校内のことばの教室についての交流や、研究発表などで使った記事を見なおしています。
発音の指導というと、すぐに舌の運動を鍛えるということを想像しますが、そんなに単純ではありません。
「1日5分でできる発音の指導を教えて下さい」などと、ある学級担任の先生にお願いされたことがありますが、子どもの実態がわからない状態で、即答はできません。
子どもにフィットしなければ、たとえばやり方をお伝えしても、子どもへの負担になったり、時間を無駄に過ごさせる結果、下手をすると余計に悪化させる恐れさえあります。
ちなみに、特別支援教育士は、そのようなことをしてはいけません、と倫理規定に書いてあります。
それはさておき、構音障害の発生要因には様々なことがあり、様々な視点から検討する必要があります。
きこえの問題なのか。
きこえは悪くなくても、音の分析能力の問題なのか。
音韻分析能力に苦手さはなくても、運動企画の問題なのか。
それらに課題はなくても、舌先の運動巧緻性の問題なのか。
それ以前に、人と人との関係ができているのか。
などなど。
そして、要因は一つではなくて、様々な要素が複雑に絡み合っていることの方がはるかに多い。
それらの理解があって、初めて指導で何をやったらいいのかが明らかになります。
そして指導の内容は、絶えず見なおすことが必要です。
年度初めに一年分の計画をたてたのだから、あとは、子どもの実態が改めて見えてきても、計画通りにやっていく、というのは、「指導」ではありません。
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