忍者ブログ
某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
ブログ内検索
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
最新コメント
[01/11 board]
[11/21 西村徹]
[02/23 留萌小学校ことばの教室]
[05/10 プー子]
[01/11 にくきゅう]
[11/25 なっか]
[10/26 さつき]
[10/12 赤根 修]
[08/21 赤根 修]
[05/28 miki]
[05/28 miki]
[05/13 赤根 修]
[05/06 赤根 修]
[04/15 miki]
[04/15 赤根 修]
[03/12 かわ]
[03/09 赤根 修]
[03/03 KY@札幌]
[03/01 赤根 修]
[02/28 hakarino]
[02/23 kさん]
[02/23 miki]
[02/12 suge]
[01/15 suge]
[01/15 miki]
バーコード
アクセス解析
[149]  [148]  [147]  [146]  [145]  [144]  [142]  [141]  [139]  [136]  [133

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ことばの教室の「本来」の対象? その3

以下の図は、某地方における通級児童生徒の障害別統計です。
ABCD以下、障害別。
縦軸は子どもの人数です。
あえて、障害名と人数は削除しています。




Aは、昨年度から比較して、相当数減っています。
一方、Dの人数は倍、I は3倍程度に増えています。

一年で人数がこんなに変化したのでしょうか。
いいえ、違います。

統計をとる際の分類の仕方が、少し変わっただけなのです。

従来「言語障害」と言われたものが、
「自閉症スペクトラム」の概念の登場により、
様変わりしつつあるのではないでしょうか。

医師の診断と、教師の見立ての違い、
教育的ニーズの中心をどこに置くかによっても
障害の分類が異なってきます。

子どもの加齢によっても、状態像は変わっていきます。
ある資料では、
構音が練習で改善し、ことばの教室を「終了」した子どもでも、
他の困り感が出てきたという事例が多くあるようです。

自然に改善が見込まれ、
特に困っていない状態の構音を
改善すべく指導を続けるのと、
予後の推定をしながら、その子に一番必要な指導を行うのと、
どちから子どものためになるでしょうか?

ことばの教室だから、構音練習、
ということでいいのでしょうか?

逆のケースもあります。
LD,ADHD等の教室ができても、
やはり、LD,ADHD等の教室に通う子どもの中にも、
構音指導のニーズのある子はいるようです。

「LD等のための通級指導教室は、ことばの教室とは別に作るべきだ」
という議論があります。

主旨はよくわかります。

しかし、障害別に明確に区切れないのが、
子ども達の実態ではないでしょうか。
少なくとも、通級については。

文部科学省の「言語障害が、主として他の障害に起因するものではない」
という定義に、きれいに当てはまる子は、何人いるのでしょうか?

私は従来の「言語障害教育」の実践はすばらしいと思っています。
むかしから、「障害にとらわれず、その子にどんな指導が必要かを考えて」
やってきているはずです。
それは、まさに特別支援教育の理念だったのではないでしょうか。

「発達障害の広がりによって、言語障害教育の火が消える」
という心配の声が聞かれますが、私はむしろ逆で、
「言語障害教育」の考え方が、
実は特別支援教育の発展に貢献できている、
と思うのです。


にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


PR

Comment
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
非公開コメント

忍者ブログ [PR]

graphics by アンの小箱 * designed by Anne

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***