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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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「小児看護学」と「教育の最新事情」

重病で安静が必要な子や、伝染病により他の人に病気が伝播する恐れがある子に対して、子どもを個人病棟に隔離することがあります。
講義では、隔離が必要な条件、隔離の仕方などの説明がありました。

その時の印象は、「あくまでも子ども視点に立っている」ということです。

***

保護者は隔離病棟に入室する際は、マスクや手袋、指定の服を着なければなりません。
しかし子どもにとっては、保護者のそんな姿を初めて見るので、不安になるでしょう。
お母さんがマスクをしていると、顔の表情が読み取りにくくなるので、子どもは不安になります。
手袋を通してしか、子どもに触れることができないことも。
そして、窓の外では他児が遊んでいて、うらやましく思うでしょう。

狭い病室で、生活リズムが単調になるから、巡回の時は、できるだけ長い時間をとって話しかけてあげましょう。

歩いてトイレに行ってはいけないのに、自分で歩いて行こうとする子には、
「あの子は歩いて行けるけど、あなたは看護師を呼んでね。そうしたら、車いすに乗ってトイレに行けるよ」と具体的にやり方を教えること。

「ベットから降りてはいけない」の指示に従わず、ベットの上でトランポリンの様に跳んだり、隣のベットとの間を渡り歩いて遊んでいる子に注意したら、「だってベットから降りていないよ」よ。

子どもはふざけているのでなく、わからなかっただけ。わかるように具体的に説明すること。

***

このように、隔離や身体の保護についての説明だけでなく、子どもはこういう気持ちになるから、身体拘束を続けることで、知的、社会性、手先の巧緻性の発達に影響するから、拘束は最低限度に、という説明が、あくまでも「子ども視点」なのに感動しました。


ところが、教育に関する講義ではいつも思うのですが、「学校体制」の説明が多い気がします。
図書室の活性化のため、「○○コーディネーター」を配置して、地域と連携する組織を作って、など組織図が多い。

本に興味が持てない子、文字の読みが苦手なので本を毛嫌いする子、運動の方がしたい子、「自主活動」と称して、実際には、休み時間も係活動を強いられ、友達と遊ぶ時間が無い子・・・。

学校には、様々な子どもの実態があります。

それらの子どもの実態を見ずに、「学校図書を活性化させるために、こういう組織を作りました」

子どもの気持ちから遠いなあと。

医療と教育とでは、どうしてこんなに差があるのでしょうか。

もちろん、医療は、一人一人の患者さんと接しますし、学校は一度にたくさんの子を動かさなければいけない事情もあるでしょう。

でも一番の問題は、学校はやらなければいけないことが多すぎること。
やらなければならないことの縛り、決まりが多すぎること。
「○○コーディネーター」という名称だけで、何種類もあります。
生徒指導、図書、特別支援教育、いじめ、食育、体力、学力・・・。
多すぎです。
教員は様々な組織を掛け持ちで、学級の授業以外の仕事を背負っています。

この問題に集約されていくような気がするのです。

学校教育に、もっと、子どもの側に立った視点がほしい。
そうした研究がもっと増えてほしい。
色々なプロジェクトを縦割りで学校に課すでなく、それらのプロジェクトが現場レベル、子ども個々のレベルで、どれだけ負担になっているのか、トータルな視点での研究の進歩を望みます。

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