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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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「注意」「プランニング」の観点から、読み書き困難にアプローチする指導

今日は、「見立てから教材作成まで、本格実習で即戦力を」
という研修テーマで、公的講座をさせて頂きました。

この研修では、
「○○障害だから、△△指導プログラム」という安易なとらえ方でなく、
たくさんのアセスメント情報から、子どもの実態を丁寧かつ
科学的に見取るということを最大のテーマとしていました。

また、他の研修ではめずらしい、教材作成までやってしまうことで、
見取りが着実にできたかを確認する研修にしたいと考えていました。

だから、単なる教材紹介という主旨ではなくて、
自分の頭で考えて作り、それが子どもの実態や困り感、興味に
どれだけフィットしたものになるか、ということが大切なのでした。

新しい先生には難しかったかもしれませんが、
正確な見取り、クリティカル・シンキングの大切さを
感じ取って頂ければ、それだけでも十分と思っています。

研修では、
アセスメント情報→総合的判断(問題の仮説)→指導方針
→個別の指導計画の作成→教材作り
の流れで進めました。


扱った事例は、
知的な遅れは目立たないが、
「注意」「プランニング」の弱さが、読み書き困難(頻回なエラー)に、
というものでした。


以下、3班それぞれで作成した教材の紹介です。




絵を切り取って、ジグソーパズルにして、また組み立てるというもの。
得意分野を生かして、注意の持続を高める意図とのこと。




家庭での支援として、食器のレイアウトをする指導。
初めは写真も見せるが、徐々に口頭だけの指示にして、
注意して指示を聞く力を育てる意図とのこと。




ランダムな文字の羅列から、絵の単語を見つける課題。
今回の事例の子どもの実態や指導のねらい、興味の引き寄せ、
汎用性や発展性から考えて、この教材が今回のピカイチ賞です。
(作成した先生、見てくれているかな)


このほか、
・文字をわざと間違えた文を提示して、間違いを発見する(準ピカイチ賞)
・ダウトを探せ(いし→いぬ に直す課題) (これも準ピカイチ賞)
・クイズの答えをひらがなの積木を並べて回答する。
・プラレールの作り方を文字で示されたものを読んで組み立てる

などなど。

一人の子どもに対して、これだけたくさんの智恵が集まるということに、
感銘を受けたのでした。

最後に私が実際に行っている指導を紹介させて頂きました。

既にブログにも載せたものもあります。

 
 
 
 
 


このほか、
Image11.jpg








3つの文字カード(「りんご」「いんこ」「りろご」など)
の中で、後で示された絵カードに合う文字カードを
素速くとるカルタ。(ちなみに実習生作)


Image5.jpg









まちがいさがし。ひとつだけ違う文字があるよ。


Image22.jpg









なぞなぞの答えの文字を線で結んで単語を完成させる。
文字の視覚的探索や、一音ずつの短期的な聴覚的把持と
作業のワーキングメモリ負荷課題。
これも実習生作。


Image3.jpg










トランプを一枚ずつめくって、「7」が出たら素速く取る。
カードをたくさん取った人が勝ち。
文字への注意。妨害刺激への反応抑制。

などなど。

もちろん、通級時の教材だけでなく、在籍している通常学級での支援
(環境調整の視点)も話し合いましたが、今回は通級や家庭での教材に
しぼりました。


最後に外部講師に講評を頂きました。
教材はシンプルで汎用性、発展性があるものがよいこと、
子どもを見る力を高めること、長期目標から短期目標の系統性、
研修成果は集団に還元していくことの重要性を指摘くださいました。

おわったあとの講師反省では、
各グループの話し合いの仕方に一工夫が必要と助言を頂きました。
各グループの座長の事前打ち合わせをもっと充実させる
必要を感じました。

ただ、5月に行った1回目の講座は、講義中心
2回目は演習中心の組合せはとてもよい、と助言頂きました。

参加者アンケートを見ると、おおむね好評でした。
皆さん、ありがとうございました。

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