下の棒グラフは、ある地域における2007年4月現在の通級児童生徒数の累計です。
(特別支援学級への通級を含む)
あえて、人数は載せませんが、
グラフに特徴があることが読みとれるでしょう。
小学校の通級を利用していた児童が、中学校でも利用したいが、教室が存在しない、という話をよく聞きます。
ある市町村の就学指導委員会が、中学校への通級指導教室の設置が妥当と答申し、教育委員会も準備していたにもかからず、学校の都合で設置されなかった、という保護者の涙ながらの訴えも見ています。
中学校に通級指導教室が設置されにくい理由は、たとえば以下のことが挙げられています。
1 クラブ活動などで放課後の通級がしにくい。
2 中学生ともなると、授業を抜けて別室で指導を受けることに抵抗を感じる場合がある。
3 教科担任制なので、通級しても、それを担当する教員の教科の関係があり、教科指導の補充は難しい。
そして
4 中学校での設置数がもともと少ないため、中学校の教員が通級という制度そのものになじみがうすいこと。
ということもあるかもしれません。
一方では、過日NHKでやっていたように「通級指導学級」を中学校に設置し、成果を上げているところもあります。
通級が特別支援教育の全てではありません。
通級は、通常学級での授業の工夫、TT、支援員や放課後の活用など様々な選択肢のひとつにすぎません。
通級が妥当かどうかは、通常学級でのフォローだけでは足りない場合、初めて選択肢として考える、という順序が必要かもしれません。
ただ、週1回でも、個別指導にメリットがある子がいることも事実であり、授業を抜けてでも、通級を望む親子が存在することも事実です。
中学校の通級指導教室の増設というハード面の解決は、特別支援教育の前提とまではいわないまでも、重要な要素の一つであるとは言えます。
様々な選択肢が用意されるということが、特別支援教育の基本的理念ではないでしょうか。
道親の会のある方は、中学校の通級指導教室について、以下の掲示板で述べておられます。
http://bbs3.sekkaku.net/bbs/dokotoba.html
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