講師の医師は、歯に衣着せぬところがあり、好みが分かれるようですが、今回の講演で印象に残ったことばを紹介します。
「できる、できないの『能力』よりも、『育ち』が大切です。話せるようになること、歩けるようになることも大切ですが、みんなと暮らしやすい人に育て上げることがもっとも大事なのです。能力は高くても、育ちが良くない子が多いです。パーソナリティーが一番問題なのです」
「日本人は就労後、作業をそれなりにできる人が多いのですが、対人関係や余暇の過ごし方が弱いのです。ちょっと何か言われたぐらいで落ち込みます。レジャーは一人、少人数、大人数のそれぞれで18歳までにできるようにすることです」
「女性のアスペルガー障害は発見されにくいです。結婚して子育てをするようになってからトラブルが多くおこってわかるのです。『女王様型』になってしまうと対応が困難になります。何でも自分の言うとおりに人を従わせようとする型です。小さいうちからの早期対応が必要なのです。」
「ちょっと何か言われたぐらいで睡眠障害、鬱病になってしまうアスペルガータイプの人がいました。たくさんの薬を処方されてもよくなるはずはありません。『共に歩く』ことです。『大丈夫だよ』と声をかけて共に歩むことで、鬱病はすぐに治ってしまいました」
「暴力をふるう場合、ほとんどは対応の遅れが原因です。」
「保健師などの多職種が集まって話し合って対応を決めた結果、落ち着いた事例がありました。しかし2年後、全く同じ問題が起こりました。驚いたことに、担任、校長、教頭、コーディネーター、全てが人事異動で代わっていたのです。しかも2年前の確認は全く引き継がれず、やってはいけないとされていた対応を再びとっていたのです。日本の自閉症教育はこれが現状です。こんなことでいいのですか?」
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