先の見通しの苦手な私は、この冬休み中に4日も研修会を開くことになってしまいました。
就学相談も併行しているので、休み中にもかかわらず毎日が12時間の超過勤務状態です。
でも、臨床研修会には、延合計40名以上の方にお集まり頂くことになりました。
それが励みになって、疲れを感じさせません。
今日は、WISC-4 実技研修会を開き、12名の方が集まりました。
なんと、各学校から機材を5台もかき集めることができました。
講師は私と、特別支援教育士のセミナーに参加したことのあるもう一人の先生が務めました。
標準化された検査は、マニュアルに忠実でなければなりません。
教示の声のトーンのあり方も含めて、少し厳しめに指摘をさせて頂きました。
標準化された検査に妥協は許されません。
でも、私も答えられない質問もあり、修行不足を実感しました。
3をしたことがある先生は、4になって、検査量が減ったことに驚かれていました。
私も初めてケースから開けたとき、欠品があるのではないかと思ったほどです。
でも、実施後の計算が大変ですね。3よりも手間がかかります。
以前に3をやったことがある子どもに、次は4をやるべきか、3の方が過去からの変化がわかるのではないか、との質問がありました。
確かに過去からの変化はわかるかもしれないけれど、過去からどう変化したかよりも、最新の検査で、他の子との比較、個人内の比較をした方が、その後の支援のために有益ではないか、というお話をさせて頂きました。
また、ワーキングメモリの低い子に、ワーキングメモリを高める指導はどのようにしたらよいかという質問がありました。
基本的には、弱いところを伸ばすというより、得意な力を使って苦手なところを補うという考え方が妥当ですし、質問事例のお子さんの背景が全然わからず、そもそもワーキングメモリの問題かもあやしかったので、お答えするのが難しかったです。
冒頭、子ども理解のためには、まずは行動観察、そして生育歴情報、そして標準化された検査、の3つがそろって初めて神経心理学的アセスメントになるのだ、という説明をさせて頂いていました。
心理職が国家資格になったら、学校の先生は検査ができなくなるかもしれませんが、どんな検査なのかを知っておくことは、特別支援教育担当の学校の先生にとっても重要です。その大切さは、資格ができようができまいが、同じ事です。
検査の内容が必要以上に知れ渡るのは問題ですが、支援者の立場の方は、知っておくこと、そして知能の新しいモデルの考え方、概念を理解することが、とても大切だと思うのです。

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