ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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NHK学校放送の『みてハッスル、きいてハッスル』の中の
ソーシャルスキルのコーナーが、本とDVDになって出ました。
『DVDブック どうする?ゆうきくん』NHK編、2008年2月
学校予算で買ってもらいました。
DVDは映像でわかりやすいのはもちろんですが、
的確な発問が含まれたワークシートや、ぺープサートも
添付されていて、すぐに使えます。
各課題についての解説も的確だと感じました。
ソーシャルスキルは、単に映像を見せれば身に付くものでなく、
実際にやってみる(ロールプレイング)ことや、応用行動分析等を
組み合わせて行うことが大切だと思います。
そうした観点も解説には入っているので、納得です。
***
さて、話が逸れますが、
高機能自閉症(アスペルガー症候群)のある子どもの中には、
人付き合いの上で、たとえば以下の失敗が多いことがあります。
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・相手のことばや行動の意図が読めない
(したがって、自分は被害者だと誤解しやすい)
・相手が嫌がる、傷つくことばを平気で言う
・前後の文脈に関係なくただ自分の言いたいことだけ話す
・一方的に話し、他人の話が聞けない
・他人の会話や、何かやっている最中に割り込む
・言葉の前提条件がぬけるので、何を話しているのか人にわかりづらい
などなど
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単なる「わがまま」、「自己中」と思われがちですが、
実は上記のことが原因で、人付き合いがうまくいかないわけです。
本人にとっては、わけがわからないのに人に責められて、
つらいのではないでしょうか。周りの人もつらいです。
たとえば、ゲームなどに負けそうになると、すぐ「やめた」と言って
周りから責められる。
責められた本人は、その意味がわからず、逆切れして相手を責める・・・。
原因を探り、場面の状況を解説してあげたり、練習をして、
日常生活で失敗体験を積み重ねないようにするには、
他人の支援が必要と思います。
自分はどういうことが苦手で、どうしたらいいか、という自己理解も。
「自分は普通でないと感じていたが、その原因がわかって安心した」
梅永、2004、「診断を下されてよかった理由」より。
実は私自身も、診断名をくだされたことはないけれど、
この道に入って、このことを知って、安心した部分があります。
ただ、大人になってからでは、就職してもその後、
結婚してもその後が問題になってきます。
学校教育のうちに・・・と思うのです。