ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
■メールはこちら
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
『イラスト 子ども川柳』 熊田 松雄編、なかにしけいこ絵、1995、汐文社
残念ながら絶版になったようですが、川柳の内容がおもしろいので、別の指導にも使えそうです。
音読と会話とでは、発声までの機序が違うので、リズムのある文の音読によって、会話での流ちょう性にただちに改善があるわけではないとの指摘もあります。
しかし、リズムの音読時に流ちょう性が見られるのであれば、音声表出の流ちょう性への自信というメンタル面での支援にはつながる可能性があると思います。
もっと言えば、来室時に症状が見られたのが、音読後は症状が短期的にでもおさまったケースもあります。
これは日常会話への般化のとっかかりになる可能性を秘めていると感じます。
予期不安の軽減との関係も考えています。
流ちょうに発声できるという経験を短時間でも積み重ねられるということが重要と思います。
このほか、歌うときには吃音が出ない方がいるところから、音楽を用いた指導もあるようですが、『英国王のスピーチ』関連の映像でも指摘があるように、会話ではいつも歌うことはできず、かえって不自然なリズムで話さなければならないわけです。
ただ、メンタル面での支援につながる事例は実際にあるだろうと思われます。
某巨大掲示板の吃音の話題を見ると、音楽で流ちょう性を獲得(確認?)したあとに、徐々に音階やリズムを消去して日常の会話の調子にまで般化を図るという事例もあるようです。
また、運動リズムに関しては大脳基底核の関与が指摘されているようですが、脳科学のモデル通りに指導すれば良いというものでもないと感じています。そのほか様々な指導法が出ていますが、同じ吃音でも一人一人本当に違います。そのサブタイプに合わせることの重要性を思います。