ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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『場面緘黙Q&A』かんもくネット著、2008、学苑社
http://www.gakuensha.co.jp/cn27/pg346.html
「かんもくネット」場面緘黙児支援のための情報交換ネットワーク団体
http://kanmoku.org/index.html
「Knet資料」には、保護者や学校の先生向けのパンフレットもあります。
就学を控えた、場面緘黙のあるお子さんのために、役立つのではないでしょうか。
*
ひとつ、実話を。
入学式後の学級。
私は新入学担当の係として、ドキドキしながら、遠くから見守りました。
新1年生に一人ずつ名前を呼んで、返事してもらう時間でした。
たくさんの保護者が教室内を埋め尽くし、机には真新しい教科書の山が。
この上ない緊張感に包まれていました。
先生は一人ずつ名前を呼んでいきました。
元気なお返事がたくさん聞かれました。
そして、その子の番。
「○○さん」
やっと起立した○○さん。
しかし、予想通り、お返事はできませんでした。
祈るような気持ちでした。
通常であれば、
「ちゃんと返事をしなさい」
とか、
「次は言えるようにね」
と声かけするでしょう。
しかし、そのとき担任の先生は、おだやかな笑顔で、予想もしないことばをその子にかけたのです。
「○○さん、立ってくれてありがとう」
私は涙を抑えるのが精一杯でした。
こちらこそ、子どもを理解してくれてありがとうと。
本人も、親御さんも、どれだけほっとしたことでしょう。
「話さない」のではなく、「話せない」のが場面緘黙という障害です。
このことが理解されずに、「話さない」ために罰を与えられ、かえって人間不信に陥る事例が後を絶ちません。
支援のためには、まず理解なのです。
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