ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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6歳の男児。主訴は「サカナがシャカナになる」。まず行うべき検査はどれか。
a.構音検査
b.純音聴力検査
c.言語発達の検査
d.視知覚認知検査
e.読解力の検査
1. a、b、c
2. a、b、e
3. a、d、e
4. b、c、d
5. c、d、e
***
視知覚とは、単純に言うと、形を見分ける力のことです。(実際にはもっと複雑で深いですが)
構音が主訴なので、「まず行う検査」にはなりません。
読解力の検査で、言語発達の様子などの一部を見ることはできるかもしれませんが、読解力=言語発達ではありません。
言語発達の遅れに伴って、構音の発達が遅滞しているのかもしれません。
サ行は、構音の発達で、最後に獲得する音です。小学校低学年までもちこすことがあります。
言語発達に比例した構音発達ならば、まず指導すべきは構音なのだろうか、という支援の方向性を判断するためにも、必要な検査です。
純音聴力検査の「純音」とは、聴力検査の「ピー」音のことです。
構音障害の背景に、聴覚障害があるかもしれません。除外するためには必要な検査です。
「サ行」の置き換えの疑いであれば、周波数の高い音の聞き分けが注目されます。
構音が主訴ですから、構音の検査は必須です。
また、検査には専門的な知識、技術が必要です。
会話時にたまたま置き換わっているだけのものを拾っても、評価できません。
単音節、無意味音節、単語、短文、会話の各レベルでの評価が必要です。
また、構音類似運動検査により、発語器官の音産生の基本的な運動能力があるかどうかを評価することも重要です。