忍者ブログ
某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
ブログ内検索
カレンダー
02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
最新コメント
[01/11 board]
[11/21 西村徹]
[02/23 留萌小学校ことばの教室]
[05/10 プー子]
[01/11 にくきゅう]
[11/25 なっか]
[10/26 さつき]
[10/12 赤根 修]
[08/21 赤根 修]
[05/28 miki]
[05/28 miki]
[05/13 赤根 修]
[05/06 赤根 修]
[04/15 miki]
[04/15 赤根 修]
[03/12 かわ]
[03/09 赤根 修]
[03/03 KY@札幌]
[03/01 赤根 修]
[02/28 hakarino]
[02/23 kさん]
[02/23 miki]
[02/12 suge]
[01/15 suge]
[01/15 miki]
バーコード
アクセス解析
[1221]  [1220]  [1219]  [1218]  [1217]  [1216]  [1215]  [1214]  [1213]  [1212]  [1211

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「教育的診断に基づく指導」

当時としては画期的な考え方でした。
ちゃんと子どものことを理解しましょう、その上で指導を考えましょうと。

「初めに検査法ありきではなく」という考え方も、現在でも通用しています。
そればかりか、ますます重要になってきています。
「とりあえず検査しましょう」が流行している現在では。

ただ一方で、「お母さんがすぐに何でもやってあげたから、話す必要がなく、ことばが遅れた」、「何でも手を貸すから、不器用になった」などと、「母原病」を彷彿とさせる仮説が、当時から事例レポートにけっこう書かれていて、首をかしげていました。

保護者向けの書棚に、未だに「母原病」という本が並んでいたのには驚きました。


「何でもやってあげた」ことで、「ことばの発達が遅れた」???
子どもの言語表現には、「要求」も確かにありますが、それ以外に、「叙述」もある。
「コミュニケーション」の語源は、「伝え合う」ことではなく、「共有する」

にもかかわらず、あたかも、こどもの言語が、「要求」だけでなりたっているかのような仮説。

赤ちゃんが、おむつが濡れたり、お腹がすいて泣くのは、不快だからです。
しかし、不快感から泣いていると、心地よい状態にしてくれる、ということを繰り返すうちに学習するから、泣くことに「意図」「意思」が加わるようになる。
つまり、「泣いたら、心地よい状態にしてくれる」を学習する。
でも、そもそもそうした学習機能が弱いお子さんもいる。
そもそも、「快、不快」の感覚のトラブルもあるかもしれない。

その子の生育歴も調べないで、ただ「甘やかしたからことばが遅れた」
専門家の立場の人が、こんなことを言ってはいけないなと。
素人レベルで言われているのは仕方がないですし、啓発活動はしていかなければなりませんが。

「教育的診断に基づく指導」の本来の主旨が理解されていれば、「母原病」仮説を回避できたのでは、と思うのですが。

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***


PR

Comment
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
非公開コメント

忍者ブログ [PR]

graphics by アンの小箱 * designed by Anne

にほんブログ村 教育ブログ 特別支援教育へ
↑ 特別支援教育ブログランキング。1クリックを




***