ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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夏季休業中、地域の発達支援センターで、聾学校の先生が
講座を開いて下さるという案内を頂き、参加してきました。
講座のメインは「難聴の疑似体験」でした。
ヘッドフォンで音楽を聴き、周りの会話が聞き取れない体験をすることで、
難聴のある子どもの心情を理解するものです。
一人ずつ順番に体験し、yaの番になりました。
みんな楽しそうに話していますが、私にはさっぱりわかりません。
みんなが爆笑するのを見て、私もつられて笑いましたが、
内容はわかっていませんでした。
だんだん、腹立たしい気持ちになってきました。
ヘッドフォンをはずし、講師の先生に「何の話をしていたかわかりますか?」と尋ねられました。
「実は、ya先生の娘さんの話をしていたのですよ」と言われ、
親をさしおいて、と腹立たしさがさらに増しました。
講師の先生はおっしゃいました。
「難聴のある子は感情のコントロールが難しいと言いますが、
聞こえなければ孤立感を深め、腹立たしい気持ちになるものです」
「一度でも、ある人と気持ちが通じたという体験があれば、
その人に安心感を持ち、頼りたいと思うようになります。
ジェスチャーや文字など、他の手段を使って、気持ちを
わかってもらえるということがとても大事なのです。
これは発達障害の子も同じです」
また講師の先生は、「難聴の疑似体験はこんなに簡単にできます。
周りの理解を得るためには、疑似体験がとても有効です」とおっしゃいました。
*
とても貴重な体験でした。
そして、「指導方法」とか、「改善目標」の設定とかの前に、
子どもの心情を内側から感じ取ることがとても大切だと
改めて認識させられました。