ハンドルネーム ya
某公立学校通級指導教室担当教員
言語聴覚士
特別支援教育士(S.E.N.S)
性別 男
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小学2年生の吃音のある男児。もっとも適切な指導はどれか。
1. どもった時は、「緊張するからどもるんだよ」と声がけをする。
2. ことばがつまって困っていたら、本人の代わりにすぐに言ってあげる。
3. 苦手な言葉の言い換えを勧める。
4. 構音障害の合併例でも、構音指導を実施しない。
5. 本人が吃音について触れたくないようすの時は、無理して話題にしない。
***
1
緊張するからどもるのではなく、どもるから緊張します。
別に緊張していなくても、吃音は生じます。
2
せっかく本人ががんばって言おうとしているところを、他人が代弁してしまうと、自分がいいたかったのに、など、挫折感や無力感を持つでしょう。
3
そのことばを言いたかったのに、という本人の話したい気持ちに沿わないことになります。
別のことばに言い換えるという選択肢は最終的にあり得るとしても、選択するかどうかは本人の意思です。
4
構音障害の改善により、吃音にも一定の改善効果が見られることがあります。
構音障害により流ちょう性に影響している、と見立てられる場合は、構音指導は選択肢としてありえます。
5
本人が正面から向き合おうとしていないときに、ダイレクトに話すのは、他の障害も同じようにややデリカシーを欠いた対応ではないでしょうか。
そのことで、通級を嫌になったという事例も出ています。
一般に、直接的に吃音について本人と話す方が良いのはその通りですし、昔のように、一切話題にしないというのは極端です。
しかし、本人がいやがるのを無理に、というのも極端ではないでしょうか。