ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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『構音の指導研修DVD』の頒布を受けた方には、無料で、「ことばの教室ビギナーズ交流館」というパスワード付きの掲示板にご招待しています。今回は、その掲示板でのやりとりから、一部引用します。
【Q】
相談させて下さい。
今度通級予定の1年男児です。就学時健診の時に「ジドウシャ」を「ジドウサ」と言っていたので後日掘り下げ検査をしてみると、かなりの頻度でシャ行→サ行、ジャ行→ザ行に置き換わっていました。
「シ」「ジ」は正音で、他者弁別はほぼ正答できました。
また正しい表記の方を選ぶこともできました。(例:自動車の絵を見て「じどうしゃ」と「じどうさ」、どちらが正しいか、わかっている)
サ行がシャ行になるような幼児語の子どもは担当したことがあるのですが…
何が原因でそうなり、どんな指導をしていけばよいか、何かヒントがあれば教えてください。
よろしくお願いします。
【A】
確かに、サ→シャは多いですが、シャ→サは少ないですね。ただ、就学前後のお子さんには結構な頻度でいますよ。
書いていただいた情報の他に、次のようなアセスメントをすると、指導の手立てが考えられると思います。
1 被刺激性はどうか
→シャを聞かせて復唱させた時に、正音が出せるか。
2 浮動性はどうか
→「かなりの頻度」というのがポイントと思います。どういう条件なら正音が出せるのか。
たとえば、単語のはじめ、真ん中、終わり、という語内位置によって違うのか、音の渡りによって違うのか、サシャを交互に発音したらどうか、など。
3 レベルはどうか。
→単音節、無意味音節、単語、文のレベルのうち、どのレベルで正音が出せないのか。
いずれにせよ、「シ」の正音が出せて、弁別ができて、文字も読めるなら、見通しは明るいと思います。
意外と「シア」をだんだん速く言う→「シャ」、という指導だけで出せるようになる可能性もあるかと思います。
【Q2】
先日、第一回目の指導を行いました。
シアからシャを導くと上手く言えたので、単音はオッケーのようです。今後、単音を強化しながら、語頭にシャがつく単語から取り組ませていきたいと考えています。
行き詰ったら、また相談させてください。
【A2】
うまく行っているようですね。
単語の練習もそうですが、無意味音節をしっかりやるのがコツですね。
「アシャオシャカシャ」とか。
無意味音節が素早くできて安定してから、単語に入ると、単語はすぐマスターしますし、仕上がりがいいですよ。