ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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『WISC-IVの臨床的利用と解釈』日本文化科学社、2012
http://www.nichibun.co.jp/book/detail/?id=1
高くて、難しめの本ですが、買って良かったと思っています。
WISC-4は「インテグレーテッド版」もあるそうですが、日本語版はありません。
「インテグレーテッド版」の下位検査との比較についての論述を読むことで、
WISC-4の下位検査の意味するところの理解がさらに深まりつつあります。
たとえば単語は、単語そのものの意味を知らないのか、
それとも意味は知っているけれども、その知識へのアクセスが難しいのか、
言語的に表現することが難しいのかは、インテグレーテッドとの比較で検討できます。
このことはたとえば、WISC-4の「単語」と、PVT-R(絵画語い発達検査)との比較も
重要であることを日常感じていることと、関連しているでしょう。
そんなマニアックな解釈は、日常の学習指導にどう関連するのかという疑問が出されそうですが。
ずばり関連しています。
自発的に説明する課題にするか、選択課題にするかなど、教材化の段階で、かなりの違いが出てきます。
説明や日常会話などでも、子どもの言語理解の力に合わせた対応が可能になります。
やはり検査は、そのやり方だけでなく、その検査の意味するところを深く理解することが大事です。
どなたかがおっしゃっているように、特別支援教育で大事なことは、「ハウツー」ではなく、「ホワイ」を追究することなのでしょう。つまり、指導の仕方を追究する前に、なぜこの子はこのような状態を示すのか、その理由、背景を深く訪ねること。その中に、答えはある。
私はずっとそのことを言い続けてきましたが、検査の意味を本当に理解している方は、そのこともよく理解されている、と感じています。
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