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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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通級の可能性と限界をよく検討して、通級妥当の判断を

通級すれば学力が劇的に上がるとか、行動がめざましく改善する、
というように思ってしまいがちですが。

もともと通級は、週1~3回の指導にフィットするお子さんを対象にしていました。
通級対象が拡大し、LD,ADHD等も可能となり、
ケースによっては月1回の指導でもよいことになりました。
しかしそれは、関係者が緊密な連携がとれる場合に限るべきでしょう。
基本は自校通級でしょう。

「他校通級」は、あくまでも、通級制度の過渡期です。
通級担当教員が全ての学校に配置されるまでの仮の姿です。

学校が別だと、連携が物理的にも時間的にも難しく、
子どもの実態と指導内容がどんどんずれていきます。
(実証済み)

従来の構音指導など、週1~3回にフィットすれば、
病院モデルである「他校通級」も意義があるでしょう。

しかし、たとえば読み書き困難の指導などでは、
本来は週の7~8時間など、相当時間を指導時間に充てなければ
効果が難しい、ということは学会でも発表されています。

巡回指導が全国的に普及しない、あるいは下火になっているのは、
予算措置や勤務の問題、巡回しても、指導が子どもにフィットしない。
そして最も致命的なのは、保護者との連携がとりづらいことです。

その学校の子がその学校の先生方の手で支援を受けられる、
そのためには、教員配置、研修養成制度の確立。

そのためにお手伝いできることがあればと思っています。

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Comment
ちょうど悩んでいました
『この子が抱えている問題の主軸は言語面であると感じるが、通級では支えきれない』と感じるケースに出会うことがあります。自校通級なら何とか教科補充も含めて8時間枠で対応することができても、自校にことばの教室がないケース。また、ことばの教室があっても、指導する児童数との関係でそれだけの時間が取れないケース。
場合によっては『言語学級』の選択もあるのでは、と考え始めたところです。地域によっては同一校に言語の通級指導教室と言語の特別支援学級が設置されているところもあり、開設できる可能性もないわけではないと思います。
だめもとの気持ちでアタックしてみたいと思います。
ただ、開設されても次に出てくるのは担当者の問題
ですよね。担当者の研修も保障されなければならないと私も強く感じています。
Re:ちょうど悩んでいました


まさにおっしゃるとおりと思います。
私の担当で一人、やはり「通級だけでは支えきれない」ということで、年度の途中で関係者と話し合い、在籍校に言語学級を開設してもらい、そちらへ移籍したことがあります。1年ぐらいはアフターサービスで、私はその学校に月1回ほど出向き、子どもの見立てや指導方法を担任の先生と研究協議しながら、少しずつお任せする範囲を増やしました。
でも月1回だと、だんだん、私よりも、在籍校の先生の方が子どものことをよく把握するようになるのですね。私の持っていった教材は少しずつズレを生じるようになりました。
まさに通級担当は、スペシャリスト(知識の専門家)と、ジェネラリスト(その子の専門家とでも言いましょうか)の両面がそろわなければならない、ということを実感しました。

研修の保障は本当に頭の痛い問題ですね。
数だけ増やせばいいというものでもないし、現場の努力だけでカバー仕切れるものでもないです。先日お会いした、ベテランの先生方はクタクタのようでした。
【 管理人ya 2009/09/20 13:21】
納得です

 ほんとにそうだ!そうだ!と思います。
ことばの教室でできる範囲の責任を明確にすべきだと思います。
私が担当しているお子さんの半分は、ことばの教室の週1回の指導では厳しいなぁ・・・と感じるお子さんです。
ことばの教室を安易に絶対視させ、だれでもかれでも通わせようとする同業者に(言語担当者)憤りを日々感じています。
基礎学力の向上を考えると週1回ではとても追いつきません。
yaさんは、全国レベルでのたくさん情報をお持ちなのですね。
冷静にならなければと考えさせられます。
顔を見ながら、お話したいです!
Re:納得です
こんな顔でも良ければいつでもどうぞ。(^o^) でも先日お会いしたかな?
そうですね、通級は特別支援の選択肢の一つに過ぎないこと、限られた時数でできることとできないことを明確にし、それを保護者や関係者に理解して頂いた上での通級でないと、後から困ることになるのでは、と思います。直接的な学力向上は週1回では無理です。自信を育てたり、楽しいというきっかけ作りという、あくまでも自立活動の一環という押さえは必要だと思います。そしてその自立活動を実効あるものにするには、日常の教育活動との強力な連携が必要です。
まあ、通級によって、特別支援の理解が深まり、やがて特別支援学級へ移行するためのステップとしての役割は否定しませんが、その見通しを持つのと持たないのとでは、意味が違ってくるのではないかと。
通級制度ができて、旧特殊学級が減るのではないかとかつては言われましたが逆でしたね。通級制度ができたために、逆に旧特殊学級のニーズが増えました。だから通過点としての意義はあると思っています。
ただ、時間割混雑のために、従来の構音指導のニーズのある子の指導時間がとれない、となるのはやはり問題ではあります。側音化構音の指導は、オープン教室やTTや、学級指導のちょっとの工夫うんぬんではできない、つまり通級以外に代替手段がないからです。対象を拡大するとしても、一定の条件が必要ですね。
【 管理人ya 2009/09/23 15:47】
無題
発達性読み書き障害を持つ子供の親です。
突然のコメントお許しください。
自校にことばの教室がないため
現在週一回で他校に通っていますが
通級の諸事情や祝日等で、月3回だったり2回しか通えない月もあります・・
診断が降りたばかりで、自校学級での支援などは
これから相談していくつもりですが
通常クラスだと限界がある、できることできないことがあるというお話でしたので
問題のある科目だけでも、特別支援学級にて指導していただく事ができないかとお聞きしたら
特別支援学級に在籍すると、ことばの教室には
通えない、
ことばの教室はあくまで 特別支援学級に在籍していない児童対象なので・・・知らなかった事は
勉強不足だったとはいえ
現実の支援の難しさや 本人のこれからの困難を思うとなんとも言えない気持ちになりました。
もちろん学校側にも色んな問題があるのだと思いますが
もっと支援や選択の幅が広がっていくことを願うばかりです。


Re:無題
むーんさん、書き込みありがとうございます。(^-^)
子どもの実態と関係なく、特別支援学級に在籍したというだけで、ことばの教室に通えないなんて、制度としてどうなのか、と思いますよね。
その一方で「在籍一元化」=つまり、すべての子が通常学級に在籍し、必要な子に必要な時間取り出し指導を行うという、当初の国のモデルが実現すれば、そうした問題はなくなる可能性があったはずなのですが・・・。教員配置の不安があって実現していません。
うちの教室でも、特別支援学級在籍の子は通えないのは同じですが、教育相談という形でたまに来て頂き、指導のノウハウを特別支援学級の先生にご提案させて頂くということをしています。もちろん相手先の学校の事情もあり、たまに来て頂くので、子どもの一面しかとらえられず、内容がフィットするかどうかということがあるので、あくまで「提案」です。
在籍の関係だけで通えないというのは確かに理不尽ですが、一方では、他校通級でLDの指導は、効果の部分で疑問があることも確かです。時数も週1~3回では足りないですし、通常学級で普段どのようにつまづいているのかを密接に情報交換しないと、指導内容がフィットしなくなります。私も経験があるのですが、うまくいった例は数少ないです。
なんとか、全ての学校に通級指導教室を設置して欲しいと願っています。
TTや支援員などを含めた選択肢の幅を広げるために、親の会や教員、行政など立場を超えて手をつなぐシステムを、ともに作っていきましょう!
【 管理人ya 2009/10/11 08:45】
追伸
最近 こちらのブログに出会いまして
教材や考え方など たくさん勉強になることがあり
毎日拝見させていただいています。
これから 教材なども家庭で子供にさせてみたいと
思っております。
これからも 色んな情報を読ませてもらえたらと
楽しみにしております。
Re:追伸
むーんさん、引き続きありがとうございます。ブログが誰かのお役に立つことがわかると、やってよかったと思います。何度かやめようかと思ったこともあるのですが、励まして頂きました。
お子さんに教材を使われるに当たっては、お子さんの実態に合わせてアレンジして頂ければ幸いです。キーワードは「楽しく」ですね。(^-^)
【 管理人ya 2009/10/11 08:25】
ブログを拝見して
教師になって、まだ2年目です。
某県で通級指導教室を担当している者です。
最近、自身の受け持っている通級の意義についてずっと悩みをかかえていました。
現在、私は人数の都合もあり、一人当たり最大週2時間の個別指導を行っています。
(私は、小学校における言語・難聴クラスです。)
最近の悩みとしては、自立活動と教科の補充とのバランスです。
自身の担当のベースは自立活動。
でも、保護者のニーズや子どもの学校生活の実態としては、教科の補充に重きが置かれている気がしています。
自身は色々なことをしたくても、将来、自分が転勤になった場合、後の人が継続できないような指導ではよくないなどの意見(例:教科の補充に手を広げすぎると、指導のあり方としてどうか等)もあり、ずっと指導のあり方に悩んでいます。
特に、限られた時数で、自分に何ができるのか、本当に困っています。
(自身の実感として、通級=対処療法??というやりきれなさがわいてしまいます。)
ベースが普通学級にあり、その多くをそこで過ごす子どもたちに、どんな力を身につけさせればよいのか。
また自身に何ができるのか、手探りの毎日です。

>もともと通級は、週1~3回の指導にフィットするお子さんを対象にしていました。
>通級対象が拡大し、LD,ADHD等も可能となり、
ケースによっては月1回の指導でもよいことになりました。
>しかしそれは、関係者が緊密な連携がとれる場合に限るべきでしょう。
>基本は自校通級でしょう。
>学校が別だと、連携が物理的にも時間的にも難しく、
>子どもの実態と指導内容がどんどんずれていきます。
本当にその通りだと実感しています。
週1~2時間だけの関わりとなる通級担当者が、
在籍校と連携しようにも、行き来が難しい場合もあり(&学校間のやりとりなので、通級担当者が口を挟みすぎるのも良くないという意見もあり…)
連携の難しさを感じています。
各学校ごとに、支援の充実が図られることを祈るばかりです。
Re:ブログを拝見して
みっちーさん、こんにちは。(^-^)

保護者のニーズや子どもの学校生活の実態、指導の継続についての意見、通級の位置づけ、連携の困難さなど、様々な悩みを抱えていらっしゃるのですね。
教師2年目ということもあり、関係者との間合いをどのようにとったらいいのか苦労されているようですね。
自立活動と教科の補充指導のバランスも悩ましいところですね。
一斉指導では勉強ができないので、通級に任せきりになるという例は確かに少なくありませんね。その期待と限界との間で板挟みというところでしょうか。

保護者のニーズが学力向上にあるとき、私の場合は保護者に教育相談時点で以下のことを確認しています。
つまり、通級だけで成績を伸ばすというよりも、勉強の土台となっている学習レディネスを作る、勉強は楽しいものだという経験を積むことが目的です、と。
そのことに同意して頂いた場合に通級を開始しています。

もちろん、通級の効果で成績が伸びることもあるのですが、それは副産物的な結果であって、学習の過程こそが大事、とお話しします。

たとえば、ひらがなの読み書きが弱いお子さんに、いきなり読み書きの指導をするのではなくて、弱い理由をよくアセスメントします。
つまり、文字の形態把握(視知覚、視機能)が弱いからなのか、目と手の協調運動が弱いのか、音の分析力が弱いのか、注意集中の問題なのか、文字→音声の変換過程の問題なのか(デコーディングといいます)、読み書きの前に心理的な問題があるのか。
それらの評価があれば、今何を指導したら良いのかが見えてきます。
だから、文字の読み書きが主訴なのに、実際の指導では塗り絵や折り紙を3ヶ月もしている、ということもあり得ます。
背景となる能力の土台がある程度ついた段階で、初めて直接的な読み書き指導を開始します。
保護者などには、その都度、指導の意味を説明し、理解を得ながら進めることが大切と思います。

その意味では、自立活動と教科の補充指導は、重なる部分が多い、「自立活動」という概念自体が今後変わる可能性があります。

連携の難しさ、そうですね。
記事にも書きましたが、やはり指導の実際を参観して頂き、協議するというやり方が一番の連携だと思っています。
年に1回やるだけでもかなり違います。

今回のコメントと回答を私どもの研修通信に載せてもよろしいでしょうか?
同じような悩みを抱えている先生が多いので。


【 管理人ya 2009/10/21 16:27】
無題
>ya様

早々の返信、ありがとうございます。
頂いたコメントを読み返し、
自身が今抱いている悩みは、
まさに担当者としての環境との(人も含む)距離感
であるなぁと思いました。
通常校に通う児童(特に言語発達の遅れのある発達障害の児童や難聴児)にとっては、
通級は数少ないスペースであるということ、
そして大部分を通常クラスで暮らす児童が、自分のペースで学習を行うことができる限られた空間であるがゆえにどうしても、通級に寄せられる保護者の期待は大きくなってしまうのかなぁと感じています。
自立活動は、あらゆる教科の中でも行われるとの記述が指導要領にあったと思うのですが、やはり自立活動は教科と切り離すことはできないと私も思います。
学習のレディネスとしての自立活動はもちろんのことながら、教科の指導を通じて、様々なものに触れる経験を行い、言葉の概念を幅広く形成する。そうすることで初めて、子ども達の力は伸びていくのでは…と感じるこの頃です。

>保護者のニーズが学力向上にあるとき、私の場合は保護者に教育相談時点で以下のことを確認しています。
>つまり、通級だけで成績を伸ばすというよりも、勉強の土台となっている学習レディネスを作る、勉強は楽しいものだという経験を積むことが目的です、と。
>そのことに同意して頂いた場合に通級を開始しています。
>もちろん、通級の効果で成績が伸びることもあるのですが、それは副産物的な結果であって、学習の過程こそが大事、とお話しします。
↑頂いたコメントから、自身の通級の意義とは…?の疑問の答えが、いくらか明確になったように感じます。 (ずっと保護者に向けての説明に悩んでいたのですが、これで活動の内容に少し自信(理由)をもってお話することができそうです。)
保護者の方にも、この部分を理解して頂けると良いなぁと感じています。

…子ども達の将来に向けて(一生涯)必要な力とは何か。今一度考えてみようと思いました。

P.S.
コメントの件、了解いたしました。
私の様なものでも、お力になれるのであれば、嬉しいです。(拙い文で申し訳ありませんが…。)
Re:無題
みっちーさん。
様々なものに触れる経験によって、言葉の概念を幅広く形成する、本当にそうですね。
机上のお勉強だけでは、言語概念の理解は表面的にとどまってしまいますね。
国語の教科書の読解や漢字が苦手という子の中には、そのことばや漢字の意味する概念が、その子にとってハイレベルという場合があります。教科書を単に読ませたり、漢字を書く練習よりも、それが意味する言語概念を体験を通じて獲得する、というアプローチの方が望ましい場合があるわけです。すぐにテストの結果にはならないかもしれないが、その概念を日常の経験と通級指導の両輪によって獲得する、その意義の方が大きいですよね、その子の将来にとっても。もちろん、読み書きを重視した方がいい場合、いい時もありますが、それはケースによりますね。
コメントの件、ご協力ありがとうございます。
【 管理人ya 2009/10/22 03:25】
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