今日は地元の言語障害教育研究協議団体の総会と研修会がありました。
例年の通り、今年も組織の3分の1のメンバーが
人事異動で配置換えとなり、新しい先生となりました。
半ば絶望とニヒルな気持ちになりながらも、
新しい先生への支援のために、自分にできることを
コツコツやっていくしかありません。
部ごとの会議では、組織調査部長を引き受けた代わりに、
自分の考えを全面に押し出した会議とさせて頂きました。
組織調査部は一般に、通級制の諸問題の調査と解決に
当たる機関ですが、今年は、新しい先生への支援という意味も込めて、
演習的な内容を取り入れました。
つまり、教育相談時のアセスメントで必要な場、人、器具などを
列挙してみるという学習をしました。
必要な器具を把握して、各教室への設置状況を調査するという意味づけで、
組織調査部の主旨は損なわないようにしながら。
各参加者からアイデアが出され、板書に整理しました。
そのなかで、「情報収集先」として、保護者はもちろん、
療育センターや、児童相談所、医療機関が挙げられましたが、
私が一番大事と考える情報収集先が、なかなか出てきません。
うちの教室の職員が言い当ててくれて、うれしかったです。
つまり
「学級担任」
です。
「学級担任」が情報収集先として一番大事な理由は、
以下のことが挙げられると思います。
1 一日の生活の中で最も長い時間生活する場が学級であること
2 専門職の方から情報を頂くのも大事だが、日常の視点(ジェネラリスト)の
視点が最も大事であり、ニーズはそこにあること。
3 検査でもわかることがあるが、その結果は、日常の生活の情報と
付け合わせて考えるものであること。
4 通級妥当の判断の際、学級担任との役割分担が必要、
または、通級に至らなくても、学級での指導の工夫で対応できないかなどの
検討にも必要であること。
このように学級担任からの情報収集の重要性を押さえた上で、
具体的な実践につなげるための手立てが必要と感じたのでした。
また、学級担任からの情報収集の「観点」を押さえることも大事です。
これらの観点を提示させて頂いたとき、反応があったので、手応えを感じました。
つまり
1 言語コミュニケーション面
2 学習面
3 基本的生活習慣
4 運動面
5 社会性
6 行動面
7 得意なこと、興味のあること
8 その他
必要な情報は落とさない、という心構えが、
正確なアセスメントと指導仮説に結びつきます。
次回は、学級担任からの情報収集を妨げる要因と
解決方法など、さらに具体的な演習を行うことで、
実践力向上につなげられたらと思います。
(もちろん、関係者のだれよりも、もっとも耳を傾けなければならない人は、
「本人」であることは当然の前提です。一定の条件を満たすなら)
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