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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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ことばの教室における「個別の指導計画」の作成の留意点

当教室では、以下の約束事で、作成することになりました。

***


1 各目標は、支援者の視点ではなく、子ども本人からの視点で書く。
例)
 ×「○○させる」
 ×「○○体制を強化する」
 ○「○○できる」
 ○「○○の支援のもとで、△△ができるようになる」


2 目標設定は、支援目標→年度目標→短期目標と、下位に行くほど具体的にする。
  
例)短期目標
 ×「流暢なことばで話すことができる」
 →○「絵の説明課題で、助詞『が』を用いて話すことができる」
 →○「吃音の発生時には、一度緊張をゆるめることが自分でできるようになる」 


 ×「発音が改善する」
 →○「シ音について、自由会話レベルまで正音が出せる」
 →○「舌平らが安定してでき、『ジ』が単音節レベルまで安定して出せる」
 (どの音がどのレベルまでできるのか、を具体的に書く)


 ※ あとで評価がしにくい目標設定は無意味。
   


3 通級の支援目標は「発音が改善すること」そのものではなく、発音が改善する「ことによって」スムーズな言語コミュニケーションがとれるようになることが目標。


4 無理な目標設定は行わない。達成しやすい目標を設定する。
  週の限られた通級時間に見合った目標設定にする。


5 目標も手立ても、その時によって柔軟に変更ができる。一度作ったら二度と変えられないわけではない。保護者や同僚と相談の上で変更を検討する。


6 各目標は、「自立活動」が主であり、「教科の補充指導」を主たる目標にしてはいけない。
 例)×「九九を間違えずに暗唱できる」
   ×「2桁-1桁の繰り下がりの計算ができるようになる」


7 他の職員に予め見せて、助言を受けてから保護者に見せて、話し合って同意に至るのが望ましい。


***

構音の指導目標の設定のためには、現状の構音の状態を評価しなければなりません。
どの音がどのレベルから障害音となっているのか。
ただばくぜんと「不明瞭」とか、「カが発音できない」という曖昧な評価では、指導計画は策定できません。
つまり、指導計画を策定する作業そのものが、実は子ども理解を深める過程です。

「まずは作ることに意義がある」
亡くなった先輩のことばは、「形を整えなさい」という単純な意味を指すのでなく、「作成を通して、子ども理解、知識の学習のために、もがきくるしみなさい」という意味を指していたのでした。

だから、形だけをまねするのは無意味なのです。


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