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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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構音指導基礎講座 サ行とシは違う。

来年度、ことばの教室基礎研修会の講師の依頼を2本受けています。
また、個人的にも基礎的なご質問を頂いていますので、
その回答を兼ねて、少し原稿を書いてみます。
また、構音の指導研修DVDの頒布を中止していますが、
入手したいとのお声もちょうだいしていますので、
DVDの内容を一部引用、掲載する形で、ご要望に少しでもお応えしようと思いました。
よろしくお願いいたします。

では、まず サ行とシの違いについて・・・。

**********************************

「サスセソ」と「シ」は音の種類が違います。
「サスセソ」=「サ行」は、内緒の声(摩擦音)で、
「ス-」という音が元になっています。
内緒の声の「ス」に、有声音の「ア」を続けて言えば、
「ス+ア」=「サ」(子音の/s/+有声母音の/a/ =/sa/ )
となります。
同じように、
「ス+オ」=「ソ」 (子音の/s/+有声母音の/o/ =/so/ )
「ス+エ」=「セ」 (子音の/s/+有声母音の/e/ =/se/ )
「ス+ウ」=「ス」 (子音の/s/+有声母音の/w/ )=/sw/ )
(※w は正確な表記ではありませんが、ネット上の表記の制約のため)
となります。

ところが、「シ」はどうでしょうか。
「ス+イ」=「シ」
でしょうか?

いいえ、
「ス+イ」=「スィ」
です。
「シ」とは微妙に違います。


「シ」は、
「みんな静かにして!」と、内緒の声で、
口の前に一差し指を一本立てて、
「シー」という時の音に、
有声音の「イ」が続くので、
「シ」になります。

「シャシュショ」も同様です。
「シ+ア」=「シャ」
「シ+オ」=「ショ」
「シ+ウ」=「シュ」

つまり、「シ」は「シャシュショ」の仲間です。

「サスセソ」と「シシャシュショ」は、別の仲間です。
最初の声の部分、つまり子音部分が違います。
このことを以下の図で整理します。


(図はクリックで拡大。以下同様)

下のローマ字のUを反対にしたようなのは、
口蓋(お口の中の天井部分)を示しています。
上側が歯のある前方、下側がお口の奥の方向です。
緑色の矢印が、呼気の出る方向です。

点点の部分は、口蓋が舌と接している面を示しています。
空白は、舌と口蓋が接していない部分です。

/s/ つまり、サスセソの子音部分は、
呼気の抜け道が狭くなっています。
一方、シシャシュショ(右の図)では、
呼気の抜け道は、/s/ に比べて広くなっています。
広い抜け道の摩擦音を発音記号で書くと、
/s/を縦に伸ばしたような記号になります。
「ロングエス」と読みます。

この抜け道の狭さの違いが、音に違いを出す主役となります。


呼気の通り道を狭めることを「せばめ」と言います。

ザ行も同様です。
「ザズゼゾ」と、「ジ」は違う仲間です。
「ジ」は、「ジャジュジョ」の仲間だからです。

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Comment
無題
とっても参考になります。

ありがとうございます。
無題
私は(ち)が(き)に聞こえてしまうのですが、(ち)はどのように発音の練習したら言えるようになりますか?
Re:無題
あいさん、こんにちは。「ち→き」 のようになるのですね。きっと自分で練習してもなかなか改善しなくて悩んでいらっしゃるのだと思います。
あいさんにお会いしたことがない?ので、練習方法についてはわからないというのが正直です。直メールで詳しく書いて頂くか、お近くのことばの教室、言語聴覚士のいる施設で詳しく見てもらってください。ベテランの先生が良いです。
【 管理人ya 2009/10/23 05:35】
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