ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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自分や同じ病棟にいた友達の「死」に対して、子どもがどう向き合うのか、どう支援、看護するのかというテーマを扱った講義でした。
4歳までは「死」を「寝ている」ものとしてしか理解できない。
5歳から9歳までは「死」を擬人化する(お星様になったんだ等)
10歳以降で、命の不可逆性、永遠の別れが理解できる。
だから、子どもの実態、発達段階に応じて、死の説明を検討すること。
「退院したんだよ」
というウソの説明は、4,5歳の子どもでもわかってしまう。
看護師に対して不信感を持ったり、トイレで一人で「怖い」と泣いたりします。
それまで一緒の病棟で暮らしていた「友達」が、個室に移って、周りが騒がしくなって、そして静かになる。
それを「退院したんだよ」と説明して、納得できるはずがない。
なぜなら、退院する子は、周りの子に報告して、お別れの挨拶をしていくはずだから。
それまで、いつも連絡、報告してくれていたのに、急に連絡なく、いなくなるのはおかしいと。
「○○くんは、お星様になったんだ。だから今はお別れの挨拶にいけないけれど、いつかおうちに行って、最後のお別れの挨拶をしにいくんだ」
と答える子どもは、死について、発達段階に応じた説明を受けているのでしょう。
そして自らの死。
脈拍や体温、呼吸、触覚の低下、光への過敏性など、自分の体が変化していくことへの不安、恐怖。
夜中に「眠れないから、絵本を読んで」とナースステーションにやってくる幼児。
できるだけ、子どもによりそうこと・・・。
そして家族への支援。看護。
人生の最後まで、人としての尊厳を守ろうとする看護師の姿勢、そうしたスピリットが看護師を養成するカリキュラムに反映されていることに、強い感動を覚えました。
***
私の双子の妹が、生後すぐに亡くなったことを親から聞かされたのは、9,10歳ぐらいだったと思います。
だから、死の不可逆性は理解できていたと思います。
ただ、それが重大な意味だとわかったのは、さらにずっとあとだった気がします。
今、生かされていることの意味を考えました。
そして、どんな子も、最後まで人としての尊厳が守られなければならない。そうした視点で、特別支援教育を見ていきたいと思いました。