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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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障害があるから、ただちに通級ではない

授業参観日に、ある学級の授業参観をさせて頂きました。

大部分の子どもは、問題なく過ごしていましたが、

多動で落ちつきのない子
姿勢保持が難しい子
不規則発言する子

実に様々なタイプがいるなあと、あらためて実感。

でも授業そのものは成立していました。

何よりも、先生の個別の配慮が見事でした。

無視と正の強化のタイミング、
一定時間ごとに肩に手をかける、
多動の子へのみんなの注目をうまくかわす。
許される行為と許されない行為のランキングと、
ランキングに合わせた指導、
叱る時も、感情的にならず、ゆっくりした口調で語りかけるように、などなど。

授業の内容、展開の仕方そのものも、実におもしろい。
見ていて飽きないのです。

そして先生は、子どものようすを実によくご覧になっている。
もちろん、何十人も相手なので、見逃すことはあっても、
あの子はこのときもこう発言した、ということをよく覚えておられて、
誉めことばに活かしていらっしゃる。

このクラスの子ども達は、授業の中でそれぞれ育ちを保障されている
という印象を強く受けました。

多動だから、ただちに通級ではない。
書けないから、ただちに通級ではない。
発音が誤っているから、ただちに通級ではない。

私は、通常学級での工夫だけでは足りない、
通級が必要な場合も少なくない、と普段思っていますが、
授業の工夫だけでもできることもある、
と反対側からも実感できたのでした。

もちろん、担任の先生の負担がどうなのかをいつも見ていく必要はあります。

文部科学省も同じことを言っているのですね。

「学習障害又は注意欠陥多動性障害の児童生徒については、通級による指導の対象とするまでもなく、通常の学級における教員の適切な配慮やティーム・ティーチングの活用、学習内容の習熟の程度に応じた指導の工夫等により、対応することが適切である者も多くみられることに十分留意すること。」
(文部科学省1178号通知。H18.3.31)


通常学級の授業から「取り出して」、通級するのであれば、
通級指導の質、専門性が問われます。

つまり、通常学級での授業を上回る意味が
その子にとってあるのでなければなりません。
様々な事情でそれが難しければ、
他の方法をとるべきでしょう。

形ではなく、本質、実質が大切であることを
授業参観から改めて学ばせて頂きました。

そして、組織や形はちゃんとしていないかもしれないけど、
職員室ではいつも子ども達のことが話題になっていて、
生徒指導上の困った子については、たくさんの事例があがる
うちの学校は、すばらしいなあと思うのです。

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