいという気持ちを大事にしながら、3要素を少しずつ変えてみること。
話す練習ではなく、不安の軽減を目標とすること。首振り反応や筆談、ジェスチャーなどの非言語の尊重。回答を求める質問は控えるが、たくさん話しかけてあげること。
言語発達を評価し、場面緘黙との関係を検討すること。(たとえば、PVT-R(絵画語い発達検査)は、指さしだけで回答できるので、おおよその語いを測ることができる。)
ものすごくかいつまんでいて、ダイジェスト的な研修になりましたが、新しい先生には、だいたいの雰囲気を掴んで頂くのが目的でしょうから、その目的には叶っていたと思います。
コメントやツイッター等で質問、要望も頂いていたので、ちょっとお裾分けでした。
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