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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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そう、先を焦らないで

103.jpg「今、身につけさせないと、大人になってから困る」
「今できるようにしないと、いじめの対象になる」

というような思いと接することがよくあります。

確かに他児と比べたら、遅れているかもしれない。

でも、そうした大人の思いは、子どもの頭の上を通り越すだけで、子どもの心には響かない。

「マイナス査定」では子どもは伸びない。

自分でできるようになりなさい、と口うるさく指示して、ますます子どもの自立性を奪ってしまうパラドックス・・・。

他人の気持ちをわかるようになりなさい、と教えている大人が、子どもの気持ちをわかってあげていない。
子どもは、わかってもらえる経験の積み上げにより、人の気持ちをわかる土壌が培われます。

焦る気持ちは、私も親であるし、教員なので、とてもよくわかります。

そうした方々によく話すこと。

私自身の生育歴。


母はつわりがひどく、出産まで食事が全くできず。
出生時体重 2500g。
双子で生まれた1500gの妹は、出生直後に死亡。
生まれるまで、双子だとは医師も気づかなかった。
それぐらい、2人とも小さかった。
泣き方は弱々しかった。

出生後も、母は不安と恐怖で、私を抱きかかえることができず。

首の据わり 12ヶ月
歩き始め  1歳6ヶ月
1語文   2歳6ヶ月 

小学校低学年の時、周りの子が、友達や親とたくさん「会話」している様子を見て、
刺激が強すぎて怖かった。

どうして自分にはそれがないんだろう、きっと他の友達は、自分が教えてもらっていないことを教えてもらっているに違いない、とずっと違和感を持っていたが、それが何か、ずっとわからなかった。

会話しても相手にされない、何かずれている、周りは離れていくという孤独感を味わっていた。

子どもの頃の写真を見ると、笑っている顔はほとんどない。

親戚には、「ya君は変わった遊び方をするね」と言われていた。

高校時代、自殺念慮が頭から離れない。

教員にはなるつもりはないけれど、教育に関わる仕事がしてみたくて大学へ。

そして大学で哲学に触れて、多様なとらえ方を知る。

親元を離れたのも大きかった。


仲間に励まされて教員になり、たくさん失敗して、学級崩壊もして、
4年目にようやく子ども達の信頼を得るようになる。

そして、中学校、小学校(複式)の通常学級担任を6年経験したあと、ことばの教室へ。

子どもの生い立ちを学ぶうちに、自分自身にも特性があることに気づく。
救われた思いがした。謎が解けた思いがした・・・。

そして今に至ります。

未だに引っ込み思案で、3人以上のランダムな日常会話についていくのは大変で、
聴覚過敏があって(病気もあるけど、元々のもある)、人見知りもあって、
体力もなくて、ほかにも色々あるけれど、一応、支援の仕事をさせて頂いています。

むしろ、そうした苦しみを通ってきたおかげで、今があると思っています。
同じつらさを経験してきた子ども達の気持ちがわかります。

生育歴は関係ないという人もいるけれど、表に見える部分では関係ないように見えるけど、
内部ではとても「関係ある」のです。
ただ、人はある程度変わり得る存在でもあります。

必要な支援は、子ども達が生き生きと暮らすためであって、
「発達を追いつかせるため」ではなく、「標準の大人」に近づけるためでもない、と思っています。

その時々の子どもに合わせて、「適時、適切、適量」が大事です。
遅れを「治す」のでなく、同じ位置から「付き合って」欲しい。
「前から引っ張る」のでなく、「一緒に前に進んで」欲しいのです。

子どもの頃の、楽しさ、安心感こそが、大人への土台につながると思っています。
「能力」よりも大事なこと。

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