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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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私たちの研修課題

好評につき、自主研修会第2弾を手弁当で開催、
2日間開かせて頂き、のべ8名の参加を頂きました。
中には他の障害の特別支援学級の先生も参加されて、
有意義な内容になりました。

すてきだなと思ったのは、前回のケース会議に比べて、
参加者の質問が増えたこと、質問の内容も
核心を突くことが増えたこと、があると思いました。

この分野の仕事では、知識も大切ですが、
最後はセンスだと思っています。
それぞれセンスが磨かれていると感じました。


以下、一般に、今後の課題と感じていることを載せます。


・WISCの結果は、言語性IQ、動作性IQ、全検査IQだけでなく、
群指数や下位検査のデータもみたいものです。
できれば検査時の子どもの反応も。
別の医療機関等のデータの場合は子どもの反応が情報として伝わってこないことが多いので、せめて各数値だけでも全て載せた方が良いでしょう。
また別の機関で検査をすることが事前にわかっていれば、通級時の子どもの様子を手紙にして送ることが必要と思います。検査の解釈には日常の情報が不可欠です。


・学級担任等からの情報収集では、情報の観点を明確にすること
→ケースレポートでは、学級担任、保護者からの情報収集に
苦労している様子がうかがわれました。
どんな情報を仕入れたらよいか分からないというともあるでしょう。

1 学習面
2 基本的生活習慣
3 言語コミュニケーションの状況(特に休み時間の過ごし方)
4 社会性
5 行動面
6 運動面
7 現在の支援体制、校内で使えそうなリソース
8 器質面(視力、聴力、その他投薬など)
9 得意なこと、興味、その他

というように観点を予め用意し、観点に沿って質問すると良いでしょう。
もちろん、担任の先生は急に聞かれても答えられませんから、
予め観点をFAXやお手紙などでお知らせし、後日お話しを伺う
というようにします。
また40人から抱えている学級担任の先生には、
子どもをそこまで詳しく見られない、ということもあります。
その事情はそれとして敬意を払い、
それ自体が一つの情報となります。

大部分を過ごすのは学級、家庭であり、通級時の行動観察は、
週1回の断片的な情報に過ぎない、というおさえが大切です。
逆に言えば、学級担任、保護者等からの情報は、
通級の指導内容を検討する上で欠かせないと言えます。
 もちろん、それが全てでもありませんし、通級指導内容の優先順位を
検討する際には、通級で効果が上がりやすいこと、あがりにくいこと、
通級や学級それぞれで、できること、できないことを明確にする
必要もあります。

情報を発信することも大切ですし、情報を入手することは、もっと大切です。
私自身の反省も含めて。

また、学級担任に電話をしづらい、電話してもつながらないと言う悩みが
多くあります。これを解決するための手立てを紹介しました。


・指導の手立ては、情報の収集の中にある
→その子の指導方法はどこかの本に載っているのではなく、その子自身の中にある
 一般に、安易な指導プログラムが魅力的に感じてしまう背景には、
情報収集と総合的判断をどのようにしてよいかという悩みがあるのだと思いました。


・教育相談のやり方、流れの研修、バージョンアップを
→ちなみにうちの教室の教育相談は、かなり丁寧に行っている方だと思います。

1 教育相談受付
2 生育歴調査票の郵送と事前返送、学級担任等からの情報収集
4 事前の全体打ち合わせを行い、事前情報を元に検査法の選択と保護者面談の視点を確認
5 教育相談実施。保護者担当・子ども担当に分かれ、それぞれ複数の教員を配置し、複数の耳、目で確かめる

6 別の日に事後打ち合わせを行い、全ての情報を元に、総合的な判断と、通級妥当の判断を含めた支援の方策を話し合う


通級担当の人事がネコの目のように変わるようになってきている現在、全員で打ち合わせ議論することで、経験の浅い先生へのフォローを初めの時点でしっかりしておくことが必要と感じます。教育相談業務を全員で取り組むことが、それ自体貴重なケース研修になります。
今の職場に転勤した時点で既にこの丁寧な体制はできていましたが、観点をより明確にし、検査法の選択肢が増えるようになったのは、ここ数年のことと思います。

通級対象が拡大した影響で、相談内容も多岐にわたるようになったこともあり、情報収集すべき観点もそれに合わせて増やさなければなりません。
関係者の負担になる部分もあるかもしれませんが、正確な判断と支援の手立てを構築するには、情報の収集と整理をきちんと行うことが大切だと思います。子ども目線に立てば、一時の負担より、これからの幸せ、です。


いずれにせよ、お忙しい中これだけ自主的に集まってくださった方々、
とても感謝感激、通級の未来は決して暗くない、そう信じたいと思いました。


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