前任校では、ことばの教室の修了判定会議で
修了と判断された子には「修了証書」
継続の子には「努力賞」
修了ではないが、卒業のために通級を終わる子には「奨励賞」
が授与されました。
パソコンが得意な私が賞の製作に携わったのでよく覚えています。
何か違和感はあったけれど、当時は理論的に違和感を説明できず、
昔ながらということで、慣例に従っていました。
修了式には来賓が出席し、
「修了できなかった子ども達」の前で、
「修了生の皆さん、修了おめでとうございます。
ことばが治り、これからは自信をもって暮らして下さい」
と挨拶。
ICFという新しい障害モデルが登場し、
通級対象が変わってきて、この昔ながらの考え方が
妥当かどうかという議論が起こりました。
「修了」を「終了」に書き換え、
障害についての考え方を改め、その考え方が
形にならなければならない。
今、修了式や証書授与を廃止したり、簡素化した教室が
増えてきています。
前任校では、しがらみもあって、すぐに廃止にはなりませんでしたが、
今の教室に転勤してきて、それらが全て廃止され、
しかも親の会からは、「修了」「継続」にかかわらず、
一年がんばって通った子には全てプレゼントが当たる、
という先進的なあり方に感銘を受けたものでした。
ちなみに法的には、途中退級や卒業など全てを含め、
「修了」ではなくて、「終了」なのでした。
現場より法的な方が、インクルーシブなのではとすら思えます。
昔の機能性構音障害が主だった時代には
「がんばれば、ことばがカイゼンする」
は通じたかもしれませんが。
式の練習のために、指導を休みにした時代が懐かしいです。
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