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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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乳幼児のことばの発達3

1才4ヶ月で、物を渡したり、欲しいときに、手を差し出して
「ハイ」と発語するようになりました。

以前は、人に物を差し出すので、受け取ろうとすると、
握ったまま離さない、引っ張り合いになる、ということもよくありました。
「人をからかっているのかー」という感じ。

つまり、人に物を差し出すと言う行為が、相手に渡すという
手続きにつながるということの理解、
または、そもそも、人に渡すという概念自体が存在しない、
つまり、差し出したのではなくて、単に物を持って人に向けただけ、
ということだったのでした。

しかし今は、明確に「渡す」(相手が受け取ったら離す)という
合目的的な行為となり、渡した後は、また欲しくなって、
手を差し出す、という双方向の手続きになってきたのでした。

発語が「ハイ」だけなので、ちょっと遅いかなあ、
まだ歩けないし、と思いながらも、
擬態語にはゲラゲラと笑って反応することから、
「同じような音」「違うような音」の認識は確実に育っているし、
「おいで」、「だめ」の意味もわかってきたかなあ。
子どものペースに合わせること、楽しむことが大事ですね。

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乳幼児のことばの発達2





子どもは無意識のうちに、舌を上下の唇ではさみ、
ブーッと吹き出して唾を撒き散らしました。
相手は思わず「ワー」と叫びました。
それがおもしろかったようで、しばらく「ワッハッハッハー」と笑いました。

そして何と、今度は相手の反応を引きだそうと、
わざとブーとやり始めたのです。

初めは舌をうまく挟めませんでした。
つまり随意的に挟むのは初めてだったのでしょう。

しかしすぐコツをつかみ、安定してブーの音が出せるようになりました。
反応してやると、待っていましたとばかりにゲラゲラと笑います。
 
場所が変わると全くやらなくなりましたが、
相手が誘導すると、「わかった」とばかりに、またやり始めました。

お口で音を出すと、相手が反応してくれる。

まさに構音の獲得の原初的な姿が現れてきました。
 
楽しい、通じる、関わってくれる。

このことと構音とは、切れない関係があるように思います。

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乳幼児のことばの発達

保護者の同意が得られたので、乳幼児のことばの発達の様子の
一例について書きます。

まだ歩けず、初語はありませんが、
(「標準」から見ると、要経過観察というところ)

逃げるおとなをハイハイで追いかける→追いついてつかむ
→肩車→ジェットコースターのように回旋落下して抱かれる
→布団の上まで連れて行かれる→布団の上に寝かされる
→くすぐられる→逃げる大人をまた追いかける

といった長い行程を楽しむようになりました。
同じ行程が繰り返されることで、次の行程を
明らかに予測して楽しみにしている反応がみられます。


ことばはなくても指差しはあり、
気づいた対象物を単に指さすことから、
「これをとって」の要求の意味を含めた指差し、
そして最近は、「この箱を開けて」と大人に渡す行動も出てきました。

「これは○○だよ」と教えても全く聞いていないが、
子どもが指差しで要求することにことばを添えてあげると、
それは聞いている感じ。

「いないいないバー」をすると、「バー」だけを
復唱したかも、と思うこともありますが、
偶然かもしれない。

ただ、ブッブーとか、カッパーとか、
意味はないが音を出している様子が見られ、
子どもの行動に擬態語で応じてやると、ハハハハーと
笑うということ。

ラジオ体操を見て、何となく真似する手の動きも出てきました。

****

このお話しを伺っていてほのぼのとしました。

「ことば」はまだないかもしれませんが、内言は確実に増えているなと。


関わる側は、これを教えてやらなきゃというよりも、
一緒に楽しめるということ。

その長い行程自体も、大人の側が一方的に作るのでなく、
子どもと「ともに」できていく、ということ。

「教えてやらなきゃ」と思った瞬間、互いに不自然になってしまいます。

乳幼児期に特に大切と思うのは、

教え込むのでなく、子どもの要求すること、
関心を寄せていることにことばを添えること。
要求がかなうことで、人に要求する→かなう という
人と人との関係の基礎が作られる、
それが「ことば」になっていくこと。


実は、これは構音指導でも言えることで、
単にクンレンで改善するということだけではなく、
(もちろん、クンレン的アプローチが必要なケース、時期はありますが)
その練習の過程自体が思い出として同時に刻まれていく
ということも、いつも感じている必要があるように思っています。

「ことばの発達」には楽しい、守られている、ということがやっぱり
根本として大切だなあと思うのでした。

そして「特別支援教育」というのは、「障害のある子だけに通じる特別な教育」
ということではないのだ、と改めて感じたのでした。

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会話が成立すれば、言語発達に問題はない?

ということはありません。

会話の内容が重要です。

スムーズな言語表現のようでいて、

1 実は助詞をほとんど使っていない。
2 内容が特定のことに偏っている
3 会話自体は成立するが、焦点がずれていく
4 会話が一方的
5 利き手への関心がない。あるいは利き手の気持ちが読み取れない。
6 具体的、経験的な内容はスムーズに会話できるが、
少しでも抽象的になると通じない。

などなど。

また、本に書いてある文章は、会話の内容よりも、登場する単語や文法が高度です。
教科書を見たらわかるように、日常の会話にはあまり出てこない
表現がけっこうあります。

会話の一般的な印象だけでは、言語発達の正確な評価にはなりません。

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幼児の音韻分析能力、視覚的短期記憶

家族皆病気で、今年のGWは一歩も外に出られませんでした。

かわいそうなので、体力の回復とともに復活してきたごっこ遊びの他に、
体をあまり動かさなくても家で遊べる遊具を
作ってやりました。

・フレッシュプリキュア神経衰弱



商売柄、家で作る物も仕事色に染まってしまいます。

家にラミネー-ターでもあればいいのですが・・・。
でも、とても喜んで遊んでくれました。

初めはルールの理解と運用で精一杯でしたが、
回数を繰り返すうちに、どこにどの絵があるのか覚え、
その記憶を活用することで有利になることを見いだしました。


音節分解しりとりすごろく



これも楽しんでくれました。
しりとりは語尾音の抽出がひとつの課題になります。
初めは語頭音を抽出することがありました。
(たとえば、「りんご」の次は「ご」のつくことばなのに、
「り」のつくことばを検索しようとする)

でも慣れるとエラーが減りました。

単語が思いつかないときは、ヒントを提示すると、
それ自体になぞなぞの機能を課題に持たせられますね。


・3音節逆唱(非語→単語)

たとえば、「こた」の反対は? 「たこ」

初めは2音節もできないだろうと思っていたら、
3音節も可能でした。
さすがに4音節は難しいようでしたが、
一音節毎にシェマにしてやると、なんとできてしまいました。


これらの遊びは今回は純粋に「遊び」を意図していて、
能力を伸ばすことをあまり考えていませんでした。

でも、日常の指導でも、それぐらいのスタンスでいいのだろうという
気もしました。

もちろん、目標設定は大事なのですが、その結果大切なことを
犠牲にしてはいけない。
もっとも大切なのは「楽しい」「安心感」ですね。
それが次の意欲へとつながります。

泣きながら、怒鳴りながら取り組ませるというのは、
子どもも大人もつらいですし、
その課題ができるようになっても、次の意欲へつながるかどうか・・・。

いつも指導を受ける側の心情を感じ取りながら、指導に当たりたいと思います。

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赤ちゃんの運動発達

赤ちゃんの運動発達の順序には法則がありますね。


首がすわる

手を動かす

寝返りができる

おすわりができる

ずりばいを始める

下肢が左右交互に使えるようになるとはいはいをする

足首がしっかりして、立っちができる

指先まで力が入るようになるとあんよし始める

歩いたり、走ったりできる


赤ちゃんの運動は頭から足へ発達するのですね。
改めて、おもしろいなあと思いました。

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至言1 「ことばは量ではなく質」

かつては
「ことばのシャワーを浴びせてください」

今は、
「ことばは量ではなく質です」
「子どもが着目していることに合わせた声かけを」
「ことばでない会話を」

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