ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
■メールはこちら
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
先日行ったWISC3のオリジナル資料をアップします。
********************************
○○支援学校 平成21年度 第○回学習会
△△小学校ことばの教室 ya
1 検査についての基本的な考え方
(1)アセスメント(評価)は、日常の行動観察から始まる。検査だけを絶対視しない。
行動観察は、子どもがつまづいていること、困っていること、場面や状況との関連
→学習面、生活面(生活リズム、食事等)、言語コミュニケーション面、運動面(粗大運動、巧緻運動)、社会性、行動面
→たとえば、授業中や休み時間、遊びの様子、テストやノート、作品
(2)検査結果の解釈は、他の情報と付け合わせて行う。
→生育歴(1歳半健診、3歳児健診、就学時健診、言語・身体発達等)、既往歴(聴力、視力、健康状態等)、教育歴・療育歴・相談受診歴、現在の様子(行動観察)など
(3)検査の基本
ア)行動観察などから、目的に合う検査を選ぶ。
イ)検査は信頼性、妥当性のある、標準化されたものを用いる。
ウ)子どもへの負担に配慮しつつ、複数の検査を組み合わせる。「バッテリーを組む」
エ)検査は精通し、熟練した検査者が行う。
オ)子どもが普段の力を発揮できるように、時間帯、体調、信頼関係などを考慮する。検査結果は、それらの要因により誤差が生じるかもしれない。一つの結果を絶対視しない。
カ)検査結果を人に伝えるには、数値だけではわからないので、子どもの様子も含め、その子のイメージがわくような表現で説明する。また個人情報として取り扱い注意。
2 WISCの基礎知識
(1)Wechsler Intelligence Scale for Children の略。
(2)適用年齢は、5歳~16歳11ヶ月
(3)知能を「言語性能力」と「動作性能力」とに分けて、その差が測れる。両者を合わせて全IQも出せる。また4つの「群指数」つまり、「言語理解」、「知覚統合」、「注意記憶」、「処理速度」が測れる。13の下位検査からなる。
(4)IQの平均は100,標準偏差は15に設定されている。(K-ABCと同じ)
(5)田中ビネーより、全IQは辛めに出る。
(6)田中ビネー知能検査は、「個人間差」(他児と比べてどのくらいの知能か)が明らかになるだけ。WISCは「個人内差」(その子の中の能力差)が明らかになる。
(7)ウェクスラー型知能検査の年齢別
WPPSI(ウィプシー) | WISC-Ⅲ | WAIS-Ⅲ(ウェイス) |
3歳10ヶ月~7歳1ヶ月 | 5歳~16歳11ヶ月 | 16歳 ~ 89歳 |