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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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WISCの「言語性IQ」と「動作性IQ」は賞味期限

来年度にも刊行されると言われるWISC-4では、
「言語性IQ」と「動作性IQ」が廃止されます。

統計的な意味があまりないため、とされていますが、
これまでWISCの代表的な観点だっただけに、
なぜ、という思いがないわけではありません。

でも知能モデルというのは時代によって変わるし、
よりよいものにバージョンアップしていくというのは
科学的な態度としては当然ですね。


言語性IQ、動作性IQの差異が、いかに統計的に根拠の薄いものか、
下記のデータを発見。

V(言語性IQ)-P(動作性IQ)の差は、

 差    母集団
13~17  23%
18~19  15%
21     10%
25      5%
27~30   2%

出典を忘れました。済みません。

つまり、13~19の差がある人が4割近くいるのですね。
そして全部足すと、55%、つまり「有意差」のある人は過半数!
どっちが多数派なのでしょう、という話し。

このことと、WISCの標準化作業で用いられた、5%、15%水準の有意差との関連は、どうなのだろうかという疑問も。


また、言語性と動作性の差が約13以上(5%水準)あれば、統計的に意味のある差とか、15以上あれば、などと言われていますが、下記の場合は慎重な解釈が必要とされます。

(1)言語理解(VC)と、注意記憶(FD)との間の差が13以上の場合
(2)知覚統合(PO)と、処理速度(PS) との間の差が13以上の場合
(3)言語性IQ、動作性IQのそれぞれの下位検査間の差が7以上の場合

常にこれらの条件を頭に入れながら、
言語性-動作性の有意差を判断してきたでしょうか?

ということで、今度WISCの講座を頼まれたので、
ここまでマニアックには話しませんが、
数字だけを頼りにすると、落ちし穴に落ちますよ
という話しはしなければ、と思っている次第です。
(かといって、検査自体が無意味だと言っているのではありません。
限界を踏まえつつ、やらなければならないという場合も、少なからずあります)

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