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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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「通級の是非については、諸々の条件も考慮して全体的に判断する」24年前の教室資料




部屋の整理をしていたら、今から24年前の教室運営資料が出てきました。
この資料は、前の前の職場で使われていたものですが、今はその教室には保管されていないようです。 
しかし、24年ぶりに開いてみると、そこには目を疑うような内容が書かれていました。

教育相談~受付から会議、事後措置まで~
修了認定会議資料
修了認定の基準
etc

相談面接の進め方、事後の検討ケース会議の進め方まで、端的に大事なことが濃密なエキスとなってまとめられていました。
単に質問するのでなく、出会い場面からのアセスメント、雰囲気作り、保護者の気持ちを考えた質問の仕方などなど。

これほどの珠玉のまとめ方は、ほかにはあまりないでしょう。


「通級の是非については、諸々の条件も考慮して全体的に判断する」

→この文言、国が平成5年4月1日に通級制度を正式にスタートさせるより、2年も前に書かれたものです。
 
 障害があるから、苦手なことがあるから、なんでもすぐに通級、という昨今の傾向。 
 しかし、諸先輩はそのことへの注意を早くから促していたのです。


「ことばの記録票を親に渡し相談日の3~7日前に届けてもらう」
→面接日前に送り返して頂く方式は、私が個人的に考えついたものではなく、古くから必要性が指摘されていたものだとわかりました。
 事前に返される資料、事前に収集した情報を元に、面接の方向性や検査の選択を検討するわけです。


「主訴、相談・治療歴、主訴以外に心配していること、生活の様子(起床、着衣、洗面、歯磨、登校、食事、遊び、就寝、そのほか)、生育歴、病歴、性格、そのほか、各種検査)・・・。」

→ この時代はこのほかに、担任の先生に書いて頂く質問紙もありました。
 学校での様子はそれによって情報収集していました。

 これらの情報の必要性は、特別支援教育士や看護師など、支援に携わる専門職のアセスメントの常識として、古くから伝承されてきたものです。今と寸分違わないのです。
 子どもをトータルに理解する視点です。

古い資料だからと言って捨ててしまうのは簡単ですが、それに代わるものがあるのか。

新しい本や考え方がめまぐるしく移り変わっていますが、ベースとなるものは、何も変わっていないわけです。

新しいどんな文献、冊子よりも、先輩方の作ったものの方がはるかに専門性が高く、各種学術的視点を取り入れている、正確な文献であるように感じました。

前例踏襲がよいと言っているのではありません。
新しいものを作るなら、古くからの伝承を凌駕するだけの内容なのかを問うべきだ、ということです。


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