どうやら「週9時間のしばり」ではなくて、
「週半分以上のしばり」のようです。
つまり特別支援学級の開設にあたっては、
特別支援学級での教育が中心となるようにする、
既存の学級も同様に、とのこと。
たとえば、小学6年生の場合、
週の総授業時数は29時間ですから、
過半数は週15時間です。
週15時間以上、特別支援学級で教育を受けるのでなければ、
特別支援学級として設置できない(維持できない)ということです。
たとえ、週9時間、特別支援学級で教育を受けても、
それ以外の時間を普通学級でみんなと授業を
受けるというのではいけないということです。
これまでは、通級による指導の最大時間である週8時間を
超えて特別の教育課程を編成する場合、特別支援学級の
開設を認められてきました。
しかし、これでは特別支援学級が過度に設置されるので、
ハードルを高くしたということです。
早期健全化団体に転落するか否かの瀬戸際だった
こちらの地方では、予算を切り詰めなければならないのは
よくわかります。
しかし今回のように、国の教育課程編成よりもハードルを高くした結果、
たとえば、週9時間から14時間のニーズのある子どもは、
教育を受けられる学校が存在しない、ということになります。
ましてや、通級による指導は、
実際には週1~3時間の教員配置しかされないので、
週4~14時間の指導ニーズには対応できないことになります。
つまり、通級による指導と、特別支援学級での教育との間に、
埋めがたい溝が発生したということになります。
これはインクルージョンの理念や、
支援の連続性を放棄した通達であり、
「交流及び共同学習」の国の方針にもそぐわない内容と言えます。
「学校を子どもに合わせる」
のでなく、
「子どもを学校に合わせる」
という方向に舵を切ったということです。
まあ、私個人が行政とケンカするつもりはないですし、
色々背景があってのことでしょうけれでも、
柔軟な対応を切に願っています。
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