ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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6名の参加でした。小学校の先生のほか、幼児ことばの教室のSTの参加も頂きました。
1 以前に比べると、学級担任の先生からの情報収集がなされるようになってきたのは、参加者の前向きな姿勢の現れと思います。さらに「支援を必要としている」とか「友達とはうまくいっている(いっていない)」という情報があった場合は、もう少し掘り下げた情報があると良いのでしょう。
「支援を必要としている」というのは、どんなことに対して、だれが、どのようにという情報が不可欠ですし、友達とは、特に休み時間に何をどのように遊んでいるのか、一見仲良く遊んでいるように見えて、ということもあります。
指導に生かすためには、あるいは通級妥当の判断をするためには、より具体的な情報が必要でしょう。
学級担任からは、どのような情報を収集したら良いかという質問を頂きました。また、通級担当からは医療機関にどのような情報を提供したら良いかという質問も頂きました。実はこの2つとも、答えは同じなのかなと思っています。
つまり、学習面、コミュニケーション面、行動面、情緒面、運動面、基本的生活習慣、得意なこと、苦手なこと、現在の校内支援体制など。
そして、医療的診断や、教育的判断のためには、生育歴情報や相談歴、療育歴、各種検査情報も必要になります。生育歴をたどらずに、今の状態像だけで「自閉症」「LD」などと判断するのは極めて危険です。レッテル貼りの最たるものですね。
2 教育相談の進め方も話題になりました。検査は、どのようなものを使ったらよいかなど。標準化されていても、いなくても、検査結果は、日常の学級担任等の情報と付け合わせて解釈しなければならず、その検査だけで判断してはいけない、ということを改めて確認できたように思います。標準化していないならなおさらです。
どうも、保護者面接や検査時の様子だけで判断してしまう風潮がまだ残っているように思います。当教室では、教育相談までの情報収集を大切にしています。一回会っただけではわからないことがたくさんあります。情報は指導に直結出来るような内容でなければなりません。
そして、検査結果の数値自体の読み方も正確さが必要です。PVT-Rの評価点は、6と5とでは変わりはありません。上がった下がったの関係ではない。統計的に差があるわけではないです。1標準偏差は3ですから、WISC―3の評価点の見方と同じですね。
3 「会話のずれ」というのは、どのように生じているのか、文法的にか、意味的にか、音韻的にか、語用論的にか、ソーシャルスキル的にか、情緒的にか、人間関係的にか、などなどを理解するために、具体的な会話の内容の情報があると良い。
4 他の障害を合わせ有する言語障害のあるお子さんへの支援をどうしたらよいか、非常に難しい問題です。簡単に答えは出ませんね。やはりその子の生活全体を理解した上で、困り感を受け止めた上で、優先順位を決めるしかないのでしょう。
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