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前回のクイズ1は、「言語発達遅滞」というよりは、情緒障害(場面緘黙)です。
家庭の会話の様子が詳細に述べられていること、学力が高いことなどから、言語発達遅滞と判断する根拠が、この時点では発見できません。
むしろ、情緒に課題があることがわかります。
こうした子に、「話せないから」と言って、文法の学習をしたり、「語彙を増やす指導」をしても、時間の無駄です。
ましてや、「家では話せるのだから、学校でも話せるように練習しよう」などと、発話や音読を強制するのは有害ですらあります。
時間が無駄かどうか、有害かどうかは、子どもについての様々な情報収集の結果、初めて判断できることです。
「どうやって指導したらいいですか?」
の答えは、その子自身の実態の中にあるのです。
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さて、クイズ2です。この子は「言語発達遅滞」と判断できるでしょうか。
障害の判断は、子どもにラベリングするためではなく、「支援のおおまかな方向性」を検討するために行うものです。
その判断を誤ると、その後の支援も誤ることになります。
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