子どもの状態像、指導のねらいによって、
ストーリーのあるまんがを使った指導をすることがあります。
人が介在しない、物理的な時間軸、因果律だけのものから、
人が複雑に関わる場面理解の内容まで様々です。
サザエさんは、4コマ目のオチがおもしろいので、
採用することが多いです。
4コマ目を見て、ニヤッと笑うかどうかという反応をよく見ます。
場面理解をねらいとするなら、ランダムに並べた
4コマのマンガをお話しの順に並べかえる課題をしています。
場面理解は良好だが、言語表現が、というお子さんには、
1コマずつ説明する課題を与えます。
かつては私は、側に「○○が、△△した」という例文を示し、
当てはまることばを入れてごらん、という指導をしたことがあります。
たいていの子はつまらない反応を示します。
(もちろん、そうした指導がフィットする子もいます)
そこでどんなに稚拙でも、少しでも表現できたら、それを誉める
というのが今のやり方です。
「今『が』をつけて言えたね。すばらしい」(主語をつける)
「わかめちゃんの気持ちをことばで言えたね。すごい」(感情の言語化)
「セーターの様子を表現できたね。おもしろい」(擬態語)
など、指導者が予め指導目標を頭に置いておいて、
少しでもそれができたら誉める。
なかなかできない場合は、モデルを示して、
真似たら誉めるでもいいですね。
いつもは隠れたり、やめたがる子でも、
ほめることが強化子となる場合は、もっとやりたいと意欲的になります。
課題に意欲的であれば、日常会話にも般化しやすくなる、と感じます。
話しことばを叱られるというのは、大人が考える以上に、
子ども達にはとてもプレッシャーです。
話す意欲を育てることが、言語指導の基本だと思っています。
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