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某公立学校ことばの教室教員。公認心理師、言語聴覚士、特別支援教育士。 『クイズで学ぶことばの教室基本の「キ」』の著者。  SINCE 2000.1.1 
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知能検査の結果を保護者へ説明する際、適切なのはどれか。

知能検査の結果を保護者へ説明する際、適切なのはどれか。

①    数値だけを報告し、それ以外の情報は保護者が混乱するので説明しない。
②    数値だけでなく、総合的な解釈や、今後の手だての案も含めて説明する。
③    数値は報告せず、支援の手だてのみ報告すれば良い。
④    日常の様子と検査結果とが一致するか、保護者に尋ねるのはよくない。
⑤    がんばって訓練を受ければ、検査の数値は伸ばせる、と保護者の期待につなげる。


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初めてことばの教室を担当する先生へ

初めてことばの教室を担当した先生は、何をどうやっていいのか、とまどっておられるのではないでしょうか。

「通級説明会で何を話したらいいかわからない」
「文書をどう処理すればよいかわからない」

そして

「指導の仕方がわからない・・・」

 まずは慌てずに、しばらくの期間は子どもと楽しく遊び、信頼関係を作ることを重視してはどうでしょう。
「治そう」と思うと、子どもに加重な負担をかけたりするものです。

「この先生となら話したい」
「こいつとなら遊んでもいいや」

と子どもに思われるぐらいがちょうど良いのです。
肩の力を抜き、一人の人間として出会ってみては。

遊びながらも、一方では、子どもがどんな条件でどんな反応を示すか。その子の好きな遊びは。発音の専門的な検査の前に、一人の人間として聞いてみてどうかなど、まず指導方法よりも、子ども理解を。
指導が終わった後は、何でも気づいたことを「指導記録」に。どんなに拙い記録でも、数ヶ月後、数年後に役立つことも。

最良の「指導書」とは、どこか遠くにあるだけではなく、その子自身が「指導書」であること。
子どもをよく観察し、学級担任、保護者からも情報を頂き、何が問題なのかを考えてみてください。
「問題」とは「原因」ではなく、何に困っているかの事です。「困った子」ではなく「困っている子」。

そして「空き時間」には、文献にあたってみてください。
初めにハウツーものだけでなく、障害やその子についての深い理解が、その子に合った指導につながります。
わからないことがあったら、他のことばの教室の先生に遠慮なくきいてください。
どの先生にも「1年目」があり、悩み、迷いながら担当してきた経験があるのです。

そして理論も大事ですが、経験の長い先生の指導を見てください。
地域に研究団体があれば、経験の長い先生を紹介してもらってください。

近い方は、私の指導をごらんいただいても良いですよ。
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新設の通級指導教室

こちらの地方では、把握している範囲で、一教室が新規開設になるようです。

1 通級担当経験者が配置になる見通しであること
2 申請した複数の学校の中で、希望人数が一番多かったわけではない

2については、地域の実情や、要望の経緯等を踏まえた判断だったのでしょう。
また経験者が配置される見通しとなったことは、親の会との話し合いがある程度成果があったとも言えます。
このことは、他の教室の人事の状況も見ると、まず間違いない結論です。

また、運営にあたっては、
1 教科の勉強のためでなく、自立活動が主たる目的であること
2 指導時間割は通級担当が作成し、学級担任と都度調整すること

なかなか良い動きをしています。
他校の既設の教室からの助言が入っているのではないでしょうか。
心配したことがちゃんとクリアされていて、これまでの関係者の裏方での努力が成果として出ているのを感じます。



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知的な遅れはなく、注意力も問題ないが、書く作業がとても遅い

知的な遅れはなく、注意力も問題ないが、書く作業がとても遅い小2。速く書くよう促すとミスが頻回となる。支援の方向として不適切なのはどれか。
①時間を延長する
②課題量を減らす
③読めることを優先する
④一定の速度になるまで訓練する
⑤完成目標を細分化する

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検査法で、もっとも適切な組み合わせはどれか。

5月連休後の相談。主訴「先生の言うことはよく理解できるが、文字の読みが苦手」という小2男児。指導、支援の手立てを検討するための検査法で、もっとも適切な組み合わせはどれか。
  
①WISC-ⅣとCARD(包括的領域別読み能力検査)
②田中ビネー知能検査ⅤとPVT-R(絵画語い発達検査)
③LDI-R(LD判断のための調査法)と『ことばのテスト絵本』
④WPPSIとフロスティッグ視知覚発達検査
⑤LCSA(学齢版 言語・コミュニケーション発達スケール)と、ASA(旭出式社会適応スキル検査)

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私自身の生育歴 どうして自分だけが違うんだろう

出生時体重  2500g。
くびのすわり 12ヶ月。
初歩     1歳6ヶ月。
1語文    2歳6ヶ月。

もう1人の「妹」は1500g。出生後数時間でこの世を去る。

母は食べ物が出産まで受け入れられず。
出産後も「怖くて」だっこもできず。
医師は出産まで、双子だとわからないぐらい、小さい2人だった。

幼稚園では泣いてばかりだった。
花火、突然の物音、鼻血でも泣いた。
幼稚園の盆踊りも怖かった。
人が楽しそうに語り合っているのが怖かった。
ゴミ一つが気になる。並んでいないと気になる。
人形の目が、テレビのアナウンサーが
自分だけを見つめているので怖い。

どうして自分だけが違うんだろう。
どうしてみんなは、家族と楽しそうにしゃべっているのだろう。
みんな、僕が習っていないところへ行って、
会話の勉強をしているに違いない・・・。





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小1女児。「自閉スペクトラム症」の診断あり。

小1女児。「自閉スペクトラム症」の診断あり。通常学級の学習におおむね参加できるが、一部支援が必要。「通級による指導」での短期目標の設定で適切なのはどれか。

 1 双方向のやりとりができる
 2 おもちゃで遊ぶとき、「貸してください」が言える。
 3 意見対立時、話し合って解決できる。
 4 指導者の指導を受け入れることができる
 5 興味の拡大をはかる

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小2男児。言語発達遅滞。短期目標の設定で不適切なのはどれか。

小2男児。言語発達遅滞。短期目標の設定で不適切なのはどれか。

 1 30語の反対語を言うことができる。

 2 状況絵を見て、「する」「される」の違いを使い分けて、言語表現ができる。

 3 正しい文法表現ができる

 4 しりとりをまちがえずに10往復することができる。

 5 かんたんなクイズを聞いて、その答えを4つの選択肢から選ぶことができる。


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「言語発達遅滞」といっても、子どもによってみんな違います。
だから手立ても変わります。

ポイントは、「その目標で評価ができますか?」





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小1男児。科学的な仮説はどれか。

小1男児の相談。科学的な仮説はどれか。

(1)言葉の発達の背景には様々あり、一つの原因で説明できるものでない。
(2)箸が上手に持てないのは、小さい時からやらせなかったから
(3)話さないのは、言葉を必要としないほど手をかけすぎたから
(4)人見知りが激しいのは、一日中母子だけで家に閉じこもっているから 
(5)親の言うことを聞かないのは、小さいときから甘やかしてきたから

支援者は、「都市伝説」「ゼロイチ思考」「一対一対応の因果の仮説」から自由でなければなりません。


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検査の実施について、適切なのはどれか。

検査の実施について、適切なのはどれか。

① 自分では検査できないので、検査できる人に、検査名を指定して依頼する。
② 検査の依頼の前に、日常の様子を学級担任等から聞き、仮説を立てる必要がある。
③ 行動面の特性を測りたいので、WISC-Ⅳを行う。
④ 社会的コミュニケーションの遅れを測るため、WISC-Ⅳを行う。
⑤ WISC-Ⅳの機材がない時は、WISC-Ⅲに代えることが望ましい。


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不適切な通級指導

不適切な通級指導はどれか。

①    通常学級の漢字テストで80点以上をめざす指導
②    「カ行→タ行」の置き換えに対する指導
③    リズム法による吃音指導
④    ごっこ遊びの中で、社会的ルールを参照する指導
⑤    漢字の意味をロールプレイングで学習する指導


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「漢字の書きは上手だが、読めない」 エピソード理解の長所を生かした指導

Q 小3男児。漢字の書きは上手だが、書き順は一貫して誤る。読みは1年生レベルでもおぼつかない。ひらがなの読みはたどたどしいが、一度読めると単語を特定できる。国語の成績は学級で最下位。自由会話では、経験したことの言語表現は巧みだが、固有名詞を覚えるのが苦手な様子。生育歴にめだった問題はない。WISC-Ⅳではワーキングメモリが著しく低下し、他の合成得点は平均域で、信頼できる値。CARD(包括的領域別読み能力検査)では、音韻経路や、下位プロセスの弱さが目立つ。優先順位の低い指導はどれか。

1)漢字の書き順の指導
2)音韻分析課題
3)既有知識と結びついた漢字を精選して読み指導
4)漢字の成り立ちをイラストで指導
5)漢字を使って短文作成


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上記の子の場合、たとえば、「消火」(ショウカ)と音読みで読むのは苦手で、「消す」「火(ひ)」と訓読みで覚えることは得意ではないか、と仮説が立てられます。

将来、
「けす、 ひ だから、ショウカだな」
と推理して読むこともできるようになるはずです。
エピソード理解、表現は得意なので。

せっかく検査を行っても、それが個別の指導計画なり、教材選択に生かされないなら、検査した意味がないだろう、と思っています。




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小1女児。サ行→タ行に一貫して置換

Q 小1女児。サ行→タ行に一貫して置換した状態。もっとも適切な指導はどれか。

1 「サ行」のつく単語をたくさん言わせる。
2 「舌平ら」をつくり、舌と上口唇との間で摩擦させる
3 ろうそくの火を吹き消す。
4 笛をたくさん吹く。
5 舌をポンと打ち鳴らせる。


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教育的判断「学習障害」

教育的判断「学習障害」。「ことばの教室への通級」の妥当性について、適切な判断はどれか。
1)本人が困っているのだから、全て通級対応にする
2)学級での指導の工夫、TTなど、通級以外の選択肢も検討する。
3)学習障害は、ことばの教室の通級対象ではないことが、国の法令上決まっている。
4)保護者が希望すれば、必ず通級対応しなければならない。
5)知的障害がある場合でも、通級が第一選択である。

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視覚、視機能、視知覚

眼球運動の苦手さを疑う所見はどれか。

1 文字は読めるが、行を頻回にとばす。
2 交わった線を模写できない。
3 鏡文字を書く
4 直線は模写できるが、曲線はできない
5 4つの積木の組み立てをまねできない

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漸次接近法

Q 「キ→チ」の一貫した置換のある小2女児。「クィー」→「キ」への漸次接近法で練習することにした。指導者の音声提示で適切なのはどれか。

(1)「クィー」で音声提示するが、「ィー」の後続母音は伸ばしすぎないようにする。
(2)「ク」は有声音で提示する。
(3)「ィー」の後続母音の際、舌は上顎前歯に付くようにする。
(4)「ィー」の後続母音の際は、左右の口角を強く引くようにする。
(5)「ィー」の後続母音は、初めははっきりした「イ」でなくてかまわない。


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サ行がタ行に単音節で一貫して置換する小2男児

Q サ行がタ行に単音節で一貫して置換する小2男児。自覚があり、練習意欲がある。構音練習の時期と判断。初期の適切な練習方法はどれか。

1)「ス」が一音ずつ出せるようになったため、次は会話での練習を行う。
2)内緒の声(無声音)で「スー」を練習する。
3)「さしすせそ」のひらがなを毎日読ませる。
4)「さしすせそ」のつくことばを言う。
5)置換していても良いので、「さささ、あさあさ」と復唱する。

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検査結果の解釈について、正しいのはどれか。

検査結果の解釈について、正しいのはどれか。

① 検査結果と、日常の行動の様子とが一致しない場合は、検査結果の方が正しい。
② 検査の結果は、日常の行動の様子や生育歴情報等と付け合わせて解釈する。
③ WISC-Ⅳで、FSIQ(全検査IQ)が65→67に上昇すれば、IQが伸びたと解釈される。
④ 検査中の子どもの様子の情報は、検査の解釈を歪ませるため、用いない。
⑤ 少しヒントを与えて正答できた時は、マニュアル通りでなくても、できたと見なす。

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道の臨床研と、地元の言語研究会&就学指導委員会共催研修会 WISC 相談

1月14日の道言協臨床研究会にお呼ばれしました。

2つの事例レポートの検討と、構音基礎講座。
発表者お二人とも、子どものことを熱心に考えて、試行錯誤されていることに感銘を受けました。
子ども理解と指導の過程は、決して間違っていなくて、先生と子どもとの良い関係がこれからも伸びていくだろうと思いました。

一事例について、関わったことがある先生が様々な立場で参加できたことも大変有意義。

「スペシャリストとジェネラリスト」の両方の視点。
そして、問題行動に対して「折り合いをつける」。
この視点でお話させていただきました。

S.E.N.S-SVの先生からは、臨床クラスターによるWISCの解釈、再認と再生という視点を提供いただきました。ストンと胸に落ちました。きれいに解釈できるものですね。


そして、
「事例研は、どのような質問をするかがとても大事です。質問を考えることで、自分の担当する子どものことで悩んだとき、自分で自分に質問ができるようになる。そのことで子ども理解が深まるのです」
との大先輩のお言葉は、とても重厚でした。

そして、レポートの内容を大先輩が観点ごとに整理したプレゼンが秀逸でした。
収集した情報を整理するだけで、こんなにも子どもの状態像がクリアになるのかと。
「情報の整理」は子ども理解の重要な一過程です。

後半は、構音基礎講座。
言難ABCの内容をそのままやるよりも、事例を元に子ども理解と指導の手立てを考える、検査実技も盛り込む、ということの方が勉強になると考えました。
結果、ちょっと盛りだくさんで消化不良のところがあったかもしれません。

でも、構音だけでなく、子ども全体の理解の上で、指導の優先順位を考えるということの大切さは共有できたかと。

感想シートを後日拝見し、今後の参考にしようと思います。


15日は地元の就学指導委員会と、言語研究団体との共催研修会。
相談申込み受理から、事前の情報収集、必要な検査や観点の準備。
そして各種検査の概観と、検査実技、知能モデルの概要、面接演習まで、
講座全体で、一事例の相談というストーリー仕立てにしました。

就学指導委員とことばの先生の相談の力量アップが目的でしたが、自分の学校の通常学級担任、支援員、近隣の特別支援学校の先生など、様々な方が参加しました。

お昼のバイキングでは、先生同士の交流もできたようです。
お昼の交流も重要な研修と考えています。

これまで、就学指導委員向けの研修は、公的には企画も立案も運用もできないできたようです。
だから民間活力を使ったわけです。

公と民がコラボして、足りないところを補い合い、連携していくこと。
団体の組織力が弱まっている中、これからますます重要な取り組みと感じます。



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通常学級の小中学生の通級で、法的に正しいのはどれか。

通常学級の小中学生の通級で、法的に正しいのはどれか。

① 校内の特別支援学級への通級は、認められない。
② 近隣の療育センターへの通級は、施設の位置づけが不明確なら認められない。
③ 軽度難聴の子が、授業時間に近隣の聾学校へ通級するのは認められない。
④ 指導室を設置せず、会議室等を借りての通級は認められない。
⑤ 巡回指導員を迎えて別室での通級は、校内職員と身分が違うので認められない。

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法律面を学ぶことは、教材研究や子ども理解などと同じく、重要です。
新しい先生は、法律面は難しいから、教材研究の研修から、とはなりません。

特に一人教室では、法律面を押さえておかないと、教室運営に重大な問題が発生することがあります。

新人研修のあり方をもっと体系的に、総合的に組み立てる必要があります。


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この研究主題は、古くて新しい

研究主題「ことばを支える『心の育ち』を大切にした支援のあり方を考える」

研究の柱


その子をどのように理解していくか。
→子どもの実態把握


その子にとっての問題をどのようにおさえ、問題の発生と経過をどうとらえるか。
→子ども理解の仮説


その子にとっての必要な育ちとは何か。どのようにかかわり支援するか。
→支援の計画と実際


支援の経過をどのように振り返り、関係者と情報共有するか。
→支援の省察と共有


各研究の柱の意図は以下の通りです。
(1)「その子どものどこをどのように観て、理解していくのか」「その子どもを担当者はどんな姿勢で理解していくのか」ということを考えます。「ことば」「聞こえ」という側面だけでなく、多面的な視点で総合的に子どもを観て、支援の方向付けにつなげていきます。

(2)その子どもの困っていることや保護者の心配が「どのように発生したか」の筋道を考えます。実態把握で得た情報を基に、「その子どもにとっての問題」を明らかにし、その子がどのような育ちの中で現在の状態に至ったのかの要因を探り、仮説を立てながら理解を深めていきます。

(3)これまでにとらえた「その子どもにとっての問題」とその子どもの「育ち」、その中の「問題が発生してきた背景」の理解を基に、どう子どもと保護者を支えていくかを考えていきます。また、「今、その子に必要な支援は何か」を常に考えながら支援に当たります。

(4)事例を中心とした研究を進めるために、担当者が指導過程での自分の実践の考えや思いを丁寧に振り返り、省みて(=省察)いきます。個人の記録で、周りの担当者との交流で、教室研修やブロック研修で、大会発表でと、様々な機会を利用して省察・共有し、研究を進めていきたいと考えます。


***

さて、「言語障害教育」での実践を「古い」と評価し、「最新の学説」と対置させるような議論が散見されます。
「発音よりも、学習面の支援が重要なのでは?」など。

しかし、それは、「言語障害教育」の研究実践への誤解です。
上記の研究主題を読んでいただければわかるように、「言語障害教育」は、初めから、「ことば、きこえ」という側面だけでなく、その背景を徹底的に見ようとしてきました。

構音練習ばかりやっているというわけではないのです。

道言協の研究主題は、「言語障害」にとどまらず、どの子、どの関係者にも必要な、古くて新しい視点である、と思います。


今度の小樽の臨床研では、後半で、構音障害の基礎講座をお願いされました。
直前まで、パワーポイントを整理しようとしていましたが、手が動きませんでした。
何かもやもや感が。

そして、もやもや感の原因がわかりました。


基礎知識の研修もするけれど、より実践的な研修にしようと。
そしてトータルな子ども理解の力をつけられるような研修にしようと。
せっかく道言協の研究主題が設定されているのですから、これを使います。

ある事例について、教育相談事例研修です。
その子についての、「子ども理解の仮説」、「支援の計画と実際」をワークシートを使って、少人数グループで協議します。

そこに検査、相談の実技をはめ込み、OJTの要素を入れていきます。

どうでしょう?


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難聴が疑われる就学児。気導聴力検査で不適切なのはどれか。

1 大きい音から聞かせ、徐々に小さくする。
2 左右のうち、健側から測る。
3 機械のスイッチを押すところは見えいないようにする。
4 1000Hzから始める。
5 1000Hzは2回測る。

***

一対一では聞こえに問題がないからと言って、聴力が正常とは限りません。
集団の中で、わずかの雑音があるととても聞き取りにくくなったり、
音源が遠い(座席が後ろの方など)と聞き取りにくい。
後ろから話しかけられると、話しかけられたこと自体に後で気づくなど。
集団での様子のアセスメント、そして聴力検査が重要です。

学習障害を疑うなら、必ず聴力検査の情報を頂くか、自ら検査すること。

就学時健診での聴力検査は上記より簡易なものですが、それを行わないのは違法です。
自治体規模で実施するか否かを決めるのはおかしい。
法で定められている以上、必ずやらなければならないのです。



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学校ではどもらないのに、家庭ではどもる小4男児の保護者支援でもっとも適切なのはどれか。

学校ではどもらないのに、家庭ではどもる小4男児の保護者支援でもっとも適切なのはどれか。


1. 学校ではどもらないことを強調し、親子関係に問題があることを指摘する。
2.家庭での練習が必要であり、音読プリントを宿題にする。
3.症状を強化させないため、家庭での会話を制限するよう助言する。
4.家庭でどもる理由を本人に尋ねるよう促す。
5.家庭ではどもっても話す意欲を大事にするよう助言する。

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「学習の遅れが心配」を主訴に訪れた小3男児。適切な対応はどれか。

「学習の遅れが心配」を主訴に訪れた小3男児。適切な対応はどれか。

① 知能検査で学習の遅れを測れば良い。
② 生育歴情報は必要ない。
③ 日常の学級での友達との関係についての情報は必要ない。
④ 日常の学習状況がわかるノートやプリントのコピー持参をお願いする。
⑤ 担任の先生の見立てよりも、客観的な検査のデータを原則として採用する。


ヒント
知能と学力とは同じではありません。

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WISCの解釈の研修会も大事ですが、そもそも、マニュアル通りに実施しているのか

WISCについて、「解釈」の研修会も大事ですが、そもそも、マニュアル通りに実施しているのかということが問題。
正解が出るまで、規定以上のヒントを出し続けたり、視覚的な提示も求められている課題で、口頭だけで提示したり・・・。
何度も我流のやり方をしていると、マニュアルから外れていることもわからなくなります。
他の人に癖を指摘してもらう必要があります。

ヒントを出し続けて正解を導くようなやり方は、そもそも「標準化された検査」の意味がわかっていない。
ましてや、我流で行った検査結果を他人が解釈するとなると、二重三重のバイアスがかかることになり、きわめて危険です。
他人が解釈するなら、検査実施者に実施能力があるかを見定めなければなりません。

”OJT”

実技の中で研修する会を冬休み中に持ちます。
知識はあっても、実際はどうなのか、ということを学ぶ。

そして、知的な遅れ、言語能力全般の遅れがあるのに、読み書きの状態だけで、「ディスレキシア」と判断してしまったり、一事象だけで障害を判断してしまったり・・・。

就学相談の面接の進め方、障害のとらえ方、アセスメントの取り方など、イロハのイから。

新しい先生が多いこの地方では、難しい解釈の前に、基本中の基本から研修するニーズが高いです。


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