正音が単音で出せるようになっても、単語や文、会話にはなかなか般化しないことがあります。
その背景として、音の分析能力が定着していない場合があります。
たとえば、「た」について練習する際、「たまご」の「た」は語頭(単語の初め)、「かたき」の「た」は語中(真ん中)、「サンタ」の「タ」は、語尾(単語の最後)というように、単語のどの位置につくかを特定する練習(語内位置弁別)が有効かもしれません。
音の分析の練習は他に、
・音削除(「たまご」から「た」をとったら何?)
・音付加(「まご」の最初に「た」をつけたら何?)
・抽出(「た」が聞こえたらボタンを押してね。)
・正誤弁別(「たまご」→「かまご」合っているかな?)
などが考えられます。
一番楽しめるのは、しりとり遊びかもしれません。
上記の練習を行っても、どうしても改善しにくい場合で、視覚的に優位なお子さんの場合に、次のような指導が有効なことがありました。
紙テープにひらがなをランダムに書き並べておき、そのテープを狭いスリットを通してスライドさせると、スリットにはひらがなが次々と現れては消えます。「た」が見えたらすぐボタンを押す、という練習をしたところ、結果として、音の分析にも好影響を与え、正音がうそのように般化しました。
認知特性を生かした指導がヒットした例です。
言語障害の指導と言っても、LDの指導と内容が類似、関連している例は少なくありません。
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