新任地に来て、思うことです。
子どもにとっても、私にとっても、出会いは初めてです。
指導記録やアセスメント情報があっても、実際に子どもに会ってみなければわからないことも多いです。
アセスメント情報に記載されていない情報も、出会いによってわかってきます。
初めのうちは、何をやっていいのか全くわかりません。
それは経験の短い先生だけでなく、長い先生も同じです。
だから、安易に「明日の指導はこうやったらいいですよ」と教えるのは、その先生の、子どもを見る力を奪うことになります。
「悩んで下さい。苦しんで下さい。子どもの反応をよく見て下さい。保護者や担任、病院の話をよくうかがってください。そして情報をトータルして、その子にどんな支援を必要とするかを検討してください。」
明日の指導を教えるのではなく、子どもの見立て方を伝える。
これが本当ではないでしょうか。
実際私も、今そのような状態にあります。
何度か会ううちに、法則性が見えてきます。
指導の手がかりが見えてきます。
病院にリハビリを見に行ったり、保護者や担任の先生と懇談を重ねたりして、状態像が見えてきます。
「とりあえず明日の指導」を求めたくなるのは、カリキュラム(教える内容)が予め決まっている通常学級のやり方をひきずっているからでしょう。
通級指導は、カリキュラムからスタートするのではなく、子どもからスタートします。
この「コペルニクス的転回」を実現するためにも、「悩む期間」が必要なのです。
新しい先生のための公的な研修講座を5月に開いてもらっているのは、何度か子どもに出会ってから研修した方が効果が高い、という経験則に基づいています。
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